マネジメント研究への招待―研究方法の種類と選択

須田 敏子

定価(紙 版):3,300円(税込)

発行日:2019/04/11
A5判 / 264頁
ISBN:978-4-502-29611-6

送料について
本の紹介
マネジメント(経営学)分野の研究において、研究方法を適切に理解し、選択することは不可欠である。代表的な研究事例、各研究方法の強みと弱みなどを紹介しながら解説。

目次



マネジメント研究への招待
■研究方法の種類と選択

目次

第1部 研究方法論への招待
第1章 マネジメント研究と研究方法論の重要性

1 学問としてのマネジメントの多様性
2 歴史からみたマネジメント研究の領域と研究方法の多様性
 (1)マネジメント論前史
 (2)古典的アプローチ
 (3)行動アプローチ
 (4)条件適合アプローチ
第2章 存在論・認識論・研究アプローチ
1 存在論
 (1)実在主義
 (2)構成主義
2 認識論
 (1)実証主義
 (2)社会構成主義
3 研究アプローチ
 (1)演繹法(法則定立的アプローチ)
 (2)帰納法(個性記述的アプローチ)
第3章 マネジメント研究:研究方法論の選択
1 リサーチエクスチョンと研究方法論
 (1)客観主義パラダイムのリサーチエクスチョン
 (2)主観主義パラダイムのリサーチエクスチョン
 (3)客観主義パラダイムと主観主義パラダイムのリサーチ
   エクスチョン比較
2 研究方法に関する2つの分類軸
3 研究評価の指標
 (1)代表的研究科指標:客観主義パラダイムの研究評価指標
 (2)主観主義パラダイムの研究評価指標
 (3)研究評価指標に対する概観

第2部 さまざまな研究方法
第4章 インタビュー

1 インタビューの特色
 (1)構造化インタビューと非構造化インタビューの特色
 (2)2軸からの分類におけるインタビューの位置づけ
 (3)特定のインタビュー方法
2 インタビューを用いた代表的研究例
 (1)クリティカル・インシデント・テクニックを活用した研究例:
   動機づけ・衛生理論
(2)ビヘイビアル・イベント・インタビューを活用した研究例:
   コンピテンシー研究
(3)キャリア・アンカー・インタビューを活用した研究例:キャリア・
   アンカー
3 インタビューの強みと弱み
 (1)構造化インタビュー
 (2)非構造化インタビュー
第5章 実験法と準実験法
1 実験法と準実験法の特色
 (1)仮説検証型研究の基本ステップと各ステップでの課題
 (2)事件法の特色 ・・・他
2 実験法・準実験法の代表的研究
 (1)実験室実験の研究例
 (2)フィールド実験の研究例 ・・・他
3 実験法と準実験法の強みと弱み
 (1)実験法の強みと弱み
 (2)準実験法の強みと弱み
第6章 サーベイリサーチ
1 サーベイリサーチの特色
 (1)サーベイリサーチとは何か
 (2)サーベイリサーチの目的 
 (3)サーベイリサーチの実施までのプロセス ・・・他
2 サーベイリサーチの代表的研究
 (1)描写型サーベイの例
 (2)ハイパフォーマンスにつながる人材マネジメントの研究
 (3)WERS1998を活用したセカンダリーデータの分析 ・・・他
3 サーベイリサーチの強みと弱み
 (1)サーベイリサーチ全体としての強みと弱み
 (2)分析型サーベイの問題
第7章 エスノグラフィー
1 エスノグラフィーの特色
 (1)エスノグラフィーとは何か
 (2)エスノグラフィーの分類 ・・・他
2 エスノグラフィーの代表的研究例
 (1)2つのネットワーキンググループに対するエスノグラフィー
 (2)12年間にわたる投資銀行に対する長期エスノグラフィー ・・・他
3 エスノグラフィーと観察法タイプ別の強みと弱み
 (1)エスノグラフィーの強みと弱み
 (2)観察法タイプ別の強みと弱み
第8章 ケーススタディ①:研究方法論の再考
1 ケーススタディの特色
 (1)ケーススタディとは何か
 (2)②軸におけるケーススタディの位置づけ
2 研究方法論の再考
3 存在論・認識論の多様性
4 ケーススタディの強みと弱み
第9章 ケーススタディ②:ケースの選択基準と研究事例
1 ケースの選択基準
 (1)単独ケースの選択基準
 (2)複数ケースの選択基準
2 ケーススタディの代表的研究例
 (1)定性・複数ケースの研究例
 (2)定量・複数ケースの研究例
 (3)定性・定量両面からの複数ケースの研究例





著者プロフィール
須田 敏子 (すだ としこ)

青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授。
専門は人材マネジメント,組織行動,国際経営比較など。




著者紹介

須田 敏子(すだ としこ)
[プロフィール]
青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(青山ビジネススクール)教授
日本能率協会グループで月刊誌『人材教育』編集長等を歴任後,イギリスに留学。リーズ大学で修士号(MA in HRM),バース大学で博士号(Ph. D.)を取得
2005年より現職
専門は人材マネジメント,組織行動,国際経営比較など

[主な著作]
『日本型賃金制度の行方―日英の比較で探る職務・人・市場』(博士号論文の日本語要約版)
『HRMマスターコース―人事スペシャリスト養成講座』(以上,慶應義塾大学出版会)
『組織行動―理論と実践』(NTT出版)
『マネジメント研究への招待―研究方法の種類と選択』(中央経済社)(以上,すべて単著)
『日本型戦略の変化―経営戦略と人事戦略の補完性から探る』(東洋経済新報社)(編著)
『人事・教育白書―自立型キャリア時代の到来』(日本能率協会マネジメントセンター)(小野紘一氏との共著)
『持続的成長をもたらす戦略人事―人的資本の構築とサステナビリティ経営の実現』(経団連出版)(森田充氏との共著)

担当編集者コメント
多様な研究方法とその選択を正当化するロジックを解説する
マネジメント(経営学)分野の学術論文執筆に不可欠の書!

〇マネジメント研究に必須となる存在論・認識論的立場に立脚した研究方法の選択を解説

〇インタビュー,実験法と準実験法,サーベイリサーチ,エスノグラフィー,ケーススタディの各研究方法を強みと弱みや代表的な研究例とともに紹介!

<目 次>
第1部 研究方法論への招待

第1章 マネジメント研究と研究方法論の重要性
第2章 存在論・認識論・研究アプローチ
第3章 マネジメント研究:研究方法論の選択

第2部 さまざまな研究方法

第4章 インタビュー
第5章 実験法と準実験法
第6章 サーベイリサーチ
第7章 エスノグラフィー
第8章 ケーススタディ1:研究方法論の再考
第9章 ケーススタディ2:ケースの選択基準と研究事例