日米金融危機の政治経済学―平成金融危機&リーマン・ショック 7つの教訓
- 本の紹介
- 平成金融危機とリーマンショックーー日米という2大経済大国で歴史的に近接して起きた2つの金融危機において、なぜ対応と回復の早さに差ができたのか。多くの研究を踏まえ、政治経済学の視点から今後の教訓を探った。
目次
序文 「災い転じて福となす」
─本書に至る経緯と含意
経緯─コロナ禍を超えて:再びあるか,経済大国第2位での金融危機
含意─3つの観点からのメッセージ
決意─引き続き「実践家」として
第1章 ■ 米国は日本から学んだのか?
:日米金融危機の教訓
第1節 日米金融危機対応における「学習」と「教訓」
第2節 「公的資金投入」による日米金融危機対応における,
第3節 本章以下の構成
第2章 ■ 金融危機についてのこれまでの研究と,本書の分析の枠組み
第1節 大量の金融危機研究:3つの視点で整理
第2節 「日本金融危機」(平成金融危機)を中心とした,これまでの研究
第3節 「米国金融危機」(リーマン・ショック)を中心とした,これまでの研究
第4節 本書で使う分析枠組み
第5節 「現時点」からの,そして,「政治経済学」的な見直し
第3章 ■ 今こそ振り返るべき,日米金融危機の経緯
第1節 平成金融危機 vs. リーマン・ショック
第2節 平成金融危機の経緯─1997年をピークとする日本金融危機
第3節 リーマン・ショックの経緯─2008年をピークとする米国金融危機
第4節 不人気だが効果的な「公的資金投入」:特に「資本注入」
第4章 ■ 日米金融危機対応の比較
:公的資金投入における日米の学習・教訓
第1節 公的資金投入と経済回復の関係
第2節 星&カシャップの示す8教訓の検討:日米間の学習教訓としての是非
第3節 本研究の見直しに基づく【新7教訓】/日米間の「学習」
第4節 日本から米国への「積極的学習」とその意義
第5節 2つの中心的結論と,モラル・ハザード問題
終章 ■ 結論
第1節 日米間の「学習」と「教訓」
第2節 まとめ
第3節 結語:【日米金融危機からの7教訓】と2つの中心的結論
(「資本注入」が鍵/「国有化」の危険)
あとがき