- 本の紹介
- どんな地方のどんな規模の医療機関であっても優秀な医師や医療スタッフを継続的に確保することは可能です。実際に地方の急性期病院で改革を成功させた著者がノウハウを解説。
目次
地方の病院は「医師の働き方改革」で勝ち抜ける
目次
はじめに
医局員の残業ゼロを達成させた地方急性期病院の「働き方改革」
「医師の働き方改革」を実現させる方法
本書をお読みいただく前に
第1章 「医師の働き方改革」の全容
「医師の働き方改革」
意識改革啓発
タスク・シフティング
労務管理
医師の業務の見直し
勤務環境改善
二〇二四年までの猶予はあとわずか
第2章 伊豆での取り組みについて
順天堂大学附属静岡病院への着任
静岡病院着任時の問題点
「働き方改革」の言葉もなかった時代の、医局員たちの本音
三十人の関係者が語った静岡病院「労働環境の課題」
医局員がヒアリングで語ったこと
効果的な1on1のために私が心がけたこと
そもそも何を聞くか
どのような姿勢で聴くか
いつ、どこで聴くか
ヒアリングでつかんだ課題
コメディカルへのヒアリングから見えたこと
業務の棚卸し実践例
地域の開業医の先生方へのヒアリングから見えたこと
導き出された解決策
⑴糖尿病診療の見直しによる業務改善
⑵コメディカルの教育体制支援体制を充実させた上でのタスクシフト
⑶地域の診療所が、早期に患者さんを紹介してくれる体制づくり
改革の成果が表れたのは……
第3章 「医師の働き方改革」が実現化すると、見えてくるもの
血糖コントロールにおける治療方針について、自信が確信に変わった
医局員たちの労働環境の変化
働き方改革がもたらした「診療の質の向上」
医局員たちのマインドの変化
静岡病院で、一連の改革が成功したわけ
⑴順天堂大学として
⑵静岡病院として
⑶地域連携や患者さんの同意
⑷静岡病院糖尿病内科として
⑸私自身の要因について
第4章 すべての病院で、「医師の働き方改革」は可能である
地域における自院のポジショニングを認識する
自院の問題点を把握しよう
コーチングやチームビルディングで、現場から賛同を得よう
院内のどこから働き方改革を進めるかを決めよう
スモールステップから始めよう
小さな成果を見逃さず、承認しよう
院内の他部門にも、改革を〝横展開〟していこう
人がいないと、働き方改革はできない?
患者さんの理解を得ないと、改革は実現できない?
第5章 コーチングとは
コーチングの歴史について
コーチングと、ほかのコミュニケーション手法の違い
コーチングを進めるための「GROW(グロウ)モデル」
コーチングを行うときの基本姿勢
コーチングのポイントは「傾聴(聴く)」と「質問」と「フィードバック
(伝える)」
「傾聴する」
「質問する」
「フィードバックする」
コーチングを効果的に進める1on1のススメ
あなたはどのタイプ? クライアントの四類型
学習の段階
私とコーチングの出会い
おわりに
著者プロフィール
■著者紹介
佐藤 文彦(さとう ふみひこ)
Basical Health産業医事務所 代表
日本糖尿病学会専門医・研修指導医、日本肥満学会専門医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本コーチ協会認定メディカルコーチ。
1998年順天堂大学医学部卒業後、順天堂大学 代謝内分泌学 助教、順天堂大学大学院 内科・代謝内分泌学専攻博士課程 卒業などを経て、2012年に順天堂大学附属静岡病院
糖尿病・内分泌内科 科長(兼 准教授)に就任。同院でコーチングの手法を活用し「医師の働き方改革」に着手。2016年から日本IBM株式会社にて専属産業医を務めた後、2018年に独立。
現在、健康保険組合やその関連企業での健康増進・予防医療などのコンサルタント業務を行いながら、糖尿病専門の外来診療、嘱託産業医としても活動する。令和2年度より、厚生労働省医政局委託事業「医療従事者勤務環境改善のための助言及び調査業務」検討委員会の委員に就任し、日本中の医師が安定的に病院で働き続けられる環境作りを進めている。