産学官連携活動の実際

大阪府立大学

定価(紙 版):3,960円(税込)

発行日:2008/01/30
A5判 / 264頁
ISBN:978-4-502-39680-9

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本の紹介
新規分野の最新の成果を入手するために、産業界では大学等の研究機関とタイアップすることが不可欠となってきた。本書は大阪府立大学の産学官連携活動の実例を詳しく紹介する。

目次


産学官連携活動の実際
目次

 まえがき

第1章 産学官連携と法人化―大阪府立大学を例として
 1 はじめに
 2 大学の使命と知的財産基本法
 3 科学技術基本法
 4 競争的環境へ
 5 大学の個性化,差別化
 6 国公立大学の法人化
 7 大阪府立大学の取り組み
 8 おわりに

第2章 高速滑走艇の性能把握のための
      新しい試験システムの開発

 1 日本人の生活と地球環境を守る船
 2 船の欠点
 3 船の抵抗の推定法
 4 高速滑走艇の抵抗
 5 時速100キロを超える小型ボート
 6 フルード数6の壁
 7 高速曳航電車の完成
 8 推進抵抗性能試験
 9 高速滑走時の各種不安定性の判定
 10 高速滑走艇の操縦性能
 11 波浪中の運動と船酔い率の推定
 12 プロジェクトの成功要因

第3章 ユーザ制御光IPネットワーク構築にむけた
      R-OADMシステムの開発

 1 はじめに
 2 通信状況の変化と開発対象
 3 光パス再構築OADMの開発
 4 おわりに

第4章 Ni基超超合金の創製と応用展開
 1 はじめに
 2 開発の背景と動機
 3 開発指針
 4 Ni基超超合金の創製
 5 Ni基超超合金の実用化事業
 6 おわりに

第5章 オフショア・ソフトウェア開発のリスク分析
 1 はじめに
 2 産学連携研究の枠組み
 3 事前分析
 4 リスク分析をするためのアンケート設計
 5 知識管理からみた本研究の意義
 6 おわりに

第6章 ナノインプリントによるナノ製造の科学と技術
 1 はじめに
 2 ナノインプリント法
 3 熱ナノインプリント法のメカニズム
 4 ナノインプリント法の可能性
 5 おわりに

第7章 水難溶性薬物の溶解性改善と簡便な製剤化手法の開発
 1 我が国の医療問題
 2 医薬品開発の現状
 3 超臨界二酸化炭素を用いた薬物の微粒化による溶解性の改善
 4 新たな高速混練造粒法による水難溶性・付着性薬物の
    高効率造粒
 5 おわりに

第8章 アーバスキュラー菌根菌
      ―植物共生系における宿主認識シグナル物質の解明

 1 はじめに
 2 本プロジェクトについて
 3 アーバスキュラー菌根菌とは何か
 4 AM菌の宿主認識シグナル物質ブランチングファクターの解明
 5 「ネイチャー」での論文発表とその後
 6 おわりに

第9章 植物成長への宇宙環境影響を解明するための
      実験装置開発

 1 はじめに
 2 CELSSの概要
 3 宇宙農場での植物生産およびその問題点
 4 微小重力と植物
 5 微小重力が植物葉の熱およびガス交換に及ぼす影響
 6 微小重力と植物の生殖成長
 7 おわりに

第10章 ボトムヒート貯蔵が接ぎ木・挿し木苗生産を効率化する
 1 はじめに
 2 ボトムヒート貯蔵とは
 3 野菜接ぎ木苗生産における取り組み
 4 花卉苗生産における取り組み
 5 緑化・植林樹木苗生産における取り組み
 6 ボトムヒート処理装置の開発
 7 短期間の環境処理によるストレス制御
 8 おわりに

第11章 データから産業までのパースペクティブ
 1 はじめに
 2 生命環境
 3 環境低負荷・省力・低コスト・高品質・高収益稲作への挑戦
 4 植物との生活を協調するロボット(ファイトヒーリングロボット)の
    提案
 5 果菜類の接ぎ木苗生産システムプロジェクト
 6 おわりに

第12章 高齢の加速器が生み出す超微弱電子ビーム・
      百舌鳥の知恵

 1 はじめに
 2 世界最微弱電子ビーム開発の概要
 3 電子ライナックについて
 4 主役となる日本最高齢の電子ライナック
 5 世界最微弱電子ビームの開発経緯と成果
 6 プロジェクトの推進と産学官連携
 7 課題や今後の展開
 8 プロジェクトの背景にある放射線研究センターの紹介
 9 おわりに

第13章 金ナノ粒子を用いた応用技術の開発
 1 はじめに
 2 金ナノ粒子によるプラスチック被覆技術
 3 ナノ粒子被覆法の応用例
 4 ナノ粒子配列薄膜を用いるセンサ開発
 5 おわりに

第14章 マイクロリアクターによる
      触媒反応プロセスとミキサー開発

 1 はじめに
 2 マイクロ空間の特徴は壁である
 3 マイクロフロー式反応装置を触媒的クロスカップリング反応に適用
    する
 4 マイクロフロー式反応装置を用いる触媒的カルボニル化反応
 5 府大独自の新型マイクロミキサー開発へ
 6 おわりに

第15章 モバイルを用いた青果物トレーサビリティ・システム
 1 はじめに
 2 トレーサビリティとは何か
 3 食の安全を確保する大阪版トレーサビリティ支援システムの開発
 4 アンケート調査
 5 アンケート結果の分析
 6 おわりに

第16章 地域と連携した健康教育プロジェクトの展開
 1 はじめに
 2 健康教育プロジェクト概要
 3 羽曳野市と連携した健康教育プロジェクト
 4 岬町と連携した健康教育プロジェクト
 5 民間機関と連携した健康教育プロジェクト
 6 おわりに

 あとがき

 巻末付録
  平成18年度における大阪府立大学の産学官連携の活動状況

著者プロフィール ■執筆者紹介

南  努(みなみ つとむ) 執筆分担:まえがき,第1章
1966年 大阪府立大学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程修了
1986年 大阪府立大学 教授
現在 大阪府立大学 理事長 学長 工学博士

池田良穂(いけだ よしほ) 執筆分担:第2章
1979年 大阪府立大学大学院工学研究科船舶工学専攻博士後期課程修了
現在 大阪府立大学大学院工学研究科海洋システム工学分野 教授
    産学官連携機構リエゾンオフィス長 工学博士

勝山 豊(かつやま ゆたか) 執筆分担:第3章
1973年 京都大学大学院工学研究科物理工学専攻修士課程修了
現在 大阪府立大学大学院工学研究科教授 工学博士
    大阪府立大学 地域ユビキタス情報通信研究所 所長

高杉隆幸(たかすぎ たかゆき) 執筆分担:第4章
1975年 東北大学大学院工学研究科材料工学専攻博士課程修了
現 在 大阪府立大学大学院工学研究科 教授 工学博士

辻  洋(つじ ひろし) 執筆分担:第5章
1978年 京都大学大学院工学研究科数理工学専攻修士課程修了
現 在 大阪府立大学工学研究科教授 博士(工学) 技術士(情報工学)

平井義彦(ひらい よしひこ) 執筆分担:第6章
1981年 大阪府立大学工学部電子工学科修士課程修了
現 在 大阪府立大学大学院工学研究科電子物理工学分野 教授 博士(工学)
     マイクロ・ナノ構造体の研究に従事

綿野 哲(わたの さとる) 執筆分担:第7章
1991年 大阪府立大学大学院工学研究科化学工学専攻修士前期課程修了
現 在 大阪府立大学大学院工学研究科物質化学系専攻化学工学分野 教授 工学博士

秋山康紀(あきやま こうき) 執筆分担:第8章
1995年 岡山大学大学院自然科学研究科生物資源科学専攻博士課程修了
現 在 大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 准教授 農学博士

北宅善昭(きたや よしあき) 執筆分担:第9章
1984年 大阪府立大学大学院農学研究科博士後期課程単位取得退学
現 在 大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 教授 農学博士

渋谷俊夫(しぶや としお) 執筆分担:第10章
1999年 千葉大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了
現 在 大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 講師 博士(農学)

西浦芳史(にしうら よしふみ) 執筆分担:第11章
1989年 大阪府立大学大学院農学研究科農業工学専攻博士前期課程修了
現 在 大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 准教授 農学博士

奥田修一(おくだ しゅういち) 執筆分担:第12章
1980年 大阪大学大学院工学研究科原子力工学専攻博士後期課程修了
現 在 大阪府立大学産学官連携機構 教授 工学博士
     大阪府立大学量子ビーム誘起反応科学研究所 所長

長岡 勉(ながおか つとむ) 執筆分担:第13章
1981年 京都大学大学院理学研究科化学専攻後期博士課程修了
現 在 大阪府立大学産学官連携機構 教授 理学博士

柳 日馨(りゅう いるひょん) 執筆分担:第14章
1978年 大阪府立大学大学院工学研究科博士課程修了
現 在 大阪府立大学大学院理学系研究科 教授 工学博士

竹安数博(たけやす かずひろ) 執筆分担:第15章
1976年 京都大学大学院工学研究科数理工学専攻修士課程修了
現 在 大阪府立大学経済学部 教授 工学博士
     大阪府立大学経営情報システム研究所 所長

今木雅英(いまき まさひで) 執筆分担:第16章
1984年 徳島大学大学院医学研究科社会医学専攻博士課程修了
現 在 大阪府立大学総合リハビリテーション学部 教授 医学博士
     大阪府立大学健康創生研究所 所長


























著者紹介

大阪府立大学(おおさかふりつだいがく)