- 本の紹介
- 環境問題などへの企業の取り組み状況等を示す情報である「社会環境情報」の有効性と最新の論点を検討するとともに、エコ指標や環境情報開示規制といた新たな手法も提案。
目次
環境経営イノベーション6
社会環境情報ディスクロージャーの展開
目次
「環境経営イノベーション」シリーズの発刊に寄せて
はしがき
第1章 社会環境情報ディスクロージャーの本質
—公共性の視点から
1 はじめに
2 分析視角としての公共性
3 経済が私的領域である理由
4 社会環境情報ディスクロージャーへの期待
5 社会環境情報の両義性
6 社会環境情報の利用
7 本書の構成と特徴
8 おわりに
第2章 社会環境報告の展開と保証
1 はじめに
2 社会環境報告の展開
3 保 証
4 おわりに
第3章 責任投資と非財務情報の開示
1 はじめに
2 政策手段としての責任投資
3 非財務情報の開示をめぐる動向
4 日本における環境関連情報のニーズと利用状況
5 非財務情報開示の方向性
6 おわりに
第4章 排出権取引会計とカーボンマネジメント
1 はじめに―国内外の排出権取引制度をめぐる動きと問題点
2 排出権の互換性とGHG検証の必要性
3 排出権取引会計基準の推移と現状
4 JVETS(自主参加型国内排出量取引制度)からの知見
5 エネルギーマネジメントシステム,カーボンマネジメント,
カーボン価値会計の構築
6 おわりに―低炭素社会の構築に向けて
第5章「資産除去債務」会計基準適用初年度の開示実態
1 はじめに
2 資産除去債務の会計基準の概要
3 資産除去債務の会計基準適用初年度の開示実態調査の概要
4 連結貸借対照表における資産除去債務
5 連結損益計算書における資産除去債務特別損失
6 資産除去債務の業種別分析
7 電力会社の資産除去債務
8 アスベスト・PCB・土壌汚染に関する負債・費用の財務諸表計上
企業
9 おわりに
第6章 土壌浄化負債・費用計上の株価への影響
1 はじめに
2 企業にとっての土壌汚染リスク
3 汚染リスク・情報開示をめぐる先行研究と仮説
4 分析モデル
5 データ
6 分析結果
7 おわりに
第7章 環境報告書における開示情報と株価への影響
—「エコ指標」と「推定計算」開発の取り組み
1 はじめに
2 開発の方法
3 「エコ指標」開発の試み
4 「推定計算」開発の試み
5 おわりに
第8章 CSR経営とディスクロージャー
1 はじめに
2 CSRの論点整理
3 CSRの数量化をめぐる1970年代の経験
4 付加価値の理論とCSR情報としての意義と課題
5 非財務情報としてのKPIと開示実態
6 統合報告の提案
7 おわりに
第9章 「環境会計」と公共性論の展開
—ステイクホルダー・エンゲージメントを事例として
1 はじめに
2 近年の公共性論の展開と会計学
3 「環境会計」と公共性の期待ギャップ
4 ステイクホルダー・エンゲージメントの公的な可能性
5 「環境会計」から「会計と環境」論へ
6 おわりに
第10章 発展途上国における持続可能な成長のための社会・
環境情報開示規制のデザイン
1 はじめに
2 問題点と改善策のまとめ
3 制度設計
4 実験設定・手続・仮説
5 実験結果とインプリケーション
6 おわりに―今後の展開
索 引
著者プロフィール
《編著者紹介》
國部 克彦(こくぶ かつひこ)
1985年大阪市立大学商学部卒業,
1990年同大学院経営学研究科後期博士課程修了,
大阪市立大学助教授,LSE客員研究員,神戸大学助教授を経て,2001年より,神戸大学大学院経営学研究科教授。博士(経営学)。
セントアンドリュース大学社会環境会計研究センター国際客員研究員。
ISO/TC207/WG8議長。日本会計研究学会・特別委員会「環境経営意思決定と会計システムに関する研究」委員長。
<主要著書>
『マテリアルフローコスト会計』(共著,日本経済新聞出版社,2008年)
『環境経営・会計(第二版)』(共著,有斐閣,2012年)他,著書多数。