- 本の紹介
- 企業、NPO、行政が協力して社会課題に取り組む「協働」の次の形態として注目を浴びる「コレクティブ・インパクト」を日本独自の事例を用いながら解説する。
目次
はしがき
第1章 コレクティブ・インパクトへの注目
1 社会課題の解決とコレクティブ・インパクト
2 コレクティブ・インパクトの代表的ケース
3 米国でのコレクティブ・インパクトの広がり
4 米国でのコレクティブ・インパクトの評価と進化
5 おわりに
第2章 コレクティブ・インパクトの成立と進化
1 はじめに
2 コレクティブ・インパクトとは何か
3 コレクティブ・インパクトに関する議論の発展
4 おわりに
第3章 日本でのコレクティブ・インパクトの普及定着に向けて
1 はじめに
2 日本でのコレクティブ・インパクト推進論と消極論
3 コレクティブ・インパクト普及定着の罠
4 日本における萌芽的コレクティブ・インパクト
Column ① 企業側からのコレクティブ・インパクトへの期待
第4章 企業の社会的課題解決に向けたコレクティブ・インパクト
㈱アーバンリサーチのブランド開発
1 コレクティブ・インパクトの概要
2 コレクティブ・インパクトの目的とプロセス
3 コレクティブ・インパクトへの想い
4 コレクティブ・インパクトでの学び
5 コレクティブ・インパクトの成果
6 コレクティブ・インパクトとしての特徴
第5章 創発を取り込んだコレクティブ・インパクトの発展
ビューティキャラバン事業からりびボラ事業への展開
1 はじめに
2 事例分析のポイント
3 第1のコレクティブ・インパクト・イニシアチブ:
ビューティーキャラバン事業
4 第2のコレクティブ・インパクト・イニシアチブ:
りびボラ事業
5 分析:第1から第2のコレクティブ・インパクト・イニシアチブへ
6 最後に:
第3・第4のコレクティブ・インパクト・イニシアチブに向けて
第6章 ソーシャル・ビジネスによるコレクティブ・インパクト
「再犯のない社会実現」を目指す㈱ヒューマンハーバー
1 はじめに
2 再犯の現状と社会課題の所在
3 ㈱ヒューマンハーバーの設立
4 三位一体の支援事業
5 九州大学との協働と「ユヌス・ソーシャル・ビジネス」としての経営
6 コレクティブ・インパクトに照らした特徴と課題
第7章 コレクティブ・インパクトの創出とバックボーン組織の形成過程
第3セクターを中心とした池田町の取り組み
1 はじめに
2 事例分析:福井県今立郡池田町の概要と課題
3 民間組織の発生過程と経緯の検証
4 ソーシャル・イノベーション理論にもとづく分析
5 おわりに
第8章 社会的課題解決の展開とコレクティブ・インパクト形成
若者UPプロジェクト
1 若者UPプロジェクトとは
2 若者UPプロジェクト立ち上げの契機
3 若者UPプロジェクトの目的
4 若者UPプロジェクトの事業プロセス
5 若者UPプロジェクトの成果
6 コレクティブ・インパクト型の取り組みとしての特徴
第9章 企業によるコレクティブ・インパクトの実践
一般社団法人住むーぶ全国協議会
1 高齢者向け引越サービスの誕生
2 全国の中小運送事業者にサービス拡がる
3 行政との関係の構築と壁
4 政府の施策を理解し誕生したサービス
5 一般社団法人住むーぶ全国協議会の誕生
6 今後の期待
7 協議会として活動をしていくうえで理解している外部環境
8 大阪への波及効果
9 コレクティブ・インパクトの5要素からみた住むーぶ全国協議会の課題
第10章 NPOによるコレクティブ・インパクトの実践
「ゆりかごタクシー」母から娘たちへの贈り物
1 はじめに
2 救いたいと思う人がいつもそこにいるから
3 事業遂行に必要な主要組織とメンバーの集結をめざして
4 運行開始から拡大に向けて
5 社会に認知された仕組みをめざして
6 未来へ向けて「滋賀三方良し」のモデルとして発展を
7 おわりに
第11章 企業の社会貢献によるコレクティブ・インパクトの実践
南大阪子育て支援ネットワーク
1 はじめに
2 南大阪子育て支援ネットワークの概要
3 コレクティブ・インパクトで共同子育てを進める社会的背景
4 南大阪子育て支援ネットワークの設立と活動のプロセス
5 コレクティブ・インパクトをなぜ目指していくのか
6 おわりに
Column ② NPO側からのコレクティブ・インパクトへの期待
第12章 コレクティブ・インパクトにおける評価
1 各ステイクホルダーの活動動機の多様性
2 日本におけるコレクティブ・インパクト
3 何のために評価するか
4 どんな評価指標が必要か
5 まとめ
第13章 コレクティブ・インパクトのための組織
1 はじめに
2 多様な主体の集合の動態
3 アドボカシー,フレーミング
4 イシュー・ネットワークと政策コミュニティ
5 集合的活動の先行分野
6 組織間連携の変動とバックボーン組織
7 バックボーン組織の性質
8 バックボーン組織の発生パターン
9 今後のコレクティブ・インパクトとバックボーン組織
第14章 コレクティブ・インパクトを支える人材の育成
1 はじめに
2 バックボーン組織を支える人材の特性
3 バックボーン組織における人材育成
4 バックボーン組織の人材育成への示唆と今後の課題
5 バックボーン組織の発展に向けて
Column ③ 行政側からのコレクティブ・インパクトへの期待
第15章 コレクティブ・インパクトの可能性
1 コレクティブ・インパクトの事例の解釈
2 コレクティブ・インパクトの本質と可能性
3 社会の縮図としてのコレクティブ・インパクト
- 担当編集者コメント
- 日本ベンチャー学会2022年第10回「日本ベンチャー学会清成忠男賞」(書籍部門)を受賞いたしました。