職場のソーシャル・キャピタル―人的資源管理が創り出す個と組織の関係性

西村 孝史

定価(紙 版):3,850円(税込)

発行日:2024/03/26
A5判 / 244頁
ISBN:978-4-502-48471-1

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本の紹介
「人事管理は従業員の人脈形成に影響を与えるのか」という問いに、HRMが職場のソーシャル・キャピタル(社会関係資本)に与える影響について様々なデータを用いて解明。

目次

第1章 企業内のソーシャル・キャピタルを創る―関係性のマネジメント―
1 問題意識
2 ソーシャル・キャピタルに注目するわけ
3 人的資源管理とソーシャル・キャピタルのかかわり
4 本書の構成
5 本書の特長

第2章 既存研究の検討
1 問題意識
2 ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)とは何か
3 人的資源管理

第3章 ソーシャル・キャピタルの規定要因としてのHRM
1 問題意識
2 先行研究
3 データ
4 分析結果
5 ディスカッション
6 インプリケーションと課題

第4章 ソーシャル・キャピタルの形成に関する事例研究―化学メーカーA社,X事業部の事例―
1 問題意識
2 A社およびX事業部
3 分析
4 ディスカッション
5 インプリケーションと調査の限界

第5章 2つのソーシャル・キャピタルとテレワークおよび組織市民行動
1 問題意識
2 先行研究
3 データセットと変数
4 分析結果
5 ディスカッション
6 おわりに

第6章 高業績ワークシステム(HPWS)とHR柔軟性がソーシャル・キャピタルに与える影響―上場企業121社を用いた実証分析―
1 問題意識
2 先行研究と仮説
3 分析手続き
4 分析結果
5 ディスカッション
6 インプリケーション

第7章 日本の人事部門は会社にどのように貢献するのか―2つのソーシャル・キャピタルの有効性―
1 はじめに
2 人事部門の課題:課題は戦略人事,でも現場からは戦略人事と認識されていない
3 組織力を高めるための人事部門とは
4 分析モデルと尺度
5 分析結果
6 ディスカッション:人事部門は何をすればよいのか

第8章 まとめ―企業内のソーシャル・キャピタル―
1 経営学におけるソーシャル・キャピタル
2 各章のまとめ
3 HRMとソーシャル・キャピタル
4 ソーシャル・キャピタルの行方

著者紹介

西村 孝史(にしむら たかし)
[プロフィール]
東京都立大学大学院経営学研究科准教授。商学博士(一橋大学)

1999年 立教大学経済学部経済学科卒業
2001年 立教大学大学院経済学研究科経営学専攻博士課程前期修了(経営学修士)
2001年 株式会社日立製作所情報・通信グループ総務本部公共勤労グループ員
2008年 一橋大学大学院商学研究科経営・会計専攻博士後期課程単位取得満期退学
2008年 徳島大学総合科学部公共政策コース准教授
2009年  徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部公共政策コース准教授
2009年 商学博士(一橋大学)
2011年 東京理科大学経営学部経営学科准教授
2013年 首都大学東京大学院社会科学研究科准教授
2018年 首都大学東京大学院経営学研究科准教授
2020年 東京都立大学大学院経営学研究科准教授
2021年  Henley Business School, University of Reading visiting scholar(~2022年3月)
現在に至る

専門分野:人的資源管理
企業との共同研究・企業研修講師のほか,政府・外郭団体の委員などを歴任

[主な著作]
『1からの人的資源管理』(2022年,西村孝史・島貫智行・西岡由美編著,碩学舎)
「COVID-19下における働き方の変化とワークエンゲイジメント」(『産業・組織心理学研究』,西岡由美との共著,35(1), 75-86, 2021年)
「戦略的人的資源管理におけるミクロ的基礎の実証研究―2014-2018年度のJ1リーグデータの分析―」(『組織科学』53(3), 49-61, 2020年)