- 本の紹介
- 民法の基礎(=公理)である抽象的理論が理解できるよう読者が実生活のなかでイメージできるような事例を掲げて解説。法人制度の大改正および最新判例を織り込んだ入門テキスト最新版。
目次
コモンセンス民法・1 総則<第3版>
目次
第1章 民法とは
? 公法と私法
? 一般法と特別法
? 「民法」の意義
? 民法の生い立ち
1 近代化へ向けた法整備
2 外国法とのつながり
? 民法の法源
1 慣 習
2 判 例
3 条 理 ……ほか
? 民法の基本原理
1 権利能力平等の原則
2 所有権絶対の原則
3 私的自治の原則 ……ほか
? 民法の解釈
1 文理解釈
2 反対解釈と類推解釈
3 論理解釈 ……ほか
? 私権行使に関する一般条項
1 緒 論
2 1条1項=公共の福祉
3 1条2項=信義誠実の原則 ……ほか
第2章 人
? 権利の主体
1 民法上の人
2 権利能力の平等
3 外国人の権利能力
? 行為能力
1 総 説
2 制限行為能力者
3 制限行為能力者の補助者 ……ほか
? 住 所
1 民法22条の「生活の本拠」
2 複数説のもつ必然性
3 判例の態度 ……ほか
? 不在者の財産管理
1 制度の根拠・趣旨
2 制度の内容
第3章 法 人
? 法人の意義
1 法人とは何か
2 法人の本質
3 法人の種類
? 法人の能力
1 権利能力
2 行為能力
3 不法行為能力
? 一般社団(財団)法人の設立
1 法人設立の諸主義
2 一般社団法人の設立
3 一般財団法人の設立 ……ほか
? 公益法人の認定と監督
1 公益法人の認定
2 公益法人の特則
3 公益法人の監督
? 一般社団(財団)法人の組織と運営
1 一般社団(財団)法人の分類
2 一般社団(財団)法人の構成要素
3 法人成立後の役員等の選任・解任 ……ほか
? 解散と清算
? 事業の譲渡と合併
1 事業の譲渡
2 合併契約
3 分 割
? 公 告
1 公告方法
2 電子公告
第4章 物
? 私権の客体
? 電気は物か?
? 物の分類
? 不動産と動産
1 不動産
2 動 産
? 主物と従物
1 従物であるための要件
2 主物・従物であることの効果
? 果 実
1 果実とは何か
2 天然果実
3 法定果実 ……ほか
第5章 法律行為
? 法律行為とは
? 法律行為の種類
? 準法律行為
? 法律行為の解釈
1 緒 論
2 解釈の方法
3 解釈の基準 ……ほか
? 法律行為の有効要件
1 内容の確定性
2 内容の実現可能性
3 内容の適法性
? 公序良俗
1 緒 論
2 公序良俗違反の具体例
第6章 意思表示
? 意思表示
1 意思表示とは何か
2 意思表示の構造
3 明示の意思表示と黙示の意思表示
? 「意思の欠缺」と「瑕疵ある意思表示」
? 心裡留保
? 通謀虚偽表示
1 緒 論
2 通謀虚偽表示と善意の第三者
3 転得者の善意・悪意 ……ほか
? 錯 誤
1 錯誤の態様
2 「要素の錯誤」と「重大な過失」
3 錯誤無効の性質など ……ほか
? 詐 欺
1 詐欺による取消しと第三者の保護
2 詐欺と錯誤の関係
? 強 迫
? 善意の第三者保護
? 意思表示の到達
1 緒 論
2 公示による意思表示
3 意思表示の受領
? 消費者法と意思表示
第7章 代 理
? 序 説
1 代理の意義
2 代理に類似の制度
3 代理の種類 ……ほか
? 代理権
1 代理権限の必要性
2 代理権の発生原因
3 代理権の範囲 ……ほか
? 代理行為
1 顕名主義
2 代理人の権限濫用
3 代理行為の瑕疵 ……ほか
? 無権代理
1 序 説
2 無権代理の一般的効果
3 表見代理
第8章 無効と取消し
? 緒 論
? 無効とされる場合,取り消し得るとされる場合
? 無 効
1 一部無効
2 無効行為の転換
3 無効行為の追認
? 取消し
1 取消しもう少し詳しく
2 取り消すことのできる行為の追認
第9章 条件・期限
? 序 説
? 条 件
1 条件の意義
2 条件に親しまない行為
3 特殊な条件の形態 ……ほか
? 期 限
1 期限の意義
2 期限に親しまない行為
3 期限の到来 ……ほか
第10章 期 間
? 期間の意義
? 期間の計算方法
1 序 説
2 自然的計算方法
3 暦法的計算方法
4 民法に規定のない期間についての計算方法
第11章 時 効
? 序 説
1 定 義
2 時効制度存在の理由
? 時効通則
1 時効完成の効果
2 時効の援用
3 時効利益の放棄 ……ほか
? 取得時効
1 総 説
2 所有権の取得時効
3 所有権以外の財産権の取得時効
? 消滅時効
1 債権の消滅時効
2 債権以外の権利の消滅時効
? 消滅時効類似の制度
1 除斥期間
2 権利失効の原則
参考文献
索 引
著者プロフィール
西村 峯裕(にしむら みねひろ)
〈略歴〉
1944年生まれ。
京都府立東舞鶴高校,神戸大学法学部,同大学大学院法学研究科修士課程・同博士課程を経て,
現在,京都産業大学法学部教授。
〈主要著書・論文〉
『債権譲渡と意義を留めない承諾の効力』(共著,一粒社,1977年)
『中国合併企業法の理論と実務』(中央経済社,1988年)
『大陸投資実務―外資・合資・合営実務』(共編,五南図書出版,中華民国,1990年)
『コモンセンス民法2,物権法』(共著,中央経済社,1993年)
『中国会社法施行後の合弁企業―その理論と実務―』(共編著,商事法務研究会,1995年)
「債権譲渡と意義を留めない承諾」(『金融法の課題と展望―石田喜久夫・西原道雄・高木多喜男先生還暦記念論文集』下・所収,1990年)
〈趣味〉
薬茶,薬酒づくり,仙道,気功の研究。
久保 宏之(くぼ ひろゆき)
〈略歴〉
1955年生まれ。
大阪府立高津高等学校,大阪大学法学部,神戸大学大学院法学研究科博士前期課程,同後期課程を経て,
現在,関西大学教授,神戸大学博士(法学),ワシントン大学LL.M。
〈主要著書・論文〉
『経済変動と契約理論』(成文堂,1992年)
『叢書 民法総合判例研究 不完全履行と瑕疵担保責任(新版)』(共著)(一粒社,1998年)
「不動産売買契約終了後の値引き販売と価値保持義務」関西大学法学研究所研究叢書28『マンション法と管理』所収(2004年)
〈趣味〉
モバイル・コンピューティング,紅茶研究,路上・建築物観察。