- 本の紹介
- 企業はステークホルダーに自身をより理解してもらうために、非財務情報としての環境・CSR開示の重要性が高まっている。本書は環境・CSR会計の概要を解説するテキスト。
- 担当編集者コメント
- 本書は『進化する環境会計』のリニューアル改訂版です。
「はじめに」と「おわりに」にある著者のメッセージは次のとおり。
◆「はじめに」 柴田英樹先生
企業は、自社企業の商品やサービスの良さだけでなく、その企業自身の良さを顧客や世間等に納得し、認識してもらえるようなアピールをしなければならない。そのためには過去情報である財務情報だけでなく、非財務情報も積極的にディスクローズしていかなければならない。非財務情報として環境問題も当然に重要な問題であるが、経済的側面や社会的側面、さらにはガバナンスなどの経営的な側面を積極的に開示しなければ、外部の情報利用者はその企業の誠実さなどの社会的な責任を果たしているかどうかがわからない。また、内部の情報利用者である従業員にとっても、自分たちが勤務している企業の姿勢をもっと知りたいと考えているのである。
こうしたことを最近、ますます痛感した結果として、本書のタイトルを『進化する環境会計』から『進化する環境・CSR会計-マテリアルフローコスト会計から統合報告まで-』に変更することにしたのである。
◆「おわりに」 梨岡英理子先生
企業は利益を獲得するために活動しています。企業に入ってきたお金を計算し、どこへ、どのくらい出すのか?を経営者が意思決定する、それが重要です。どれだけの経営資源をどのように配分しているのか?その結果がどうなのか? 今期に残ったお金だけが重要なのではありません。未来を創るお金もとても重要です。そしてどんな未来を創ったかも検証しなければなりません。環境会計・CSR会計、CSR指標、CSR報告書、統合報告がその役割を果たすはずです。これらの数字が示すことを、多くの人に知って欲しいと思います。