知的資本の会計学―コア・コンテンツ会計と現代ビジネス

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大野 俊雄

定価(紙 版):3,960円(税込)

発行日:2008/11/27
A5判 / 260頁
ISBN:978-4-502-29020-6

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本の紹介
現代ビジネスでは、情報の流れを通しておカネの流れを読み取ることが重要となる。このビジネスを動かす核となる情報の中身がコア・コンテンツであり、会計の視点から論究する。

目次


知的資本の会計学
―コア・コンテンツ会計と現代ビジネス
目次

 はじめに
 複式簿記と財務諸表の関係

 プロローグ
  本書の狙い
  コンテンツの重要性
  多様化するステークホルダー
  会計の役割
  会計の学び方
  記録と報告をつなぐ残高試算表
  残された課題

第1章 企業会計を再考する
 1 複式簿記の話
  ‘Going Concern’になるコツ
  コンテンツの会計
  裏方としての会計
  実務か理論か
  5つの色 ……ほか
 2 損益計算書の役割
  努力と成果
  損益系列の勘定の特徴
  収益と費用
  複式簿記のエレガンス
 3 資本とは何か
  資本勘定の登場
  資本勘定の勘定としての特殊性
  損益勘定と資本金勘定の関係
  アイデアだけで企業を設立!?
  管理能力(執行権)と統治能力(支配権) ……ほか
 4 裏方が表に出る時代
  自主管理の原則
  市場経済における企業会計の役割
  企業会計の歴史
  日本の企業会計の現状
  会計理論の役割 ……ほか

第2章 「記録と報告の統合システム」としての会計
 1 会計における「記録」の意味
  会計の定義
  会計の問題領域
  内部/外部とその間の境界膜
  財務報告と証券情報
  相互牽制のための報告制度 ……ほか
 2 会計における「報告」の意味
  ステークホルダーたちへの報告の制度化
  能力評価に関する外部報告制度
  自主的な報告制度の問題点

第3章 経営者能力の評価と3つのサイクル
 1 キャッシュ・サイクルと現金主義
  記録と報告の間の視点のゆらぎ
  キャッシュ・サイクル
  経過報告の位置づけ
 2 マテリアル・サイクルと発生主義
  マテリアル・サイクルと財・サービスの提供
  マテリアル・サイクルと期間損益計算
 3 インフォメーション・サイクルと情報アクセス主義
  情報アクセスの管理
  3つの接点
  インフォメーション・サイクルとネットワークの構築
  未来志向のバランスシート
 4 「記録」と「報告」の新たなる統合
  共通の利害
  環境問題と共通の利害
  グリーンな意思決定の連鎖
  社会的不祥事への対応

第4章 会計の基礎的前提
 1 継続企業の考え方
  設計変更の見取り図
  継続企業の考え方と企業の存続リスク
  事業の継続を前提にしたやり直し
 2 ビジネスナビの必要性
  ビジネスナビの可能性
 3 リセットという考え方
  階層構造的なモジュール思考によるシステム設計
 4 企業システムへの応用
  リセット会計の考え方

第5章 貨幣的測定の意味
 1 知的資産と貨幣的測定
  合鴨農法の話
  知識資本主義時代の資本維持
 2 会計における貨幣的測定の公準
  原単位と評価係数
  会計における貨幣的測定の意味
 3 二種類の機能通貨
  価格戦略の意味内容
 4 現場主義の会計
  2つの現場
  コア・コンテンツ経営の概念
 5 原価主義の見直し
  資本取引と損益取引
  リセット会計と追跡可能性
  リセット会計におれる原価データの引き継ぎ
  アカウンタビリティと歴史的原価主義
  「意図」と「現実」の食い違い ……ほか

第6章 企業実体の構造
 1 企業における経営執行権と経営支配権
  「企業実体」の考え方
  企業組織の「内部」と「外部」
  企業実体とは?
  「企業実体」の多様な姿
 2 資産と持分の対応関係
  情報ネットワークによる管理
  顧客持分という考え方
  事業用資産の評価問題
 3 ネットワーク資産としてのブランド
  ブランド資産の構築

第7章 モジュール思考と会計システムの再設計
 1 企業会計のバージョンアップの必要性
  企業会計のIT 化と「複式簿記」
  企業組織の成長を支える企業会計
 2 アカウンタビリティからトレーサビリティへ
  記録に基づく報告の信頼性
  アカウンタビリティに基づく外部報告の限界
  トレーサビリティ・システム導入のメリット
 3 モジュール化のパワー
  「モジュール」とは?
  企業会計の設計図
  財務報告の5つの構成要素
  支配力モジュール
  負債モジュール ……ほか

第8章 知識資本主義時代の会計
 1 知的資本維持に基づくモジュールの再統合
  企業会計の「変えるべきではない部分」
  企業会計の「変えるべき部分」
 2 市場取引のリスクと会計情報
  会計記録としてのトレーサビリティの仕組み
  実現原則の取扱い
  市場取引に関わる金融的なリスク
 3 コア・コンテンツの経営と会計
  名目貨幣資本維持とファンドの動き
  R&D と顧客関係資産
  知的資本維持の考え方
  根源的な無形資産としてのコア・コンテンツ
  ブランド資産と顧客持分 ……ほか
 4 コア・コンテンツの周辺にある事業用知的資産
  ソリューション・タイプの事業用知的資産
  ニーズ・タイプの知的資産
  SIとNIの対応のズレ
  減価償却の意味
  顧客関係資産固有の問題点
 5 金融商品に関わる知的資産
  残高試算表?の意味

 エピローグ
  資本維持の概念を再考する
  知識時代のリセット会計

 あとがき

著者プロフィール 大 野 俊 雄(おおの としお)
1946年生まれ
一橋大学経済学部卒業,神戸大学大学院経営学研究科(博士課程)修了
現在,神戸学院大学経営学部教授(社会環境会計・財務会計論担当)
著書:
『会計と情報処理』(日本評論社,1991年)
その他,共著及び論文多数


























著者紹介

大野 俊雄(おおの としお)