ダイナミック・ケイパビリティのフレームワーク―資源ベース再構成の組織能力

木下 耕二

定価(紙 版):3,300円(税込)

発行日:2023/03/29
A5判 / 256頁
ISBN:978-4-502-45031-0

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本の紹介
統合的な調査・分析の枠組みに基づき、グローバル・ニッチ・トップ企業のM&Aに係るダイナミック・ケイパビリティの実相を、ミドルマネジメントの観点から探究した労作。

目次

序 章 本書の問題意識と概要
 序.1 本書の背景と問題意識
 序.2 本書の概要

第1章   ダイナミック・ケイパビリティに係る先行研究の理論的考察
 1.1 問題点の背景・要因
 1.2 コンテンツ系
 1.3 プロセス系
 1.4 ダイナミック・ケイパビリティに係る先行研究の問題点
 1.5 着眼する先行研究の問題点
 1.6 おわりに

第2章 組織能力に係る先行研究の理論的考察
 2.1 経営資源
 2.2 コア・コンピタンス
 2.3 ケイパビリティ
 2.4 組織能力
 2.5 プロセス
 2.6 ルーティン
 2.7 人材マネジメント論における能力概念
 2.8 組織能力のトートロジー問題
 2.9 組織能力の概念や定義
 2.10 M&A
 2.11 おわりに

第3章   ミドルマネジメントに係る先行研究の理論的考察
 3.1 DC発揮におけるミドルマネジメントの貢献可能性
 3.2 ミドルマネジメントの定義
 3.3 おわりに

第4章   ダイナミック・ケイパビリティ調査・分析の枠組み
 4.1 本書の目的とリサーチ・クエスチョン
 4.2 ダイナミック・ケイパビリティの一時的定義づけ
 4.3 本書の研究方法
 4.4 調査・分析対象の経営プロセス
 4.5 調査・分析対象の組織
 4.6 ダイナミック・ケイパビリティの提示に関する枠組み
 4.7 ミドルマネジメントの貢献に係る分析視座
 4.8 おわりに

第5章 HORIBA事例研究Ⅰ:調査・分析の結果
 5.1 調査・分析の経緯
 5.2 HORIBAの概要
 5.3 調査・分析対象M&Aの抽出
 5.4 MIRA事業M&A
 5.5 ビジネスモデルの進展
 5.6 企業家の意図
 5.7 主要業績指標の推移
 5.8 おわりに

第6章 HORIBA事例研究Ⅱ:発見事実と考察
 6.1 ダイナミック・ケイパビリティの提示
 6.2 ミドルマネジメントの貢献
 6.3 ダイナミック・ケイパビリティの最終的な定義づけ
 6.4 おわりに

終 章 本書の成果と残された研究課題
 終.1 本書の要約
 終.2 本書の貢献
 終.3 本書の残された研究課題・発展可能性

あとがき

著者紹介

木下 耕二(きのした こうじ)
[プロフィール]
九州産業大学 商学部経営・流通学会 准教授。
東洋大学大学院経営学研究科ビジネス・会計ファイナンス専攻博士後期課程修了。博士(経営学)
大手消費財メーカーのマーケティング,業務改善等の職を経て,コンサルティングファームにて経営コンサルティングに従事,並行して,東洋大学大学院において修士(経営学)および博士(経営学)の学位を取得。2019年4月より現職。
公益財団法人 日本生産本部 主席経営コンサルタント。中小企業診断士。
専門は,経営戦略論,中小企業経営論,ダイナミック・ケイパビリティ,トップマネジメント,ミドルマネジメント。

[主な著作]
『現代経営管理用論[改訂版]』(分担執筆,創成社,2022年)
『経営コンサルティング・ノウハウ2 仕事の基本』(単著,中央経済社,2014年)
『経営学用語辞典』(分担執筆,宣協社,2004年)
「M&A組織能力の分析:ビジネスモデル革新事例研究より」『経営教育研究(日本マネジメント学会)』(Vol.24,No.1,pp.53-62,2021年)
「ダイナミック・ケイパビリティ構築におけるミドルマネジメントの貢献-「能力フレームの要素」を活用したGNT企業M&Aの分析より-」『経営行動研究年報(経営行動研究学会)』(Vol.26,pp.94-98,2017年)