- 本の紹介
- 長い目で「利益」よりも「存続」を重視して、世代を跨いで事業を営むファミリービジネスこそ、「地域創生」の持続的な牽引力となる主役であることを豊富な事例で解説する。
目次
ファミリーアントレプレナーシップ
地域創生の持続的な牽引力
目次
まえがき
第1 章 ファミリービジネスと社会情緒的資産理論の視点
1 はじめに
2 ファミリービジネスの基本的分析枠組み
3 社会情緒的資産理論の視点
4 ファミリービジネスの経営戦略と地域性
5 ファミリーアントレプレナーシップと社会情緒的資産
6 おわりに
第2章 老舗酒蔵のアントレプレナーシップと地域貢献
―福島県・大和川酒造店
1 はじめに
2 分析の視点
3 事例:大和川酒造店―沿革と歴代当主の活動
4 現当主・九代目彌右衛門の取り組み
5 地域で継承される老舗酒蔵のアントレプレナーシップ
6 おわりに
第3 章 オンリーワン型ファミリービジネスの事業展開
―岡山県・横山製網
1 はじめに
2 分析の視点
3 漁業と漁網業界を取り巻く状況
4 事例:横山製網―オンリーワン型企業への事業展開
5 経営の自立と地域との共存の両立
6 おわりに
第4 章 伝統企業のリニューアル
―富山県・能作
1 はじめに
2 事業のリニューアル―再創業
3 事例:能作―老舗のリニューアル
4 おわりに
第5 章 オープン・イノベーションによる新機軸と産地の存続
―佐賀県・百田陶園
1 はじめに
2 オープン・イノベーションの視点
3 和様磁器発祥の産地―有田
4 事例:百田陶園―新しい有田焼への挑戦
5 ファミリーアントレプレナーシップと産地の存続
6 おわりに
第6 章 ポートフォリオ・アントレプレナーの社会情緒的資産
(SEW)と海外市場参入
1 はじめに
2 分析の視点
3 事例:小林生麺
―グルテンフリーヌードルによる海外市場参入
4 SEWの発見・評価と海外市場参入プロセス
5 おわりに
終章 ファミリーアントレプレナーシップと地域創生
―社会情緒的資産理論からの示唆
1 はじめに
2 世代を跨ぐファミリーアントレプレナーシップ
3 ファミリービジネスの社会情緒的資産と地域性
4 おわりに
参考文献
索引
著者プロフィール
〈編著者紹介〉
山田 幸三(やまだ こうぞう)
上智大学経済学部教授 博士(経営学) 放送大学客員教授
専攻:経営戦略,経営組織,アントレプレナーシップ
1956年生まれ。神戸大学経済学部卒業後,7年間の東京海上火災保険株式会社勤務を経て,1991年神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。2000年岡山大学教授,2002年より現職。
主著:『経営学概論』(2018,放送大学教育振興会),『伝統産地の経営学:陶磁器産地の協働の仕組みと企業家活動』(2013,有斐閣),『新事業開発の戦略と組織:プロトタイプの構築とドメインの変革』
(2000,白桃書房。日本経営協会経営科学文献賞),『1からのアントレプレナーシップ』(共編著,2017,碩学舎・中央経済社),『日本のビジネスシステム:その原理と革新』(共編著,2016,有斐閣),『日本のベンチャー企業:アーリーステージの課題と支援』(共編著,1999,日本経済評論社。商工総合研究所中小企業研究奨励賞本賞)など多数