会計情報と資本市場―変容の分析と影響

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浅野 敬志

定価(紙 版):5,500円(税込)

発行日:2018/01/30
A5判 / 384頁
ISBN:978-4-502-25041-5

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本の紹介
IFRS等の影響による会計・開示制度の変容が経営者の会計行動にどのような影響を及ぼすか、またその結果うまれた会計情報の有用性について、実証研究により詳細に究明。

著者紹介

浅野 敬志(あさのたかし)

担当編集者コメント
首都大学東京・浅野敬志先生の研究書です。
IFRS等の影響による会計・開示制度の変容が経営者の会計行動にどのような影響を及ぼすか?また会計情報の有用性は向上しているか? について、国内外の先行研究のレビューや実証的手法により詳細に検証しています。

目次は、次のとおり。
序 章 本書の目的と構成
第Ⅰ部 財務諸表本体の変容に関する分析
第1章 会計情報の変容と利益の質
第2章 会計処理選択と利益の質-利益平準化と保守主義
第3章 取得のれんと利益の質-条件付保守主義と無条件保守主義
第4章 株価水準を評価するうえで有用な利益情報-公正価値情報や減損損失はノイズか
第Ⅱ部 財務諸表注記の変容に関する分析
第5章 マネジメント・アプローチの有効性-経営者の恣意性への影響
第6章 マネジメント・アプローチの有効性-比較可能性への影響
第7章 所在地別セグメント情報の質と海外利益の評価
第8章 所在地別セグメント情報の開示選択と租税回避への影響
第Ⅲ部 財務諸表外情報の変容に関する分析
第9章 業績予想の開示柔軟化と有用性
第10章 業績予想の私的選択-期待マネジメントと利益マネジメント
第11章 業績予想の私的選択と市場の評価
補 章 会計発生高アノマリー 
第12章 業績予想の開示選択とアナリスト予想への影響
* 
終 章 要約と結論

本書の大きな特徴として、以下が挙げられます。
①分析対象をⅰ変容する会計情報、ⅱ経営者の私的選択、ⅲ会計・財務報告の目標に広げて、ⅰを縦軸、ⅱを横軸として、これらの組合せによって作成される3種の会計情報(財務諸表本体、注記、財務諸表外情報)が、2つの会計・財務報告の目標(ⅲ)を満たしているのか、満たしていないとすればどうすればよいか、という分析フレームワークに沿って研究していること
②会計分野で関心の高いテーマだけでなく、東日本大震災、多国籍企業の租税回避など社会的な大きな関心事まで取り扱っていること
③実証研究のエビデンスをもとに政策提言まで行っていること

非常に詳細かつ丁寧な分析をされており、多くの方の参考になる研究書です。
ぜひぜひご覧ください!!!

(追記)本書は、2018年日本会計研究学会太田・黒澤賞および国際会計研究学会賞を受賞しました!