人的資本経営 実務ハンドブック―非財務情報を企業の競争力に変えるこれからの経営資本管理

パナリット株式会社
トラン・チー
小川 高子
梅原 潤一

定価(紙 版):4,070円(税込)

発行日:2023/04/11
A5判 / 340頁
ISBN:978-4-502-46361-7

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本の紹介
汎用性の高い共通言語や評価基準・指標を用いて、最小限の準備と労力で人的資本経営を実現。そのためのプロセス、体制整備、手法、参考事例のすべてを示した画期的な1冊。

目次

はじめに・I

序 章  本書のねらい
     ―人的資本経営の手引きとして
 新しい経営の在り方
 人的資本経営の現在地(2022年時点)
 欧米と日本のギャップ
 本書のスコープと対象読者像
 各章の概要
 人材版伊藤レポートとの関連性

第1章 人的資本の認識
 近江商人と人的資本経営
 「八方よし」の人的資本経営
 6つの資本
 人的資本の7つの特性と指標
 人的資本と事業ライフサイクル
 人的資本の投資対効果
 人的資本から社会・関係資本等,知的資本への拡張
 小 括
   コラム1  虫の目・鳥の目・機械の目

第2章 人的資本経営の実践プロセス
 実践プロセスの概要(⑴・⑵)
 6つの比較軸
 実践プロセスの概要(⑶~⑹)
 人的資本コンソーシアム加入企業の開示状況
 小 括
  コラム2  データ分析の高度化と,インパクトの大きさは異なる
  コラム3  美しいデータ可視化の心得
  コラム4  M&Aにおける人的資本デューデリとの関係
  コラム5  ウェルビーイング「独自評価指標」の例

第3章  プロセスを好循環させるためのインフラ・体制整備
 技術的課題
 組織的課題
 小 括
  コラム6  人事領域における AI の功罪

第4章 効果的な実践ステップ
 Small Start, Quick Win のすすめ
 Small Start, Quick Winのエッセンス
 事例:Small Start から Quick Win,そしてBig Win へ
 組織課題ごとのアプローチ
 [1.要員計画]
 [2.採 用]
 [3.人材育成]
 [4.離 職]
 [5.多様性・公平性]
 日本企業特有の慣習への示唆および課題への対処法
 人的資本経営の実践が従業員のウェルビーイングに資する理由とメカニズム
 Small Start, Quick Win のケーススタディ
 [1.デジタルホールディングスグループ]
 [2.パナソニック]
 [3.MIXI]
 [4.atama plus]
 小 括
  コラム7  人事領域におけるナッジの理論と実践
  コラム8  リモートワークマネジメントのKPI
  コラム9  ONA(組織のネットワーク分析)を活用した社内の関係性資本の評価・構築

第5章 人的資本立国に向けた提言
 人的資本経営を支える市場とテクノロジーの変遷
 人事の隣接領域では,すでに川中の市場は形成され始めている
 HRテック市場の展望:
  ⑴人事領域における川中・川下の発達
 HRテック市場の展望:
  ⑵B2B領域の垣根の越境
 人的資本立国で生まれ変わる経済と社会
 人的資本経営が生む人事部の変化
 進化のために必要な文化醸成とエコシステム

著者紹介

パナリット株式会社(ぱなりっとかぶしきがいしゃ)
[プロフィール]
企業の組織戦略や人事に関する分析支援サービス「パナリット」を開発・運営。人材マネジメントに関わるあらゆる人が,必要な時に,必要なデータにすぐにアクセスできることで,"働く"をデータの面から改善する。
パナリットは,既存の人事システムに接続するだけで簡単に,賃金格差・女性管理職比率・時間あたり労働生産性・産休育休取得/復職率などの人的資本をデータで見える化する約150の重要指標を搭載する「人財諸表」を提供。人事×データ×経営の専門性を活かして企業のより良い経営判断や人的資本開示を実現させる。

トラン・チー(とらん ちー)
[プロフィール]
パナリット株式会社 代表取締役COO

Boston Consulting Group. リクルートホールディングス,Googleを通じ,データを軸とした意思決定プロセス構築,インサイト発掘,ソリューション開発に強みを持つ。リクルートでは草創期の海外事業のビジネスパートナーとして,11拠点の事業評価・KPI・オペレーション設計などの事業推進を支援し,当時最年少の幹部候補に選任される。GoogleではマーケティングROIの効果検証プロセスの設計・実行支援の他,感性(クリエイティブ)とデータを融合した新規ソリューション開発をリード。アジア太平洋地域におけるベスト5コーチにも選出される。

小川 高子(おがわ たかこ)
[プロフィール]
パナリット株式会社 代表取締役CEO

新卒でワークスアプリケーションズ人事部採用チーム配属。その後グーグルジャパンに転職し,採用・人事開発業務に従事。2014年に同社内にてイノベーションアワードを受賞。2015年よりGoogle米国本社人事戦略室におけるシニアプロジェクトマネジャーとして,全社的な人事戦略/制度改革業務を推進する。特に技術職の面接DXプロジェクトやグローバル会社のJob analysis,従業員同士のラーニングプログラム(G2G)立ち上げでは,人事業務効率や成果の大幅な改善が評価された。
2019年にパナリット日本法人を立ち上げ,代表就任。

梅原 潤一(うめはら じゅんいち)
[プロフィール]
山形大学大学院客員教授,駒沢大学経済学部講師,パナリット株式会社顧問

株式会社アルプス物流顧問,株式会社トーン・アップ主催の「ESG経営講座」講師を兼任。長年アルプスアルバイン株式会社にて法務・知財・人事担当取締役として活動。産業構造審議会知的財産委員会流通流動化小委員会委員の他,清華大,早稲田大,東北大特任教授等を歴任。

[主な著作]
『知的財産管理実務ハンドブック』(中央経済社,2004年)
『中国知的財産管理実務ハンドブック』(中央経済社,2006年)
『ストーリーでわかるビジネス実務法務の基本』(産業能率大学出版部,2009年)
『東大ロースクール 実戦から学ぶ企業法務』(日経BP,2017年)
『先端技術・情報の起業家と法』(文眞堂,2020年)