イノベーション・エコシステムの誕生―日本における発見と政策課題
- 本の紹介
- イノベーション・エコシステムに独自の概念定義を与え、類型と構成要件を析出。その成長状態を捕捉するフレームワークから、多様性の内部化が優位性の源泉となることを解明。
目次
第1章 序論
1.1 本研究の背景
1.2 本研究の目的と方法
1.3 本書の構成
第2章 イノベーション・プロセスをシステムとして捉える視座の変遷
2.1 イノベーションの定義と本研究の対象範囲
2.2 ナショナル・イノベーション・システム
2.3 システムの概念と政策への影響
2.4 中範囲概念の展開
2.5 地域イノベーション・システム
2.6 システムとしての「クラスター」
2.7 日本における「クラスター」政策の展開
2.8 システム論的アプローチの意義
第3章 イノベーション・エコシステムの概念
3.1 生態系概念の導入-ビジネス・エコシステム
3.2 イノベーション・エコシステム論の展開
3.3 イノベーション・エコシステムの再定義
第4章 イノベーション・エコシステムの実在:シリコンバレー再訪
4.1 シリコンバレーの現況
4.2 シリコンバレーの形成過程
4.3 イノベーション・エコシステムとしてのシリコンバレーの特質
4.4 ケンブリッジ地域との比較
第5章 日本におけるイノベーション・エコシステムの萌芽
5.1 ケース・スタディの概要
5.2 富山大学の人材育成事業による第二創業支援
5.3 鶴岡市と慶應義塾大学によるバイオクラスターの形成
5.4 福岡市におけるスタートアップ集積拠点の形成
5.5 新潟市における航空機関連産業の集積
第6章 イノベーション・エコシステムの類型と構成要件
6.1 各事例の要約
6.2 イノベーション・エコシステムの類型
6.3 イノベーション・エコシステムの構成要件
第7章 イノベーション・エコシステム構築への挑戦
7.1 COI拠点のケース・スタディ
7.2 COIプログラムについて
7.3 弘前大学COI「真の社会イノベーションを実現する『健やか力』創造拠点」
7.4 名古屋大学COI「人がつながる“移動”イノベーション拠点」
第8章 イノベーション・エコシステムの構築をめぐる事業評価に向けて
8.1 ここまでの経路
8.2 COI拠点の構造分析
8.3 評価項目の検討
8.4 結言に代えて:評価プロセスでの留意点
付記:共創の場の形成に向けて