保守主義のジレンマ―会計基礎概念の内部化

西谷 順平

定価(紙 版):3,960円(税込)

発行日:2016/03/22
A5判 / 232頁
ISBN:978-4-502-17901-3

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本の紹介
保守主義は、実務、会計基準設定、そして学問における大きな存在感にもかかわらず、明確にされていない概念である。本書は、歴史と数理モデルにより意義と必要性を考察する。

著者紹介

西谷 順平(にしたに じゅんぺい)
[プロフィール]
立命館大学経営学部教授。

財務会計論についての彼の論文は『會計』,『企業会計』などに掲載されているほか『保守主義のジレンマ』中央経済社,2015年としてまとめられ刊行されている。東京大学より学士(経済学)と修士(経済学),立命館大学より博士(経済学)を取得した。立命館大学に着任する前は,青森公立大学の教員であった。
防衛調達委員会委員,防衛装備庁経費率研究会委員,契約制度委員会委員株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールデイングス社外取締役,複数の地方自治体において上下水道事業審議会委員を歴任。

担当編集者コメント
会計実務上、会計基準設定上、そして会計学において重要な概念と認識されてきたものの、これまで明確に定義されないまま議論されてきた「保守主義」。
本書は、歴史とモデル分析のアプローチから会計上の保守主義の意義と必要性を明らかにしています。

特に、議論が錯綜していた保守主義を明確にしただけでなく、保守主義を考えることにより会計の本質を問い直すことにもつながるという指摘と考察が、本書の意義をより高めていると思います。

内容は、私が下手に説明するより、ぜひ実際に手にとってご覧いただきたいのですが、特に規範会計学や会計史を専門にされる先生には、会計の見方・考え方が変わるようなエキサイティングなものになっているハズです。

なお、本書は歴史とモデル分析により保守主義を考察していますが、(ほとんどジャーナルで)単著により書かれた分析的会計研究の研究書はほとんどないようにも思われますので、その意味でも大きな意義があると考えています。

また、このチャレンジングかつ何が書かれているのか読者の興味をかきたてる書名!

本書は、保守主義の研究をされる方はもちろんのこと、会計研究をされる方すべての必読書になることを期待しています。