- 本の紹介
- ノウハウや技術、ブランドなどの知的資産情報と投資意思決定や金融機関の融資意思決定の関連性を理論・実証両面から分析し理論構築。新しい企業ファイナンスのスキームを提示する。
目次
知的資産ファイナンスの探求
目次
第Ⅰ部 ナレッジ型経済と企業のファイナンス行動のスキーム
第1章 ナレッジ型経済と企業の資金調達スキームの変貌
第1節 経済基盤の変化とファイナンス・パラダイムの転換
第2節 ナレッジ型担保モデルと知的財産権担保融資
第3節 知的資産と事業性評価のあり方 ……ほか
第2章 投資意思決定の動的メカニズムと知的資産情報の役割
―マネジメント,ファイナンス,情報のインターラクション―
第1節 3つの市場の構造変化と知的資産情報開示のあり方
第2節 開示情報決定の概念的構図―企業の価値創出プロセスと
市場ニーズのインターラクション
第3節 投資意思決定プロセスにおける知的資産情報の役割
……ほか
第3章 知的資産マネジメントと持続的競争優位
第1節 知的資産マネジメントの検討と類型化
第2節 知的資産マネジメントの諸相
第3節 知的資産マネジメントと持続的競争優位性 ……ほか
第4章 日本企業の知的資産マネジメント
―資源合理の知的資産経営とレポーティングの方向―
第1節 資源合理の知的資産経営
第2節 知的資産経営の実際
第3節 知的資産の全体管理の必要性 ……ほか
第5章 特許権の評価へのリアル・オプション・アプローチ
第1節 序
第2節 戦略投資プロジェクトへのリアル・オプション法
第3節 リアル・オプション法による特許権の評価
第6章 戦略的投資決定における柔軟性の価値と知的資本
―固定資産の減損会計への
リアル・オプション・アプローチ―
第1節 はじめに―固定資産の減損会計とリアル・オプション法
第2節 伝統的なNPV 法による固定資産の評価
第3節 リアル・オプション法による固定資産の評価 ……ほか
第7章 研究開発資産の会計的評価とリアル・オプション・アプローチ
第1節 はじめに
第2節 伝統的なNPV 法による研究開発資産の評価
第3節 リアル・オプション法による研究開発資産の評価 ……ほか
第8章 わが国中小企業金融と企業の成長力評価融資の課題
第1節 わが国中小企業金融の現状と課題
第2節 「情報の非対称性」と知的資産
第3節 中小企業金融の未来
第9章 知的資産と金融機関の融資意思決定
第1節 はじめに
第2節 間接金融と知的資産
第3節 銀行における融資業務 ……ほか
第Ⅱ部 知的資産とファイナンス行動のダイナミズム:実証研究
第10章 知的資本情報と金融機関の融資決定有用性
第1節 知的資本と金融機関の信用リスク評価モデル
第2節 知的資本情報と金融機関の融資決定有用性
― Guimón の先行研究レビュー
第3節 リサーチ・デザイン ……ほか
第11章 株式価値評価における知的資本の重要性
―証券アナリストのパーセプション―
第1節 序
第2節 企業の知的資本に対する証券アナリストのパーセプション
第3節 知的資本の情報開示の必要性 ……ほか
第12章 企業の研究開発投資と株価形成
第1節 目的と構成
第2節 研究開発投資と株価形成
第3節 研究開発投資の収益貢献度の検証 ……ほか
第13章 知的資産とベンチャー・キャピタルの投資決定
第1節 序
第2節 投資決定における知的資産の有用性に関するアンケート
調査
第3節 知的資産開示のあり方 ……ほか
第14章 新規公開(IPO)目論見書における知的資産の開示分析
第1節 わが国証券取引法における目論見書制度
第2節 任意開示とその経済効果に関する先行研究
― DI を用いた実証研究
第3節 IPO における知的資産情報開示
― Bukh et al.(2005)を中心に ……ほか
第15章 わが国における知的財産情報開示の特徴と課題
第1節 序
第2節 わが国における知的財産情報開示指針の概要
第3節 開示内容の調査分析 ……ほか
索引
著者プロフィール
<編著者紹介>
古賀 智敏(こが ちとし)
神戸大学大学院経営学研究科教授。博士(経営学)(神戸大学)
日本会計研究学会、日本簿記学会、税務会計研究学会の各理事。
主要著書
『価値創造の会計学』(税務経理協会)
『デリバティブ会計<第2版>』(森山書店)
『知的資産の会計』(東洋経済新報社)などがある。
榊原 茂樹(さかきばら しげき)
関西学院大学商学部教授、神戸大学名誉教授。
経営学博士(神戸大学)
1945年 愛知県に生まれる。
1968年 神戸大学経営学部卒業、住友化学工業勤務を経て、
1972年 神戸大学大学院経営学研究科修了。
神戸大学経営学部助手・講師・助教授を経て、
1988年 神戸大学経営学部教授。
2006年4月より現職。
著書
『現代財務理論』(千倉書房)
『現代の財務管理』(共著、有斐閣)
『入門証券論<新版>』(共著、有斐閣)
『パーソナルファイナンス入門』(共著、中央経済社)などがある。
與三野 禎倫(よさの ただのり)
神戸大学大学院経営学研究科助教授。博士(経営学)(神戸大学)
1968年 兵庫県に生まれる。
京都大学経済学部卒業。日立製作所、日本学術振興会特別研究員を経て、神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程終了後、岡山大学経済学部助教授を経て、2004年4月より現職。
著書
『ストック・オプション会計と公正価値測定』(千倉書房)
ほか論文多数。