中国独占禁止法制の実務

孫 彦

定価(紙 版):6,050円(税込)

発行日:2024/03/05
A5判 / 432頁
ISBN:978-4-502-48611-1

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本の紹介
中国における独占行為、事業者集中、市場支配的地位の濫用、行政独占の基礎知識を解説。事例から実務動向や行政担当官・裁判官の判断傾向がわかり、日本企業の対策に役立つ。

目次

第1章 独占禁止法の基礎知識
1-1 独占禁止法に関する立法
1-2 独占禁止法の改正
1-3 独占禁止法の概要
1-4 独占禁止法の適用範囲
1-5 主管当局およびその職責
1-6 関連市場の画定

第2章 独占合意
2-1 独占合意とは
2-2 水平的独占合意
2-3 垂直的独占合意
2-4 ハブ・アンド・スポーク型独占合意
2-5 業界団体による独占合意
2-6 リニエンシー制度

第3章 事業者集中
3-1 事業者集中とは
3-2 事業者集中の申告基準
3-3 事業者集中の申告手続
3-4 競争への影響評価
3-5 事業者集中の審査結果
3-6 事業者集中の問題解消措置
3-7 VIE スキームによる事業者集中
3-8 国家安全審査

第4章 市場支配的地位の濫用
4-1 市場支配的地位とは
4-2 市場支配的地位の濫用行為
4-3 プラットフォーム経済に係る市場支配的地位の濫用行為
4-4 知的財産権に係る市場支配的地位の濫用行為

第5章 行政独占
5-1 行政独占行為とは
5-2 行政権力の濫用
5-3 公平競争審査制度
5-4 行政機関等に対する面談

第6章 独占禁止法調査
6-1 通報およびその奨励
6-2 独占禁止コンプライアンス
6-3 独占行為に対する行政調査
6-4 承諾制度

第7章 独占禁止をめぐる訴訟
7-1 民事訴訟
7-2 不服申立と行政訴訟
7-3 公益訴訟制度

第8章 主要法規
第1 独占禁止法(2022年改正)
第2 事業者集中の申告基準に関する規定(2024年改正)
第3 独占合意の禁止に関する規定
第4 事業者集中の審査に関する規定
第5 市場支配的地位の濫用行為の禁止に関する規定
第6 行政権力の濫用による競争の排除,制限行為の制止規定
第7 独占行為に起因する民事紛争事件の審理における法律適用の若干問題に関する規定(2020年改正)

著者紹介

孫 彦(そん げん)
[プロフィール]
外国法事務弁護士(中倫外国法事務弁護士事務所)
2006年北京大学大学院卒業,2013年~2014年ワシントン大学(University of Washington) ロースクール客員研究員。
日本の大手法律事務所にてlO年以上の実務経験を積み,2018年ll月から中倫外国法事務弁護士事務所(中倫律師事務所東京オフィス)のパートナー就任。日中間のM&A,紛争解決,中国現地法人の不祥事対応や危機管理,コーポレート・ガバナンス等,企業法務全般を取り扱っている。
日本仲裁人協会会員,一般社団法人日本商事仲裁協会名薄仲裁人。

[主な著作]
【著書】
『中国個人情報保護法制の実務』(中央経済社,2022年)
『中国商事仲裁の基本と実務』(商事法務,2021年)
『中国ビジネス法務の基本と実務がわかる本』(共著,秀和システム,2019年)
『中国ビジネス法務の基本がよ~くわかる本(第2版)』(共著,秀和システム,2012年)

【論文】
「中国における紛争解決の基本と実務」(JCAジャーナル,2022年6月号から連載継続中)
「中国における独占禁止法の改正動向と実務における着目点」(NBL No1191,2021年4月1日号)
「中国における民商事裁判の最新動向」(国際商事法務Vol.47 No10,2019)
「事例から学ぶ中国における営業秘密漏洩の対応策」(国際商事法務Vol.47 No6,2019)
「中国現地法人の不正調査及び内部通報制度の構築」(国際商事法務Vol.46 No9,2018)
「『一帯一路』構想より中国の商事仲裁にもたらされる期待~自由貿易試験区における更なる革新~」(国際商事法務Vol.45 No8,2017)
「中国における合弁解消の交渉戦略」(ビジネス法務,2015年3月号)
「中国における仲裁制度およびその注意点ー『中国(上海)自由貿易試験区仲裁規則』の分析を踏まえて」(NBL No1035,2014年10月1日号)
「『事業者集中における資産又は業務の分離の実施に関する暫定規定』について」(国際商事法務Vol.38 No.8, 2010)