カーボンゼロの衝撃―グリーン経済戦争下の市場新ルール
- 本の紹介
- 「環境政策」を起点とした世界規模の経済戦争ともいえる現状を、日・欧・米そして中国の政策、事業会社と投資家の動き、市場へのインパクトから著名ストラテジストが解説。
目次
カーボンゼロの衝撃
グリーン経済戦争下の市場新ルール
目次
はじめに
第1章 日本の環境政策と環境関連株
1 菅政権のカーボンニュートラルとグリーン成長戦略
2 「地球温暖化対策推進法」の改正案が成立
3 注目される2030年のCO2排出削減目標
4 カーボンプライシング導入の議論
5 日本における生物多様性の議論
6 導入ハードルが高い水素
7 日本の風力発電の現状と課題
8 日本の地熱発電のポテンシャルと課題
9 アジアでの電池の覇権争い
第2章 サステナブルファイナンスとサステナブル経営
1 コーポレートガバナンス・コードの改訂
2 サステナブルファイナンスとは何か?
3 サステナブルファイナンスの流れ
4 インパクト投資とは何か?
5 環境関連の情報開示
6 統合報告書・アニュアルレポートが優れた企業
第3章 日系運用会社のESG対応
1 日本におけるESG投資の普及に大きな貢献をしたGPIF
2 日系運用会社のESGのE対応
3 AIGCCとSBTとは何か?
4 ESG投資のパフォーマンス
第4章 サステナブル経営と事業会社の環境関連事業
1 「サーキュラー・エコノミー」とは何か?
2 世界的に求められるサステナブル経営
3 サステナビリティ委員会を設置した企業
4 カーボンニュートラルの目標を発表した企業
5 役員報酬を環境関連目標に連動させている企業
6 環境関連の大手企業
7 環境関連の新興企業
第5章 世界をリードする欧州の環境政策
1 欧州のグリーンディール政策
2 欧州は中央銀行も環境対策に積極的
3 ドイツの大胆なエネルギー政策の転換
4 急速に再生可能エネルギーが発達した英国
5 欧州資源会社の環境対応
6 欧州で急増するEV販売
7 欧州の生物多様性戦略と排出権取引
第6章 欧州の環境情報の開示と
運用会社・事業会社の対応
1 欧州の環境情報の開示
2 欧州のサステナブルファイナンスの動き
3 EUタクソノミー
4 SFDRとは何か?
5 欧州のアセットマネージャー・オーナーの対応状況
6 運用会社のEとSの議決権行使を評価するShareAction
7 欧州のピュア環境関連企業
8 欧州主要企業のサステナブル経営
第7章 バイデン政権下の米国の気候変動対策
1 米国の気候変動対策はバイデン政権下で本格化
2 米国のESG投資のルール
3 ブラックロックのESG投資のインパクトは大きい
4 ブラックロック以外の米国運用会社の気候変動対応
5 米国主要企業の気候変動対応
第8章 中国の気候変動問題と環境対策
1 中国は世界最大のCO2排出国
2 中国は世界最大のEV大国
3 グリーンエネルギーの生産と利用拡大
4 中国でも排出権取引とESG投資が拡大
5 日本企業の中国での環境関連事業
著者プロフィール
【著者紹介】
菊地 正俊(きくち まさとし)
みずほ証券エクイティ調査部チーフ株式ストラテジスト。1986年東京大学農学部卒業後,大和証券入社,大和総研,2000年にメリルリンチ日本証券(マネージングディレクター)を経て,2012年より現職。1991年米国コーネル大学よりMBA。日本証券アナリスト協会検定会員,CFA協会認定証券アナリスト。日経ヴェリタス・ストラテジストランキング2011
~2020年に1位7回。日本ファイナンス学会,日本金融学会,組織学会,景気循環学会の会員。
著書に『アクティビストの衝撃』(中央経済社),『米国株投資の儲け方と発想法』『相場を大きく動かす「株価指数」の読み方・儲け方』『日本株を動かす外国人投資家の儲け方と発想法』(日本実業出版社),『良い株主 悪い株主』『株式投資 低成長時代のニューノーマル』
『外国人投資家が日本株を買う条件』(日本経済新聞出版社),『なぜ,いま日本株長期投資なのか』(きんざい),『日本企業を強くするM&A戦略』『外国人投資家の視点』(PHP研究所),『お金の流れはここまで変わった』『外国人投資家』(洋泉社),『外国人投資家が買う会社・売る会社』『TOB・会社分割によるM&A戦略』『企業価値評価革命』(東洋経済新報社),訳書に『資本主義のコスト』(洋泉社),『資本コストを活かす経営』(東洋経済新報社),共書に『中国企業の日本企業M&A』(蒼蒼社)がある。