変革と共存の現代経済史―日米中の経済力学を解き明かす

水野 勝之
楠本 眞司
土居 拓務
本田 知之

定価(紙 版):2,860円(税込)

発行日:2023/08/01
A5判 / 208頁
ISBN:978-4-502-46801-8

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本の紹介
世界経済の約半分を占める日本・アメリカ・中国の3ヵ国に焦点を当て、これら3ヵ国の競争的成長と経済モデルが世界経済に与えた影響について、その歴史的背景から読み解く。

目次

第1編 日本現代経済史

第1 章 1960-1975年の日本経済
1 高度成長期
2 高度成長の要因
3 高度成長の問題点
4 高度成長の終焉

第2 章 1975-1984年の日本経済
1 1970年代後半からの日本経済
2 第一次石油ショック後の日本
3 スタグフレーションからの脱出
4 国債の大量発行の問題
5 間接税導入の試み
6 行政改革
7 1980年代前半の外需依存

第3 章 1985-1991年の日本経済
1 プラザ合意と円高不況
2 バブル経済
3 バブルと呼ばれる理由
4 バブル経済の崩壊

第4 章 1991-2000年(バブル崩壊後)の日本経済
1 日本版ビッグバン
2 第1 期 銀行破綻の容認(1996-1997年)
3 第2 期 銀行の国有化(1998年)
4 第3 期( 1 ) 貸し渋りと信用収縮(1998年12 月以降)
5 第3 期( 2 ) 銀行の統合・合併
6 ゼロ金利政策
7 ゼロ金利政策の解除と再実施
8 バブル崩壊直後のわが国の実物経済環境
9 1990年代後半の実物経済

第5 章 小泉改革
1 小泉内閣の登場
2 コンセプト
3 「中央」から「地方」へ
4 不良債権処理 金融再生プログラム
5 郵政改革

第6 章 民主党政権
1 はじめに
2 民主党政権に対する問題点の指摘
3 民主党政権の成果
4 総 括

第7 章 アベノミクス
1 はじめに
2 3 本の矢
3 アベノミクスの成果
4 アベノミクスの問題点
5 総 括

第2編 アメリカ現代経済史

第8 章 1980年代半ばのアメリカ
1 レーガン大統領の方針
2 減 税
3 金融政策
4 一時的なレーガノミクスの逸脱
5 成 果
6 1985年以降
7 総 括

第9 章 1990年代のアメリカ
1 H.W. ブッシュ政権
2 クリントン政権の評価
3 1990年代の好調要因
4 市場経済への強い姿勢
5 当時アメリカは後追い経済だった

第10章 G.W. ブッシュ政権(2001-2009年)
1 減税ラッシュ
2 TPP
3 軍事予算
4 産業政策
5 リーマン・ショック

第11 章 オバマ政権(2009-2017年)
1 失業率
2 オバマ政権の基本的理念
3 復興法等
4 金融対策
5 減 税
6 オバマケア
7 オバマケアの欠点

第12 章 トランプ政権(2017-2021年)
1 経済政策の概括
2 アメリカ・ファーストの政策
3 否定的意見の多いアクション

第13 章 トランプ大統領からバイデン大統領へ
1 オバマケアの復帰
2 バイデン大統領の環境政策
3 TPPのその後
4 総 括

第3編 中国現代経済史

第14 章 計画経済から開放経済へ
1 建国から計画経済期へ(1949-1978年)
2 鄧小平の改革開放(1978-1992年)

第15 章 社会主義市場経済
1 社会主義市場経済の始まり(1992-2009年)
2 製造強国への途(2010-2022 年)

著者紹介

水野 勝之(みずの かつし)
[プロフィール]
明治大学商学部教授,博士(商学)。早稲田大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得満期退学。経済教育学会会長。

[主な著作]
『ディビジア指数』創成社(1991年)
『新テキスト経済数学』中央経済社(2017年,共著)
『余剰分析の経済学』中央経済社(2018年,共著)
『林業の計量経済分析』五絃舎(2019年,共編著)
『防衛の計量経済分析』五絃舎(2020年,共編著)
『コロナ時代の経済復興』創成社(2020年,編著)
『基本経済学視点で読み解く アベノミクスの功罪』中央経済社(2021年)
『地域創生読本-北海道浦幌町編-』五絃舎(2023年,編著)
『地域創生読本-千葉県浦安市編-』五絃舎(2023年,編著)

楠本 眞司(くすもと しんじ)
[プロフィール]
元明治大学商学部兼任講師,同大学研究・知財戦略機構客員研究員(経済教育研究センター所属),日本大学短期大学部兼任講師。明治大学大学院政治経済学研究科経済学専攻博士後期課程修了。

[主な著作]
『日本経済の三〇年 産業循環の視点から』青山ライフ出版(2012年)
「米国製薬業界の大型合併動向の意味するもの:産業循環の視点から」
「医療と医薬品産業のイノベーション」

土居 拓務(どい たくむ)
[プロフィール]
農林水産省農林水産政策研究所主任研究官。明治大学商学部兼任講師,同大学研究・知財戦略機構客員研究員(経済教育研究センター所属),同大学商学研究所特任研究員。経済教育学会理事。(一社)Pine Grace設立・事務局長。森林総合監理士(フォレスター)

[主な著作]
『余剰分析の経済学』中央経済社(2018年,共著)
『新行動経済学読本-地域活性化への行動経済学の活用』明治大学出版(2021年,共編著)
「日本林業におけるK-指標比率と全要素生産性ラチェット効果量の計測」
「全要素生産性(TFP)技術進歩率が短期供給曲線に及ぼす影響の事例研究」

本田 知之(ほんだ ともゆき)
[プロフィール]
京都大学農学部,同大学院農学研究科卒。
外務省在シアトル日本国総領事館領事(経済担当)。明治大学研究・知財戦略機構客員研究員(経済教育研究センター所属)。(一社)Pine Grace理事。岩手県住田町すみた大好き大使。森林総合監理士(フォレスター)。

[主な著作]
「「ジブンゴト」としての行政イノベーション」
「The Great Lockdownからの経済の立て直し~グローバル視点とローカル視点から~」
「造林分野におけるイノベーション創出に向けた取組」