- 本の紹介
- ポストコロナでも求められるマーケティング機能は変わらない。顧客とともに価値を創造し、顧客の自己実現を図る。リコー、日立製作所、ソニー、コマツなどの先進事例から学ぶ。
目次
マーケティング機能の再構築
目次
▶▶はじめに
序章 ポストコロナのニューノーマルに対応する
マーケティング機能
第1 章 なぜ,いまマーケティング機能の再構築が
必要なのか?
1 日本企業が直面しているマーケティングにおける問題
1.マーケティング機能が販売促進活動に偏っている
2.製品起点でのマーケティングの限界
3.技術開発とマーケティングの分離
4.経営陣の理解不足
5.デジタル技術の活用におけるリソース不足
2 マーケティング機能再構築の視点
1.デジタル化へ対応するマーケティングの再定義
2.技術部門とマーケティングの融合
3.顧客生涯価値を高めるマーケティング
4.メガトレンドに基づく社会的価値実現のマーケティング
5.ブランディング
6.インターナルブランディング
7.全社構造改革としてのマーケティング機能の再構築
3 マーケティング機能の再定義に向けて
1.社会的課題解決による需要創造
2.社内リソースの融合
3.顧客体験(CX)の創造
第2 章 デジタル化に対応するマーケティングの再定義
1 デジタル経済における日本企業が直面する課題
1.タッチポイントの多様化
2.顧客の情報過多
2 デジタル化におけるマーケティングの再定義
1.B2Cでのカスタマージャーニーのデザイン
2.B2Bでのカスタマージャーニーのデザイン
3 先進事例
CASE 1 サントリーホールディングス
CASE 2 リコー
4 デジタル化におけるマーケティング機能構築に向けて
1.マーケティングの目的の明確化
2.自社の強みを引き立てるCXデザイン
3.DXを推進するための社内関連部門への啓蒙
第3 章 デザイン思考による技術部門とマーケティングの
融合
1 現在の日本企業の問題
1.シーズ志向での研究開発の限界
2.研究開発テーマと事業化の断絶
3.デジタル化による市場の急速な変化
4.技術部門と事業部門の共通言語の欠如
2 解決の方向性
1.顧客とともに価値創造を推進
2.市場の変化を洞察する手法の導入
3.技術部門とマーケティング部門との共同での市場洞察
3 先進事例
CASE 1 日立製作所
4 技術部門とマーケティング部門の融合に向けて
1.CTOの役割の再定義
2.技術部門へのデザイン思考の導入と人材育成
3.部門横断での顧客との価値共創
4.経営者自らによるデザイン経営の推進
第4 章 顧客生涯価値を高めるマーケティング
1 顧客維持におけるマーケティングの問題
1.製品起点による売り切り型マーケティングから抜け出せない
2.顧客ロイヤルティの把握と改善施策が弱い
3.ICTにより取得可能なデータが活用されていない
2 解決の方向性
1.顧客と共創するマーケティングの展開
2.顧客ロイヤルティの把握と向上
3.ICT技術を活用した顧客データの解析と顧客価値創出
3 先進事例
CASE 1ソニー
CASE 2 ソニー損害保険株式会社
CASE 3 コマツ
4 顧客の生涯価値を高めるために
1.トップの強いコミットメントと一貫性のあるメッセージの発信
2.顧客起点による現場発のチェンジマネジメント
3.他社との連携を見据えた開発環境の整備
第5 章 メガトレンドに基づく社会的価値実現マーケティング
1 社会的価値実現に向けたマーケティングが必要となっている
背景
1.中期経営計画の限界
2.自社の存在意義の不明瞭化
3.不明瞭な事業と社会的課題の関係性
2 社会的価値実現に向けたマーケティングの方向性
1. 長期視点でのメガトレンドの策定と自社が解決すべき
社会的課題の明確化
2.自社の強みの棚卸
3.事業を通じた社会的課題解決の具体化
3 先進事例
CASE 1味の素
CASE 2オムロン
4 社会的価値実現のマーケティング
1.自社にとっての腹落ち感が作れるストーリーづくり
2.社員への浸透の仕組みと人材育成
第6 章 ブランディング
1 日本企業のブランディングにおける問題点
1.経営層のブランディングについての認識の低さ
2.事業活動とコーポレートブランディングのつながりの弱さ
3.顧客の巻き込みの弱さ
2 ブランディングにおける問題点の解決の方向性
1.提供価値実現のコミットメント
2.事業活動を通じたブランド強化シナリオの策定
3.価値を共創するブランディング
3 先進事例
CASE 1 ヤンマー
CASE 2 MAZDA
4 ブランディング強化に向けて
1.社会的課題の解決によるブランディング 14
2.ビジョンと製品・サービス開発への落とし込み
3.実現のために必要となるリソースの明確化と整備
4.ブランドを体感させるCXのデザイン
5.ブランディングでの成功体験の共感と共鳴とストーリー化
第7 章 インターナルブランディング
1 なぜ,インターナルブランディングがいま必要か
1.グローバル化
2.デジタル化のインパクト
3.求心力の向上の必要性
2 インターナルブランディングの実行の方向性
1.明確なメッセージと一貫性のある醸成
2.CX構築のための部門横断的活動
3 先進事例
CASE 1 コマツ
CASE 2ソニー
4 インターナルブランディングの強化に向けて
1.自社の存在意義と提供価値の策定
2.行動指針の明確化
3.共有と共鳴
第8 章 なぜ,いまマーケティング機能の再構築か?
1 マーケティング機能の再構築に向けた問題点
1.経営者の意識
2.組織間の壁
3.人材を中心としたリソースの問題
2 マーケティング機能の再構築に向けた問題点の解決の方向性
1.経営陣でのビジネスモデル変革への合意形成
2.求められるマーケティング機能の再定義
3.必要となるリソースの明確化と獲得方法の検討
3 先進事例
CASE 1 横河電機
4 マーケティング機能再構築に向けて
1.ルール・メイキング機能の構築
2.各要素の有機的連携の設計
著者プロフィール
【著者紹介】
青嶋 稔
株式会社野村総合研究所 コンサルティング事業本部 シニアパートナー
大学時代,製造業に対する経営コンサルタントになることを決め,1988年精密機器メーカーに入社。在職の16年間は,大手企業向け営業,米国現地法人における営業マネジメント,営業改革,新規事業開発,M&A,PMI担当マネージャーを歴任。米国より帰国後,2005年野村総合研究所に参画。2019年4月同社初のシニアパートナーとなる。
専門は中期経営計画策定,長期ビジョン策定,M&A戦略,PMI戦略の策定と実行支援,新規事業開発。米国公認会計士。中小企業診断士。
主な著書に『海外M&Aを成功に導くPMIの進め方』(中央経済社),『強くて小さい本社』(NRI出版),『事業を創る。』(中央経済社),『ハーフエコノミーの営業改革』(NRI出版),『日本は「パッケージ型事業」でアジア市場で勝利する』(東洋経済新報社),『変革実現力』(中央経済社,共著)などがある。
- 担当編集者コメント
- サントリーホールディングス、リコー、日立製作所、ソニー、
ソニー損害保険株式会社、コマツ、味の素、オムロン、ヤンマー、
MAZDA、横河電機などの先進事例から、いま必要とされるマーケティング機能を学ぶ。
■本書の主な構成■
序 章 ポストコロナのニューノーマルに対応するマーケティング機能
第1章 なぜ、いまマーケティング機能の再構築が必要なのか?
第2章 デジタル化に対応するマーケティングの再定義
第3章 デザイン思考による技術部門とマーケティングの融合
第4章 顧客生涯価値を高めるマーケティング
第5章 メガトレンドに基づく社会的価値実現マーケティング
第6章 ブランディング
第7章 インターナルブランディング
第8章 なぜ、いまマーケティング機能の再構築か?