- 本の紹介
- 様々な経営資源の提供を促すために、企業は夥しい量の情報開示が求められている。新しい企業開示スキームはどうあるべきかについて、19の観点から論じていく。
目次
近未来の企業経営の諸相
-2025年-
目次
序にかえて─統合報告の力を活かす
第1部 ビジネス・コミュニケーションとしての会計
第1章 企業会計のレーゾンデートルおよびそれを前提とした
利益計算構造とその分析的有効性
1 はじめに
2 FASB財務会計基準書第130号が規定する包括利益の特性と
その問題点
3 純利益およびその他の包括利益識別化の会計的意味
4 会計のレーゾンデートルおよび会計計算モデル
5 岩田モデルの現実的変容 ……ほか
第2章 ビジネス・コミュニケーションの仕組みについての一考察
―日本電波工業のケースを中心に
1 はじめに
2 ビジネス・コミュニケーションと日本電波工業
3 日本電波工業の更なる特徴分析
─時間軸と業界比較軸を取り入れて
4 ま と め
第3章 非金融負債会計の再構築序説
1 はじめに
2 負債の定義と範囲
3 負債の認識
4 負債の測定
5 おわりに―非金融負債会計への挑戦に向けて
第2部 マネジメントの変革
第4章 グローバル経済の進展と公開企業におけるERM戦略の
重要性
1 はじめに
2 グローバリゼーションの定義とERM
3 会社法改正前における内部統制システム整備等に関する判決
4 リスク管理・内部統制システム構築のポイント
5 「情報開示」体制の整備はERMの重要整備事項の1つ
……ほか
第5章 社会的価値視点での経営管理
1 問題意識と研究の背景
2 社会的価値
3 事例検証―社会的価値向上へむけた経営管理
4 ま と め
第6章 ベンチャー企業の成長を支える見えざる経営資源の展望
―モラリティ・ギャップをマネジメントするケイパビリティの重要性
1 繰り返されるベンチャー企業のスキャンダル
2 19世紀の英国の近代化における経済活動とモラルの葛藤
3 英国の歴史研究の視座からの考察
4 見えざる経営資源としてのMGをマネジメントするケイパビリティの
重要性
5 見えない経営資源に基づくベンチャー企業の成長の展望
第7章 内部統制システムの問題点とBSC
1 はじめに
2 制度としてのコーポレート・ガバナンス
3 内部統制システムにおける管理会計の役割期待
4 今後の展望と課題
第8章 国際協働環境における現場知を活かすマネジメントの序説
1 問題意識とその背景
2 現場知がもつ形態と特性の考察
3 現場知の特性
4 現場知を活かすマネジメントの事例
5 ま と め
第9章 上場株式会社における株主資本コストの活用に関する考察
1 はじめに
2 株主資本コストの重要性に関する認識調査
3 株主資本コストの推計法と諸問題
4 株主資本コストの活用法
5 おわりに
第10章 わが国生命保険市場における相互会社の存在価値
―特別配当の意義再認識を中心として
1 はじめに
2 契約者配当
3 特別配当の導入経緯と目的
4 特別配当の変遷
5 1995年保険業法改正と特別配当 ……ほか
第11章 地域コミュニティとCSRの近未来
―「競合」から「共生」,そして「共創」へ
1 競合空間の膨張と地域コミュニティの後退
2 活力ある地域コミュニティと持続可能性
3 「共創」へ―CSRの近未来
第3部 企業評価と情報開示
第12章 日本のベンチャー支援団体の役割と総合的企業理解力
1 はじめに
2 技術ベンチャーのIPOの現状と技術立国戦略
3 モノづくり産業を支えるベンチャーの成功事例
4 ベンチャー支援団体の役割分担と課題
5 新興市場改革と総合的企業理解力 ……ほか
第13章 企業の経営の実質を表現するための仕組みづくり
1 経済産業省の取組み
2 欧州を中心とする大きな流れ
3 最近の新しい動き
4 IIRCの議論
5 これまでのレッスンとこれから目指すべき道
6 結 語
第14章 企業価値評価の精緻化に対する企業情報開示の貢献
―知的資産・知的資本の開示を中心に
1 はじめに
2 企業価値の意味と評価方法,またその課題
3 企業価値の評価とバリュードライバー
4 企業価値・株主価値の中で比重を高めるインタンジブルズと
知的資産・知的資本
5 知的資産・知的資本に関する調査研究と企業価値評価の
精緻化に対する意味 ……ほか
第15章 中小製造業における企業情報開示の一考察
―価値創造活動における無形の経営資源の視点から
1 はじめに
2 中小製造業の特徴と企業情報開示
3 無形の経営資源の開示手法の論点
第16章 真の価値創造をめざして―投資家からみた企業価値評価
1 日本企業の力は衰えているか
2 企業価値創造の仕組み
3 投資家は何に投資するのか
4 日本企業の復興に求められるもの
5 多様な投資家層の拡大に向けて
第17章 無形資産にかかる独立企業間価格のあり方に関する
一考察―Adobe事件判決の分析を中心として
1 問題意識と研究目的
2 先行研究
3 改正移転価格事務運営要領における無形資産の取扱い
4 事例研究
5 無形資産にかかる独立企業間価格のあり方 ……ほか
第18章 XBRL and its Future Trends
1 Introduction
2 The Current States of XBRL for External and Internal
Reporting
3 The Future Trends of XBRL for External and Internal
Reporting
4 Conclusions
第19章 地域映画祭を事例とした非営利組織の業績測定
1 問題意識
2 研究対象と研究方法
3 非営利組織のパフォーマンスの測定
4 映画祭実行組織のバランス・スコアカード
5 結 論
著者プロフィール
[編著者紹介]
花堂 靖仁(はなどう やすひと)
1941年 東京都に生まれる
1964年 早稲田大学第一商学部卒業
1970年 早稲田大学大学院商学研究科博士課程単位取得満期退学
現 在 早稲田大学大学院商学研究科 教授
髙橋 治彦(たかはし はるひこ)
1952年 神奈川県に生まれる
1976年 早稲田大学商学部卒業
1982年 早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得
現 在 首都大学東京 教授 学術博士(早稲田大学)