労使関係の組織行動論―従業員の伝わる声・伝わらない声
- 本の紹介
- 従業員と企業はどのように緊張関係を維持しているのか。企業別労働組合は企業との癒着を生むのか、それとも発言を促すのか。労使関係の変遷と豊富なインタビューから解明。
目次
序章 目的と概要
1 研究の目的
2 研究の背景
3 本書における問い
4 本書の構成
第Ⅰ部 理論編―企業統治をめぐる環境的変化と従業員の発言
第1章 従業員の発言をとりまく労働市場・企業統治の変遷と現状認識
1 歴史的前提
2 労使関係とその原則
3 従業員の発言をとりまく企業統治環境の変化
4 賃金の変化と労働争議
第2章 発言行動の機能発揮―組織行動論と労使関係論
1 発言行動についての理論的検討
2 発言の定義をEVおよびNVに拡大すること
3 企業別労働組合と発言行動に関する先行研究
第Ⅱ部 事例編― 大手化学品・化合繊製造業における組織と従業員の発言の変化プロセス
第3章 研究の枠組み・方法
1 本研究の課題,問いの導出
2 調査対象
3 調査方法
4 調査内容と分析方法
5 想定される状況
6 経営難・変革の時期について
7 生成された定義・概念・カテゴリーとストーリーライン
第4章 組合分裂によるイデオロギー的切り離し(積水化学工業株式会社・積水化学労働組合)
1 会社の概要
2 労使関係の歴史的前提
3 組織の変化
4 従業員の発言の変化
5 小括
第5章 発言の機能発揮と積極的防衛(帝人株式会社・帝人労働組合)
1 会社の概要
2 労使関係の歴史的前提
3 組織の変化
4 従業員の発言の変化
5 小括
第6章 日本の産業化を担った協調型(C株式会社・C労働組合)
1 会社の概要
2 労使関係の歴史的前提
3 組織の変化
4 従業員の発言の変化
5 小括
第7章 分析,考察―伝わる声・伝わらない声
1 発見事実
2 考察
3 小括
総括
第8章 結論― 労働者の権利が問われる時代に「労使協調」を問い直す
1 研究成果
2 貢献,含意
3 限界と今後の研究課題
4 今後の研究に向けて