- 本の紹介
- 介護と仕事の両立は、育児と仕事の両立と何が違うのかを浮き彫りにしながら、ダイバーシティの喫緊の課題である仕事と介護の両立支援について、柔軟な発想で考え方を示す。
目次
シリーズ ダイバーシティ経営
仕事と介護の両立
目次
「シリーズ ダイバーシティ経営」刊行にあたって
はじめに
序 章介護離職が経営課題に
1 企業に広がる介護不安
2 介護離職は氷山の一角
⑴ 潜在的な問題
⑵ 誰もが介護と向き合う時代へ
⑶ 「育児・介護休業」がもたらす誤解
3 介護は育児と違う
⑴ 発想の転換を
⑵ 介護リスクの諸特性
⑶ 問題の構造
4 多様性と柔軟性が鍵
⑴ 必殺技より合わせ技
⑵ 本書の構成と各章の概要
第1章 仕事と介護の両立問題の背景
1 高齢者介護問題のとらえ方
2 介護の脱家族化と再家族化
⑴ 日本は介護問題先進国
⑵ 家族主義の介護政策
⑶ 介護保険制度による脱家族化の試み
⑷ 介護の再家族化
3 高齢者介護というケアの特徴
⑴ 子どものケアと大人のケア
⑵ 要介護者の自立を尊重する
⑶ 自立支援という思想
4 企業に対する社会の期待
⑴ 慢性的な支援者不足へ
⑵ 高齢者介護の特徴を踏まえる
第2章 育児・介護休業法の考え方
1 法律が定める企業の責任
2 2016年改正法の考え方
⑴ 1995年制定法と介護の実態
⑵ 2016年改正法の方針
3 制度設計の考え方
⑴ 緊急対応のための介護休業
⑵ 働くための介護休業
⑶ 介護休暇と介護保険の手続き
⑷ 勤務時間短縮の必要性
4 なるべく仕事ができることを基本に
⑴ 大きく1回より小さく複数回
⑵ 法定を上回る制度の考え方
第3章 両立支援制度の利用と介護保険サービス
1 少ない制度利用者
2 介護休業・短時間勤務のニーズ
⑴ 低い介護休業ニーズ
⑵ 短時間勤務のニーズも低い
3 介護保険サービスとの関係
⑴ サービス利用手続きに要する期間
⑵ 在宅介護サービスの利用時間
⑶ 介護保険制度と家族介護の関係
⑷ 家族と専門家の介護役割
4 介護保険制度を前提とした両立支援
⑴ 家族も介護をするという前提
⑵ 家族の介護役割は不定形
第4章 通常勤務と介護
1 通常勤務で介護と両立するための課題
2 介護の長期化に対応した働き方の柔軟性
⑴ 在宅介護の長期化にともなう離職
⑵ 離職を抑制する働き方
⑶ テレワークの活用
3 健康問題の仕事への影響
⑴ 介護者の健康状態悪化による離職
⑵ 離職していなければ両立できているか
⑶ 介護疲労が仕事に及ぼす影響
⑷ 男性に顕著なプレゼンティーズム
⑸ 勤務時間外の介護負担に注意を
4 持続可能な介護と働き方
⑴ 通常の働き方を見直す
⑵ 仕事と介護を健康的に両立する
第5章 コミュニケーションを起点にした両立支援
1 企業からみえにくい介護
2 事前の心構えが大事
⑴ いきなり始まる介護に備える
⑵ 企業による事前の情報提供の位置づけ
⑶ 情報提供の離職抑制効果
3 介護の相談ができる仕組みづくり
⑴ 職場で介護のことを話せるか
⑵ 勤務先以外にも相談する機会をつくる
4 実効性ある両立支援に向けて
⑴ 両立支援のハードとソフト
⑵ 日頃が問われる
第6章 さらなる少子高齢化への対応
1 介護者不足の時代へ
2 介護者不足の帰結
⑴ 単身介護者の離職問題
⑵ 多様化する両立支援のニーズ
3 要介護者とのかかわり方の多様性
⑴ 献身的介護と自立重視的介護
⑵ 自立重視的介護と短時間勤務
⑶ 遠距離介護と転勤問題を考える
4 これからの家族介護と企業の役割
⑴ 新しい家族主義の時代へ
⑵ 介護支援と就業支援
参考文献
索引
著者プロフィール
〈責任編集〉
佐 藤 博 樹
武 石 恵 美 子
〈著 者〉
池 田 心 豪