環境マネジメント・コントロール―善行の内省と環境コスト・マネジメント
- 本の紹介
- 「企業はなぜ社会環境問題に対して取り組むのか」、また「企業はどのようにして社会環境問題に対して取り組むのか」について、企業システムの設計と活用の両面から詳述。
目次
環境マネジメント・コントロール
―善行の内省と環境コスト・マネジメント
目次
序 章 環境マネジメント・コントロールの分析視角
1 環境マネジメント・コントロールの定義
2 環境マネジメント・コントロールの推進プロセス
3 環境マネジメント・コントロールの成果と意義
4 本書の構成
5 むすび
第1部 環境マネジメント・コントロールの理論
第1章 環境マネジメント・コントロール研究の意義と課題
1 はじめに
2 概念定義重視型研究(2000年以前)
3 公式・非公式システム統合重視型研究(2000年代)
4 インタラクション重視型研究(2010年以降)
5 むすび
第2章 環境マネジメント・コントロールの成果
1 はじめに
2 マネジメントの改善
3 環境パフォーマンスの改善
4 経済パフォーマンスの改善
5 むすび
第3章 外部環境マネジメント・コントロール・システムの理論
1 はじめに
2 システムの特徴と推進プロセスの仮説の提示
3 推進プロセスにおける各段階の再検討
4 システムの目的と特性の分析
5 むすび
第4章 内部環境マネジメント・コントロール・システムの理論
1 はじめに
2 システムの定義と特徴
3 環境戦略に資する非公式システム展開の先行研究の再検討
4 Costas and Kärreman(2013)における3つの環境モチベーション
5 システムの機能
6 むすび
第2部 環境マネジメント・コントロールの実践
第5章 日本企業における環境マネジメント・コントロールの実態
―環境先進企業6社を事例として
1 キヤノンの環境マネジメント・コントロール
2 大阪ガスの環境マネジメント・コントロール
3 リコーの環境マネジメント・コントロール
4 ソニーの環境マネジメント・コントロール
5 シャープの環境マネジメント・コントロール
6 パナソニックの環境マネジメント・コントロール
むすび
第6章 環境マネジメント・コントロールのベスト・プラクティスの
分析
―キヤノン・リコー・ソニー・パナソニックの経時比較を通して
1 はじめに
2 管理会計システムの2つの機能に関する理論的基盤
3 事例企業の取組みの経年変化
4 事例企業の特性と効果性の分析
5 むすび
第7章 外部環境マネジメント・コントロール・システムの構造
―ネスレとキリンホールディングスを事例として
1 はじめに
2 CSV 論争の多面的考察と分析フレームワークの提示
3 外部環境マネジメント・コントロールの実践
4 システムの設計と活用
5 むすび
第8章 外部環境マネジメント・コントロールの展開
―パナソニック等を事例として
1 はじめに
2 外部環境マネジメント・コントロールの特徴
3 日本企業における外部環境マネジメント・コントロールの展開
4 外部環境マネジメント・コントロールの促進要因
5 むすび
第9章 内部環境マネジメント・コントロール・システムの構造
―キヤノンを事例として
1 はじめに
2 組織文化のダイナミズム
3 キヤノンの内部環境マネジメント・コントロールの歴史的変遷
4 システムの構造分析
5 むすび
第10章 内部環境マネジメント・コントロールの展開
―シャープを事例として
1 はじめに
2 公式・非公式システムの関係の理論的基盤
3 シャープにおける環境をテーマとした小集団活動の展開
4 システムの推進プロセス
5 むすび
終 章 環境マネジメント・コントロールの可能性
1 本書の要約
2 本書の5つの要点
3 本書の含意と今後の展望
初出一覧
引用文献
索 引
著者プロフィール
〈著者紹介〉
安藤 崇(あんどう たかし)
2010年 神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了,
博士(経営学)取得
2012年 同志社大学商学部助教
2015年 千葉商科大学商経学部専任講師
2019年 千葉商科大学商経学部准教授(現在に至る)
(主要著作)
「新たなエコ・コントロール・システムの展開可能性:シャープを事例として」『社会関連会計研究』第26号,2014年
「環境マネジメント・コントロール研究の意義と展望」『原価計算研究』第39巻第2号,2015年
「外部環境マネジメント・コントロールの促進要因に関する研究」『メルコ管理会計研究』第11巻第1号,2019年 ほか
- 担当編集者コメント
- 〇本書の趣旨と特徴
環境経営やCSR経営(CSV経営)を精力的に展開する企業が、世界中で増えています。しかし「企業はなぜ社会環境問題に対して取り組むのか。」という問題は体系的には明らかになっていません。本来企業は自社の利益を求めがちであり、こうした取り組みは普通足かせになるため一見不自然のように見えます。一方で「企業はどのようにして社会環境問題に対して取り組むのか。」といった技術的な問題もあります。
本書はこうした2つの問題に対して、企業システムの設計と活用の両面から答えようとするものです。そして、環境経営の企業システムの中でも、その根幹をなす環境マネジメント・コントロール・システムに着目しています。
本書の特徴は、これまで環境・CSR関連の類書はいずれかというと、社会や環境に重点をおくものが多かったのに対し、あくまで主体を企業においている点にあります。そして、本書全体を通してのメッセージとして、本業を通じての社会環境問題への取組みは、自社や社会をより良くするための第一歩にもなることを提示しています。(はじめにより)
5 裏ソデ
◆Contents
序 章 環境マネジメント・コントロールの分析視角
第1部 環境マネジメント・コントロールの理論
第1章 環境マネジメント・コントロール研究の意義と課題
第2章 環境マネジメント・コントロールの成果
第3章 外部環境マネジメント・コントロール・システムの理論
第4章 内部環境マネジメント・コントロール・システムの理論
第2部 環境マネジメント・コントロールの実践
第5章 日本企業の環境マネジメント・コントロールの実態と含意
第6章 環境マネジメント・コントロールのベスト・プラクティスの分析
第7章 外部環境マネジメント・コントロールの構造
第8章 外部環境マネジメント・コントロールの展開
第9章 内部環境マネジメント・コントロールの構造
第10章 内部環境マネジメント・コントロールの展開
*
終 章 環境マネジメント・コントロールの可能性
ぜひご覧ください!