コーポレート・ガバナンスにおけるソフトローの役割

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小林 秀之
高橋 均

定価(紙 版):2,860円(税込)

発行日:2013/03/27
A5判 / 228頁
ISBN:978-4-502-06540-8

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本の紹介
本書は、コーポレート・ガバナンスを論ずるものであるが、法による規制よりも、むしろ実務において重視されているソフトローを中心に、その機能を明らかにするものである。

目次


コーポレート・ガバナンスにおけるソフトローの役割
目次

序 章 コーポレート・ガバナンスにおけるソフトローの意義
     ―小林 秀之・橋本 円

 1 本書の目的
 2 本書の構成
 3 各章の紹介

第1章 コーポレート・ガバナンスにおける監査役制度の強化
     ―小島 美奈子

      ◦監査役監査基準等のさらなる活用に向けて◦
 1 はじめに
 2 日本の監査制度の概要
 3 監査役の実態
 4 現行の監査制度等に関する批判等の状況
 5 海外の制度との比較にみる現行体制の評価
 6 批判を解消するための方策としての監査役監査基準等
 7 おわりに

第2章 社外取締役の活用による取締役会の監督機能の強化
     ―春田 祥策

      ◦証券取引所の有価証券上場規程等と議決権行使助言会社
       の行使基準・方針の活用◦
 1 はじめに
 2 取締役会の経営監督機能と評価
 3 社外取締役による取締役会の監督機能強化
 4 社外取締役選任に関するソフトロー
 5 おわりに

第3章 親子上場会社と子会社少数株主保護―高橋 均
      ◦東京証券取引所「上場審査等に関するガイドライン」にみる
       子会社の独立性の観点から◦
 1 はじめに
 2 東京証券取引所「上場審査等に関するガイドライン」について
 3 親子上場に係る課題の本質
 4 現行法及び実務上の問題点
 5 親子上場の問題の検討の前提
 6 子会社少数株主保護に向けた具体的方策
 7 おわりに

第4章 海外事業展開を行う企業集団におけるコーポレート・
     ガバナンス―鈴木 幸弘

      ◦コーポレート・ガバナンス及び内部統制の構築・運用と米国 
       の証券諸法・証券取引所規則◦
 1 はじめに
 2 ソフトローとしてのグローバル企業集団のプラクティス
 3 ソフトローとしての米国の証券諸法・証券取引所規則
 4 会社法の国際適用(国際会社法)
 5 おわりに

第5章 会社法におけるスクイーズ・アウトの方法―亀井 洋一
     ◦スクイーズ・アウトの公正さを確保するためのソフトローの機能◦
 1 はじめに
 2 スクイーズ・アウトの意義と検討すべき事項
 3 会社法におけるスクイーズ・アウトの方法
 4 スクイーズ・アウトにおけるソフトローとしてのMBO指針
 5 スクイーズ・アウトに関する紛争例におけるソフトロー
 6 スクイーズ・アウトにおけるソフトローの機能
 7 現行法における問題点と改正の方向
 8 これからのスクイーズ・アウトにおけるソフトロー

第6章 二段階買収と第三者委員会―橋本 円
      ◦MBO指針を踏まえた機関設置の実効性◦
 1 総 論
 2 第三者委員会
 3 リスクと第三者委員会の役割

第7章 第三者委員会が企業の不祥事対応に果たす役割
     ―竹内 朗

      ◦日弁連ガイドラインのソフトローとしての実効性◦
 1 不祥事への対応は重要な経営課題
 2 不祥事対応の要点はBCP(事業継続計画)にある
 3 不祥事対応に第三者委員会が果たす役割
 4 第三者委員会という実務慣行の生成
 5 ずさんな第三者委員会に対する問題提起
 6 日弁連ガイドラインの策定
 7 日弁連ガイドラインのソフトローとしての実効性
 8 おわりに

 索  引


著者プロフィール ■編者紹介
小林 秀之(こばやし ひでゆき)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授,ブレークモア法律事務所パートナー,弁護士。
東京大学法学部卒業,東京大学助手,上智大学教授・上智大学大学院教授を経て,現職。
この間,イエール大学ロースクール客員研究員,ミシガン大学ロースクール客員研究員等も務める。
財務省財政審議会専門委員等を歴任。
【主要著書】
『株主代表訴訟』共著(日本評論社,1996年),
『株主代表訴訟大系』共編著(弘文堂,1996年),
『条解民事再生法(第2版)』共編著(弘文堂,2007年),
『ケースで学ぶ民事訴訟法(第2版)』(日本評論社,2008年),
『国際民事訴訟法』共著(弘文堂,2009年),
『会社役員の法的責任とコーポレート・ガバナンス』共編著(同文舘出版,2010年)ほか 多数

高橋 均(たかはし ひとし)
獨協大学法科大学院教授,埼玉大学大学院経済科学研究科博士課程客員教授兼任。博士(経営法)。
一橋大学大学院国際企業戦略研究科博士後期課程修了。
新日本製鐵㈱(現,新日鐵住金㈱)入社。
監査役事務局部長,㈳日本監査役協会常務理事を経て,現職。
【主要著著】
『株主代表訴訟の理論と制度改正の課題』(同文舘出版,2008年),
『企業集団の内部統制』編著(学陽書房,2008年),
『監査役監査の実務と対応(第2版)』(同文舘出版,2009年),
『企業法学(VOL.11)』共著(商事法務,2009年),
『会社役員の法的責任とコーポレート・ガバナンス』共編著(同文舘出版,2010年),
『契約用語 使い分け辞典』共編著(新日本法規出版,2011年)ほか 多数






















著者紹介

小林 秀之(こばやし ひでゆき)

高橋 均(たかはし ひとし)
[プロフィール]
一橋大学博士(経営法)。
獨協大学法科大学院教授を経て,獨協大学法学部教授。
企業法学会理事,国際取引法学会理事,一般社団法人GBL(グローバルビジネスロー)研究所理事。
専門は,商法・会社法,金融商品取引法,企業法務。
企業実務経験と会社法等の専門家としての法理論の双方からのアプローチを実践している。

[主な著作]
『株主代表訴訟の理論と制度改正の課題』(同文館出版,2008年)
『最新・金融商品取引法ガイドブック』(共編著,新日本法規出版,2009年)
『会社役員の法的責任とコーポレート・ガバナンス』(共編著,同文館出版,2010年)
『コーポレート・ガバナンスにおけるソフトローの役割』(共編著,中央経済社,2013年)
『新版・会社法実務スケジュール』(共編著,新日本法規出版,2016年)
『世界の法律相談~グローバル・リーガル・リサーチ』(共編著,文眞堂,2016年)
『改訂版・契約用語使い分け辞典』(共編,新日本法規出版,2020年)
『実務の視点から考える会社法(第2版)』(中央経済社,2020年)
『監査役監査の実務と対応(第7版)』(同文館出版,2021年)
『監査役・監査(等)委員監査の論点解説』(同文館出版,2022年)