D.J.ティースダイナミック・ケイパビリティの企業理論

D.J.ティース
菊澤 研宗
橋本 倫明
姜 理恵

定価(紙 版):3,740円(税込)

発行日:2019/09/25
A5判 / 272頁
ISBN:978-4-502-31821-4

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本の紹介
ダイナミック・ケイパビリティとは、急速に変化する環境に対応して自己を変革する能力を指す。このビッグ・アイディアの提唱者であるティース教授の珠玉の論文6本を収録。

目次



D. J. ティース
ダイナミック・ケイパビリティの企業理論
目次

序 論 最適解のない不確実な状況を生き抜くための企業理論
     (訳者解説)
[第Ⅰ部] 取引コスト理論からダイナミック・ケイパビリティ論へ
第1章ウィリアムソンの経営学とその実務へのインパクト
――ウィリアムソンに敬意を表して
[原著]A Tribute to Oliver Williamson:
Williamson’s Impact on the Theory and Practice of Management
(California Management Review, 2010, Vol. 52, No. 2: 167-176)
 1.はじめに 
 2.経営をめぐる重要な諸問題 
 3.応用例 
 4.経営学 
 5.純粋なTCE(取引コスト経済学)を超えて 
 6.エピローグ:所感 

第2章前方統合とイノベーション
――取引コストを超えて
[原著]Forward Integration and Innovation: Transaction Costs and Beyond 
( Journal of Retailing, 2010, 86, 3 : 277-283)
 1.はじめに 
 2.石油業界における前方統合 
 3.無形資産の重要性 
 4.イノベーションによる利益獲得フレームワークを用いたTCE の拡張
 5.結 論 

[第Ⅱ部] ダイナミック・ケイパビリティ論
第3章ダイナミック・ケイパビリティの解明
――持続的企業のパフォーマンスの性質とミクロ的基礎
[原著]Explicating Dynamic Capabilities: The Nature and Microfoundations of
(Sustainable)Enterprise Performance
(Strategic Management Journal, 2007, Vol. 28, No. 13 : 1319-1350)
 1.はじめに
 2.機会,脅威の感知および形成 
 3.機会の捕捉
 4.ミクロ的基礎 
 5.脅威と再配置のマネジメント
 6.ミクロ的基礎 
 7.結 論 

第4章ダイナミック・ケイパビリティ
――ルーティン 対 企業家的活動
[原著]Dynamic Capabilities: Routines versus Entrepreneurial Action 
( Journal of Management Studies, 2012, 49, ₈: 1395-1401)
1.はじめに 
2.ダイナミック・ケイパビリティ 
3.ルーティン,ケイパビリティ,特異な活動 
4.企業史の重要性 
5.結 論 

第5章企業パフォーマンスの基礎
――企業経済学におけるダイナミック・ケイパビリティと
オーディナリー・ケイパビリティ
[原著]The Foundations of Enterprise Performance: Dynamic and Ordinary Capabilities in an(Economic)Theory of Firms
(The Academy of Management Perspectives, 2014, Vol. 28, No. 4: 328-352)
 1.はじめに
 2.ダイナミック・ケイパビリティ・フレームワーク:更新と要約 
 3.文献の二分化:異なる要素の統合と関連づけ 
 4.オーディナリー・ケイパビリティ,ダイナミック・ケイパビリティ
   ,そして模倣不可能性
 5.経済学とケイパビリティ理論
 6.結 論 

[第Ⅲ部] ダイナミック・ケイパビリティ論の応用
第6章多国籍企業におけるダイナミック・ケイパビリティ・ベースの企業家理論
[原著]A Dynamic Capabilities-Based Entrepreneurial Theory of the Multinational Enterprise
( Journal of International Business Studies, 2014, 45: 8-37)
 1.はじめに 
 2.現代の多国籍企業論 
 3.素朴な取引コスト・ベースの多国籍企業論の欠点 
 4.多国籍企業のケイパビリティ理論に向けて 
 5.ダイナミック・ケイパビリティ:評価
 6.ケイパビリティと多国籍企業の業績 
 7.伝統的な多国籍企業論とケイパビリティ・アプローチの比較 
 8.国際ビジネスと国際(戦略)経営
 9.結 語 



著者プロフィール
●著者紹介
D. J. ティース(David J. Teece)
現在,カリフォルニア大学バークレー校ハース・ビジネススクール教授であり,UC バークレー校のグローバル戦略とガバナンス・センターのディレクターおよびビジネス・イノベーション研究所のディレクターを務めている。これまで30冊以上の著書を出版し,経済学や経営学の一流雑誌に数多くの論文を掲載,今日,ダイナミック・ケイパビリティ論の創始者と
して世界で最も注目されている研究者の₁人である。1995年から2005年にかけて,経営学分野で著書・論文が最も引用された著者の1人であり,2011年には米国で最も有名なAリスト経営学者30人の1人に選ばれている。また,現在,コンサルティング会社であるバークレー・リサーチ・グループの会長でもあり, 学術雑誌Industrial & Corporate Change
(Oxford U niversity Press)の編集者でもある。

●訳者紹介
菊澤 研宗(きくざわ けんしゅう)
慶應義塾大学商学部・大学院商学研究科教授

橋本 倫明(はしもと のりあき)
東京都市大学都市生活学部講師。博士(商学)(慶應義塾大学)

姜 理恵(かん りえ)
光産業創成大学院大学准教授。博士(経営管理)(青山学院大学)


著者紹介

D.J.ティース(てぃーす)

菊澤 研宗(きくざわ けんしゅう)

橋本 倫明(はしもと のりあき)

姜 理恵(かん りえ)