ミドル&シニアのキャリア発達―知識労働者にみる転機と変化
- 本の紹介
- 多数のインタビュー調査により、ミドル期やシニア期における知識労働者のキャリアの変遷を考察。創造的な仕事や複雑な問題解決に年齢を重ねても従事できる要因が明らかに。
目次
ミドル&シニアのキャリア発達
■知識労働者にみる転機と変化
目次
はじめに
序 章 本書のねらい
第1節 高齢社会,知識社会におけるキャリア
第2節 ミドルやシニアのキャリアの問題
第3節 ミドル期以降の転機と変化
第4節 実際の知識労働者の事例に学ぶ
第5節 本書の構成
第1章 転機と変化をどう見るか
第1節 転機と変化に関するこれまでの研究を見る
第2節 キャリアの転機とはどのようなものか
第3節 なぜキャリアの変化が重視されるのか
第4節 事例の分析視点
第2章 ミドル期以降に転職する
第1節 増えつつあるミドル期以降の転職
第2節 佐藤氏の事例
―大手銀行でのキャリアを捨てて転職する
第3節 鈴木氏の事例
―キャリアに関わる仕事を目指して転職する
第4節 なぜ転職ができたのか,なぜ転職を選ぶのか
第3章 自分の会社や事業を創り出す
第1節 雇われないキャリアを選ぶ
第2節 池田氏の事例
―働くマイノリティのために起業する
第3節 渡辺氏の事例
―問題解決の専門家として自立する
第4節 伊藤氏の事例
―組織に依存しないという選択
第5節 なぜ雇用されるのではなく独立・起業するのか
第4章 専門分野を変える
第1節 連続スペシャリストが議論される時代
第2節 山本氏の事例
―IT技術者から人事コンサルタントへ
第3節 中村氏の事例
―技術者から外されたことで新しい道を探す
第4節 専門分野を変えるために求められること
第5章 早い成功の後の停滞を抜け出す
第1節 成功するが故の苦悩
第2節 吉田氏の事例
―成功の後の躓き
第3節 山田氏の事例
―理由のない不安と虚無感
第4節 有能であるがゆえの挫折や停滞とどう向き合うか
第6章 「学び直し」で可能性を広げる
第1節 学び直すことで限界を超える
第2節 斉藤氏の事例
―「職人」からコンサルタントに変化する
第3節 松本氏の事例
―個人向けから法人向けのビジネスに転向する
第4節 学び直しの目的と効果
第7章 仕事の中心性が変化する
第1節 仕事を人生にどう位置付けるか
第2節 木村氏の事例
―心身の健康問題から仕事を見直す
第3節 山口氏の事例
―希少なレベルの専門性が理想の働き方を実現する
第4節 林氏の事例
―育児を終えて挑戦的な仕事に取り組む
第5節 ミドル期以降の働きやすさをどう実現するか
終 章 ミドル・シニアのキャリアを有意義なものにするために
第1節 本書が見出したもの
第2節 理論的インプリケーション
第3節 実践的インプリケーション
第4節 これから明らかにされるべきこと
◆引用および参考文献
◆索 引
著者プロフィール
■著者紹介
三輪 卓己(みわ たくみ)
桃山学院大学経営学部教授 博士(経営学)
1964年 徳島県に生まれる
1988年 横浜市立大学商学部卒業
2001年 神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了
㈱三菱UFJリサーチ&コンサルティング,チーフコンサルタント,
京都産業大学経営学部専任講師,准教授,教授などを経て
2021年より現職
著書:
『ソフトウェア技術者のキャリア・ディベロップメント―成長プロセスの学習と行動』中央経済社,2001年。
『成果と公平の報酬制度』(共著)中央経済社,2003年。
『フラット型組織の人事制度』(共著)中央経済社,2004年。
『入門 人的資源管理(第2版)』(共著)中央経済社,2010年。
『知識労働者のキャリア発達―キャリア志向・自律的学習・組織間移動』中央経済社,2011年。(第34回 労働関係図書優秀賞)
『ケーススタディ 優良・成長企業の人事戦略』(共編著)税務経理協会,2015年。
『知識労働者の人的資源管理―企業への定着・相互作用・キャリア発達』中央経済社,
2015年。