建物の「除却」活用法―非上場企業の事業承継税務対策

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大沢 幸雄

定価(紙 版):3,520円(税込)

発行日:2008/04/18
A5判 / 314頁
ISBN:978-4-502-96400-8

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本の紹介
建物の修復費用を資本的支出として処理し、従前箇所を除却する方法を解説。その結果、建物評価、自社株評価が下がり、事業承継にも有効に機能する。目からウロコが落ちる一石二鳥の節税策を伝授。

目次


建物の「除却」活用法
目次

 はじめに

序章 本書を読まれる方へ
 1.不動産をめぐる新たな時代の出現
  (1) 高度経済成長時代
  (2) バブル崩壊から金融危機の時代
  (3) 不動産が評価にさらされる時代
 2.「除却法」の発見と発展
 3.技術系の目と文科系の目
  (1) 長期修繕計画
  (2) 修繕積立金
  (3) 資本的支出と修繕費
 4.粗末にされている建築物
 5.「資金問題」を解決するために
 6.相続時精算課税制度と建物「除却法」
  (1) 相続時精算課税制度の原理
  (2) 建築物の生前贈与
  (3) 設備投資と利益水準
  (4) 自社株式の生前贈与
 7.BS・PLの適正化

第1章 建物除却の活用法と事業承継対策
 1.1 建物と事業承継との結びつき
 1.2 建物の劣化と除却
 1.3 建築物を構成する個別資産
 1.4 除却法という体系的なシステム
  (1) 個別資産の帳簿価額の算出
  (2) ツリー構造による個別資産の合理的管理
  (3) 将来の大規模修繕に備える
 1.5 エクセレント・カンパニーの不動産管理と非上場企業の特権
 1.6 建築物の経年減価と減価の回復
 1.7 工事に伴う損金と除却法の活用
 1.8 損金と益金との相殺による課税関係の解消
  (1) 一時の損金と当期利益
  (2) 中期の損金と中期の利益
 1.9 相続時精算課税制度を用いた事業承継の方程式
  (1) 自社株式
  (2) 土  地
  (3) 建築物
  (4) 有価証券・預貯金

第2章 建築物の減価と寿命
 2.1 企業の事業用資産
  (1) 事業用資産の内訳
  (2) 法人不動産の実態
 2.2 建築物の寿命
  (1) 構造体の寿命
  (2) 建物附属設備の寿命
  (3) 建築物の平均寿命
 2.3 建築物のライフサイクル
  (1) 建築物の長期修繕計画
  (2) 建築物のライフサイクルコスト
  (3) 建築物の原価構成
 2.4 建築物の経年減価
  (1) 建築物の時価と帳簿価額
  (2) 建築物の担保価値
  (3) 大規模修繕と時価の回復
 2.5 大規模修繕の工事費
  (1) 工事費と減価償却費
  (2) 損金とされない修繕積立金

第3章 除却法と損金経理
 3.1 建築物の取得価額
  (1) 工事費の基本構成
  (2) 個別資産の取得価額
 3.2 建築物の修繕費と資本的支出
  (1) 修繕費と資本的支出
  (2) 形式基準の新たな問題点
  (3) 昭和26年生まれの亡霊的形式基準
  (4) 修繕費部分と資本的支出部分
  (5) 物理的実体基準による判定
  (6) 減価償却資産としての建物の特徴
  (7) 減価償却資産としての建物附属設備の特徴
 3.3 除却法を用いた損金経理
  (1) 除却法適用の前提条件と除却価額
  (2) 個別償却資産の特定
  (3) 除却法における原則的処理
  (4) 除却法と取壊し費用
  (5) 除却法と道連れ工事
 3.4 資本的支出に係る税制改正
  (1) 改正定額法と旧定額法との比較
  (2) 循環型社会の形成を阻害する税制改正

第4章 循環型社会の形成と建築物の損金経理
 4.1 循環型社会を目指して
  (1) ストックの有効活用
  (2) コンバージョンとは何か
  (3) 除却法の絶大な寄与
 4.2 建築物の損金経理
  (1) 大規模修繕工事のモデル
  (2) 除却法による損金経理
  (3) 除却法による損金経理の効果
 4.3 損金と益金との相殺
  (1) 除却法を用いた損金と資産計上
  (2) 欠損金繰越制度の活用

第5章 相続時精算課税制度と生命保険の活用
 5.1 自社株式の生前贈与
  (1) 大規模修繕に伴う利益の減少
  (2) 自社株式評価額の減少
  (3) 相続時精算課税制度を用いた生前贈与
 5.2 建築物の生前贈与
  (1) 家屋の固定資産税評価額
  (2) 相続時精算課税制度を用いた生前贈与
 5.3 生命保険による工事資金の調達
  (1) 定期生命保険のメリット
  (2) 生命保険による資金調達
  (3) 生命保険の節税効果

第6章 建築物の評価とバリューアップ
 6.1 建築物の評価
  (1) 事業活動の拠点としての建築物
  (2) 職場環境としての建築物
 6.2 建築物のバリューアップ
  (1) バリューアップの手段と制約条件
  (2) 建築基準法改正による規制緩和
  (3) バリューアップの項目と内容
 6.3 建築物の時価評価
  (1) 収益還元法による鑑定評価
  (2) 投資リスクと不動産の利回り

第7章 建築物の減損・リース・売却
 7.1 建築物の帳簿価額と減損会計
  (1) 特別損失としての減損損失
  (2) 減損会計の手続き
  (3) 減損会計とバリューアップ
  (4) 減損会計と経済的耐用年数
 7.2 建築物のセール・アンド・リースバック
  (1) リース対象物件としての建築物の性質
  (2) 売却処理が可能なリース取引の条件
 7.3 建築物の売買に係るデュー・ディリジェンス
  (1) デュー・ディリジェンスと不動産投資リスク
  (2) エンジニアリング・レポートとその役割
  (3) 法的調査と経済的調査

第8章 建築物と大規模災害
 8.1 地震リスクと地震被害の大きさ
  (1) 世界最大の日本の地震リスク
  (2) 予想される被害と過去の被害
 8.2 建築物の耐震性能と予想最大損失
  (1) 建築基準法が規定する耐震性能
  (2) 耐震診断で求める耐震性能
  (3) 総合性能指標としてのPML(予想最大損失率)
 8.3 事業継続計画(BCP)とは何か
  (1) 国策としての事業継続計画の推進
  (2) 極めて重要な財務面の備え
  (3) 災害時における除却法の活用
   ア.災害時の決算報告と建物の会計処理
   イ.災害に関する現行法規と除却法
   ウ.震災時の会計処理
   エ.復興への資本的支出の有効な活用法
   オ.日本経済における除却法の意義
 
 建物「除却」マネジメント48箇条

 資料 1.建物除却法に係る主要な資産の法定耐用年数表
     2.建物除却法に係る主要な法令・通達条文
     3.災害復旧に係る主要な法令・通達条文

 参考文献

 おわりに


著者プロフィール 大沢 幸雄(おおさわ ゆきお)
工学博士,技術士(総合技術監理部門,建設部門),一級建築士,認定ファシリティマネジャー,日本建築学会住まいづくり支援会議議員,住宅情報化推進協議会運営幹事,事業継続推進機構標準化委員会委員。
1950年東京都生まれ。早稲田大学理工学部卒業・同大学院修了,1974年大成建設株式会社入社,本社経営企画部次長,
     本社建築技術部副部長を経て,
現在,本社FM推進部長兼大成サービス株式会社取締役。
共著・分担執筆
「ハンディブック建築[改定2版]」(オーム社),
「建築生産ハンドブック」(朝倉書店)など。
論文に「建築物ライフサイクルにおける償却資産管理手法の構築」(日本建築学会)など多数。

[執筆協力]
土屋清人・税理士
天野俊裕・税理士
税理士法人アドヴァンス会計 天野税理士事務所


























著者紹介

大沢 幸雄(おおさわ ゆきお)