経済学・経営学のための英語論文の書き方―アクセプトされるポイントと戦略

中谷 安男

定価(紙 版):3,300円(税込)

発行日:2020/06/22
A5判 / 256頁
ISBN:978-4-502-33651-5

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本の紹介
Part1ではよくある論文執筆の悩みについてのQ&A、Part2では論文の構成にそって解説。トップジャーナル論文の分析に基づく効果的な表現や語彙、例文を多数収録!

目次



経済学・経営学のための英語論文の書き方
■アクセプトされるポイントと戦略

目次

はじめに
Part 1  論文を投稿する前に必ず知っておきたいこと(Q&A)
-あなたのお悩み解決編−
 Q1  国際学術論文の採択(acceptance)はどのように決まるのか?
 Q2 査読者は何を評価するのか?
 Q3 読みやすい英文はどう書くのか?
 Q4 日本語で書いたものを翻訳してはいけないのか?
 Q5  文法は正しいはずなのにうまく伝わらないのはなぜ?
 Q6 冠詞のthe はどのように使えばよいのか?
 Q7  英語論文でエラーを減らすにはどうすればよいか?
 Q8 単調な表現の繰り返しを避けるには?
 Q9 読者に伝わりやすい英文の書き方とは?
 Q10 I think はなぜ使ってはいけないのか?
ブラッシュアップ戦術①
ブラッシュアップ戦術②

Part 2  さぁ書き始めましょう
-英語論文の書き方実践編−
第1章  論文の構成と基本パラグラフの書き方
 1 研究論文の構成
 2 英文の一貫性で読者に情報を記憶させ,内容を理解させる
 3 パラグラフの基本Move
 4 長いパラグラフのMove

第2章  先行研究の読み方と論文引用の書き方
 1 学術論文の前提
 2 先行研究の読み方
 3 先行研究レビューフォーマット
 4 先行研究の記載方法
 5 脚注の書き方

第3章 先行研究に対する書き手のスタンス
 1 研究論文で使う動詞
 2 出来事動詞の時制
 3 伝達動詞
 4 伝達動詞の時制のまとめ
 5 that 節を伴う伝達動詞の時制
 6 that 節が時制の一致を受けない例
 7 研究論文における動詞と時制の使い分けのまとめ
 8 研究論文で活用される伝達動詞

第4章  Introduction(序論)の書き方〈1〉:研究課題の重要性
 1 Introduction で読者に何を伝えるか
 2 Introduction の2つのパターン
 3 Move 1 の重要ポイント
 4 ブースター表現で重要性を訴える
 5 Move 1 をどのように書き始めるか
 6 Move 1 の構成

第5章  Introduction(序論)の書き方〈2〉:未達成課題の明示
 1 重要な研究領域で未達成の課題を提示する
 2 特徴的表現
 3 Move 2 のメタディスコース
 4 CTRF を使った具体的なNiche の書き方
 5 先行研究のLimitation を活用する方法

第6章  Introduction(序論)の書き方〈3〉:研究の独自性の訴求
 1 研究の独自性と論文内容の予告
 2 研究の独自性訴求の明示
 3 Move 3 の開始を告げる文に続く文
 4 2つの文でMove 3 をスムーズに書き始める
 5 結果の示唆の書き方
 6 論文の構成の書き方
 7 順番を表すメタディスコースの活用例
 8 構成を示す代表的なメタディスコース活用のまとめ
 9 Move 3 のまとめ

第7章  Literature Review(文献レビュー)とIntroduction のまとめ
 1 Literature Review の役割
 2 研究の背景となる重要な先行研究の引用
 3 論文の背景となる理論の説明
 4 研究課題に関わる概念の説明や定義
 5 先行研究から導き出される新たな課題の示唆
 6 仮説の設定
 7 Literature Review のMove
 8 Introduction 章のまとめ

第8章  Method(研究の実施方法)の書き方〈1〉
 1 Method の役割
 2 信頼性と妥当性
 3 内的信頼性と外的信頼性
 4 妥当性
 5 コントロールグループの設定
 6 Method の章の特徴語

第9章  Method(研究の実施方法)の書き方〈2〉
 1 Method の構成要素
 2 被験者(Participants)のData の書き方
 3 検証の対象物(Samples)のデータの書き方
 4 Analysis
 5 Move 4 実証モデルの構築方法
 6 Method 章のまとめ

第10章  Result(研究結果の報告)の書き方
 1 Result のMove
 2 Move 1 に関連する仮説と検証に関する語彙
 3 Move 2  分析手法と結果
 4 Move 2 以降で頻出の図や表に関する表現
 5 Move 3 結果の示唆
 6 Result のまとめ

第11章  Discussion(考察)とConclusion(結論)の書き方
 1 Discussion のMove
 2 Discussion で使用頻度の高い語彙
 3 Discussion のMove 1:研究成果のまとめ
 4 Discussion のMove 2:理論的貢献
 5 Discussion のMove 3:今後の研究への示唆と例
 6 Discussion のまとめ

第12章 Abstract の書き方
 1 Abstract のまとめ方
 2 Abstract で使用頻度の高い語彙
 3 Abstract のMove と例
 4 Abstract のまとめ
チャレンジ問題 解答
おわりに



著者プロフィール
[著者紹介]
中谷 安男(なかたに やすお)
法政大学経済学部教授
専門:Business Communication, Academic Writing
慶應義塾大学経済学部卒業
米国ジョージタウン大学大学院英語教授法資格
豪州マッコーリー大学大学院修士号取得
英国バーミンガム大学大学院博士号取得
オックスフォード大学客員研究員
Journal of Business Communication及びApplied Linguistics主要ジャーナル査読委員University College of London, EPPI-Centre Systematic Review 社会科学分野担当豪州University of Queensland,ニュージーランドMassey University博士課程外部審査委員
著書に,Global Leadership:Case Studies of Business Leaders in Japan(共著,金星堂),『英語教育学の実証的研究法入門:Excelで学ぶ統計処理』(編著,研究社),
『大学生のためのアカデミック英文ライティング:検定対策から論文執筆まで』(大修館書店)他多数。


著者紹介

中谷 安男(なかたに やすお)
[プロフィール]
法政大学経済学部教授
専門:Business Communication, Academic Writing
慶應義塾大学経済学部卒業
米国ジョージタウン大学大学院英語教授法資格取得
豪州マッコーリー大学大学院修士号取得
英国バーミンガム大学大学院博士号取得
オックスフォード大学客員研究員
Journal of Business Communication及びApplied Linguisticsの主要ジャーナル査読委員
University College of London, EPPI-Centre Systematic Review社会科学分野担当
豪州University of Queensland. ニュージーランドMassey University博士課程外部審査委員

[主な著作]
Global Leadership: Case Studies of Business Leaders in Japan (共著,金星堂)
『経済学・経営学のための英語論文の書き方―アクセプトされるポイントと戦略』(中央経済社)
『英語教育学の実証的研究法入門—Excelで学ぶ統計処理』(編著,研究社)
『大学生のためのアカデミック英文ライティングj(大修館書店)

担当編集者コメント
経済学・経営学のトップジャーナル論文
100本(150万語)を徹底分析!

文法は正しいはずなのに
うまく伝わらないのはなぜ!?
I thinkはなぜ使ってはいけないの!?
などなど
英語論文執筆の悩みを解決する1冊です。

そのまま使える使用頻度の高い
効果的なフレーズや例文を豊富に掲載し、
論文執筆のポイントがわかる62の戦略を収録しています。

インパクトファクターの高い
学術誌に掲載された論文100本を中心に
経済学・経営学の論文コーパスを
独自に構築して分析しています。

(分析したトップジャーナル)
・経済学
American Economic Review
Econometrica
The Quarterly Journal of Economics
International Economics

・経営学
Academy of Management Review
Academy of Management Journal
Strategic Management Journal
Journal of Marketing

★コーパスデータ分析とは
大量の言語データをコンピュータに入力し
文書の特徴を統計分析する「信頼性の高い」方法です。
具体的には,使用頻度の高い特徴的な語彙や表現を抽出し
それらが論文のどこで,どのように使用されているのか
確認することができます。

「日本の大学では,経済学・経営学の分野に
特化した英文ライティングの学習法が確立されておらず
そうした講座も筆者が知る限りほとんどない状態です。
そこで本書は,英語で論文を執筆し
国際的なジャーナルへの投稿にチャレンジしたいと
考えている日本の研究者や大学院生の方々が
論文採択のための戦略的な書き方を
基礎から身につけることを目指しています。
みなさんの素晴らしい研究成果が正しく伝わるように
ぜひ本書を活用してください。」(序文より)

目 次

Part1
論文を投稿する前に必ず知っておきたいこと(Q&A)
―あなたのお悩み解決編

Q1  国際学術論文の採択(acceptance)は
    どのように決まるのか?
Q2  査読者は何を評価するのか?
Q3  読みやすい英文はどう書くのか?
Q4  日本語で書いたものを翻訳してはいけないのか?
Q5  文法は正しいはずなのに
    うまく伝わらないのはなぜ?
Q6  冠詞のtheはどのように使えばよいのか?
Q7  英語論文でエラーを減らすにはどうすればよいか?
Q8  単調な表現の繰り返しを避けるには?
Q9  読者に伝わりやすい英文の書き方とは?
Q10 I thinkはなぜ使ってはいけないのか?

Part2
さぁ書き始めましょう―英語論文書き方実践編

第1章  論文の構成と基本パラグラフの書き方
第2章  先行研究の読み方と論文引用の書き方
第3章  先行研究に対する書き手のスタンス
第4章  Introduction(序論) の書き方1
     ―研究課題の重要性
第5章  Introduction(序論) の書き方2
     ―未達成課題の明示
第6章  Introduction(序論) の書き方3
     ―研究の独自性の訴求
第7章  Literature Review(文献レビュー)と
     Introductionのまとめ
第8章  Method(研究の実施方法)の書き方1
第9章  Method(研究の実施方法)の書き方2
第10章 Result(研究結果の報告)の書き方
第11章 Discussion(考察)とConclusion(結論)の書き方
第12章 Abstractの書き方