碩学叢書流通論パラダイム風呂勉の世界

石原 武政
小西 一彦

定価(紙 版):7,700円(税込)

発行日:2015/10/07
A5判 / 536頁
ISBN:978-4-502-15431-7

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本の紹介
流通研究において大きな足跡を残し、今なお影響を与え続けている風呂勉氏の主要な論文(1950年代~2000年代発表)を収録。理論的視座の変遷を示す。(発行=碩学舎)

目次


流通論パラダイム 風呂勉の世界
目次

 序 章 『流通論パラダイム 風呂勉の世界』の意義 (石原武政)

■第1部 流通論パラダイム
 第1章 製品計画とマーケティング管理
       ―Managerial Marketingの性格論議によせて―(1962年)
 第2章 調整機能としてのマネジリアル・マーケティングの
      歴史的性格(1965年)
 第3章 Aldersonマーケティング理論の方法的吟味(1968年)
 第4章 流通理論における価値側面と使用価値側面(1975年)
 第5章 流通費用と競争費用―商品流通の二側面性の論議に
       かかわって―(1975年)
 第6章 マーケティング理論のこれからの方向
       ―シンポジウムへの提言―(1977年)
 第7章 垂直的統合と「取引のパラダイム」(1978年)
 第8章 サービス論的商業分析の性格について(1979年)
 第9章 内部組織論的流通認識の基本的性格(1987年)
 第10章 所有効用の概念―系譜・展開とその帰結―(1987年)
 第11章 Coxのパラドックス―マーケティングは費用か価値か
       ―(1990年)
 第12章 R・コックス―流通のパラドックス:その価値論的格闘
       ―(1993年)

■第2部 商業の理論と現実
 第13章 商業排除と商業自立化の根拠―いわゆる商業排除の真に
       意味するものについて―(1957年)
 第14章 商業資本の排除と社会的流通費用―その原理的関連と
       現実的評価への一展望―(1958年)
 第15章 商業における過剰就業と雇用需要の特性
       ―一つの仮説的考察への展望―(1960年)
 第16章 販路政策と再販売価格政策(1965年)
 第17章 わが国におけるマーケティング・チャネル問題の所在
       (1966年)
 第18章 流通迂回分析の課題(1972年)
 第19章 流通経路の変遷―流通支配をめぐる葛藤―(1973年)
 第20章 卸商存立根拠論―『取引総数最小化の原理』・『不確実性
       プールの原理』の検討―(1978年)
 第21章 流通系列化と中小商業問題
       ―いわゆる「代理戦争」が意味するもの―(1985年)

■第3部 流通系列化の理論と公共政策的含意
 第22章 Marketing Channelの「システム」特性(1964年)
 第23章 Marketing Channelにおける衝突・協調・結合利益(1965年)
 第24章 マーケティング・チャネルとコミュニケーション(理論編)
       (1967年)
 第25章 「チャネル・マネジメント」の課題と帰趨―拡張組織概念の適用をめぐって―(1967年)
 第26章 化粧品産業の流通構造と独禁政策上の問題点(1979年)
 第27章 流通系列化規制のジレンマ―テリトリー制にかかわって
       ―(1980年)
 第28章 流通系列化規制とその限界―独禁研『報告書』のブランド
       内競争の重視にかかわって―(1980年)
 第29章 流通系列化規制と排他的専属制―ブランド内競争および
       ブランド間競争なる概念の内実―(1981年)
 第30章 流通システム化政策と競争政策の整合(1981年)

■第4部 昭和戦時流通論
 第31章 戦前日本のメーカー流通経路政策―「縦型特約店制」
       「販社制」の先駆形態―(1994年)
 第32章 昭和戦時流通:いくつかの断面―その流通論的含意を探る
       ―(1994年)
 第33章 昭和戦時流通論の再検討―戦時における「マーケティング
       不在」の意味―(1995年)
 第34章 昭和初期小売免許制問題―マルサシアン・デマンドの顚末
       ―(2001年)
 終 章 流通論研究、わたくしの場合
       (風呂勉教授最終講義、1993年)

 【付録】
  1.風呂勉先生の人と学問(小西一彦、1993年)
  2.風呂勉先生お別れのことば(石原武政、2014年)
  3.風呂勉先生著作目録

 あとがき



著者プロフィール ■編者略歴
石原武政(いしはら たけまさ)
流通科学大学商学部特別教授。
1965年神戸商科大学卒業。
1969年神戸大学大学院経営学研究科博士課程退学。
大阪市立大学商学部、関西学院大学商学部を経て、2006年から現職。
主な著書
『マーケティング競争の構造』(千倉書房、1982年)、
『商業組織の内部編成』(千倉書房、2000年)、
『小売業の外部性とまちづくり』(有斐閣、2006年)などがある。

小西一彦(こにし かずひこ)
兵庫県立大学名誉教授。
元神戸商科大学教授、元追手門学院大学教授。
1965年大阪市立大学経済学部卒業。
1975年大阪市立大学大学院経営学研究科博士課程単位取得満期退学。
主な著書
『現代流通論の基本問題』(単著、神戸商科大学経済研究所、1991年)、
『流通構造の変化と現代流通論の課題』(共編著、千倉書房、1991年)などがある。




















著者紹介

石原 武政(いしはら たけまさ)
[プロフィール]
大阪市立大学名誉教授。
1943年京都市生まれ、1961年徳島県立徳島商業高等学校卒業、1965年神戸商科大学卒業、1969年神戸大学大学院博士課程退学、大阪市立大学商学部、関西学院大学商学部、流通科学大学商学部を経て、2017年退職。商学博士(大阪市立大学)。
1997年から2009年まで通商産業省(経済産業省)中小企業政策審議会商業部会長、2006年から2011年まで経済産業研究所・通商産業政策史編集委員会委員のほか、各種審議会・委員会等の委員を務める。

[主な著作]
『マーケティング競争の構造』(千倉書房、1982年)、『公設小売市場の生成と展開』(千倉書房、1989年)、『小売業における調整政策』(千倉書房、1994年)、『商業組織の内部編成』(千倉書房、2000年)、『まちづくりの中の小売業』(有斐閣、2000年)、『小売業の外部性とまちづくり』(有斐閣、2006年)、『「論理的」思考のすすめ』(有斐閣、2007年)、『商業・まちづくり口辞苑』(碩学舎、2012年)、『戦時統制下の小売業と国民生活』(碩学舎、2022年)、そのほかに共著書、編著書が多数ある。

小西 一彦(こにし かずひこ)