- 本の紹介
- 協同組織金融機関である信金・信組が自らの存在意義をどう見出すか、他業態との競争しながら発展していくにはどう行動すべきかを示し、信金・信組が輝く時代が到来することを示唆する書。
目次
信金・信組の競争力強化策
目次
はじめに:「信用金庫・信用組合の未来へ」
第1章 協同組織としての信金・信組
1.金融審議会「協同組織金融機関のあり方」論点メモ
2.金融機関としての信金・信組
3.信金・信組と銀行の相違点
4.信金・信組の歴史
5.信用金庫の概要
6.信用組合の概要
7.規制業種としての信金・信組
8.自己資本比率の重要性
9.相互扶助と地域貢献
第2章 リテール金融の強化
1.ビジネス・モデルの確立
2.多様化する貸出と地区の拡張
3.中小企業向け貸出
4.住宅ローン
5.消費者ローンとクレジット・カード
6.シンジケート・ローン
7.地域・事業再生ビジネス
8.その他新型貸出ビジネス
9.新しい能動的与信管理へ
第3章 本業となる手数料と運用
1.手数料収入の拡大
2.運用体制の再構築の時期
3.信金・信組の新たなるビジネス・モデル
第4章 高齢者・医療分野への特化
1.少子高齢化の進行
2.医療介護・高齢者向け取組み
3.富裕層取引とのリンケージ
第5章 地方公共団体・国際・農業・環境・コミュニティ
1.地方公共団体向け業務
2.国際関連業務
3.農業関連業務
4.環境関連業務
5.コミュニティ・ビジネス支援
第6章 他業態との金融サービス競争
1.業態を越えた金融サービス大競争時代
2.攻勢に出る大手行
3.地域銀行の経営戦略
4.証券・保険・ノンバンク
5.消費者金融会社
6.新規参入銀行と電子マネー
7.ゆうちょ銀行の動向
8.政策金融機関の存在
9.金融サービス競争での信金・信組
第7章 海外の協同組織金融機関からの示唆
1.米国の事例〜クレジット・ユニオン
2.欧州の協同組織金融機関
3.オランダの事例〜ラボバンク・グループ
4.フランスの事例〜クレディ・アグリコル・グループ
5.ドイツの事例〜ドイツ信用協同組合グループ
6.わが国信金・信組への示唆
第8章 信金中金・全信組連の存在
1.信金中央金庫(信金中金)
2.全国信用協同組合連合会(全信組連)
第9章 資本調達と独自セーフティー・ネット
1.資本調達手段の多様化
2.IRの重要性と格付取得
3.信金中金と全信組連による資本調達
4.自己資本比率8%へ変更の可能性
5.改正金融機能強化法の存在
6.信金中金:「経営力強化制度」
7.全信組連:「資本増強支援制度」
第10章 信金・信組の預金全額保護の可能性
1.預金保険制度の存在
2.「実質国有化」が債権者に与える影響
3.預金保険法第102条
4.「一時国有化」と債権者保護の可能性
5.信金・信組は全額保護対象か否か?
第11章 合従連衡と普通銀行への転換
1.信金・信組は3つの経営形態へ
2.合従連衡の選択
3.普通銀行への転換
4.地域金融機関のオーバーラップ
5.2012年から2014年の時期
おわりに:「信金・信組が輝く時代」を目指して
補論 もう一つの協同組織金融機関
JAバンクグループと労働金庫グループ
1.JAバンクグループ
2.労働金庫グループ
主な参考文献
著者プロフィール
高橋克英(たかはし かつひで)
日興シティグループ証券グローバル・マーケッツ本部
クレジット・スペシャリスト
1993年慶應義塾大学経済学部卒業
2000年青山学院大学大学院国際政治経済学研究科経済学修士取得
1993年三菱銀行に入行
1997年日興證券入社,日興リサーチセンター経済調査部,投資戦略部を経て,
1999年日興ソロモン・スミス・バーニー証券開業とともに移籍,
コーポレート・ボンド・リサーチ,グローバル・マーケッツ本部にて邦銀及びノンバンクをカバーし,現在に至る。