- 本の紹介
- “量から質への方向転換”のために何が必要か。人口減少・少子高齢化を前提に、日本の経済・社会を持続可能なものとするための制度・政策・慣行について総合的な戦略を示す。
目次
はじめに
第1章 議論の背景と問題提起(清家篤・西脇修・山田久・大倉紀彰)
1 議論の背景
2 問題提起
3 人口減少・少子高齢化社会を迎える日本と国際経済
4 人口減少・少子高齢化社会と労働生産性
第2章 デジタルの与えるインパクト(高部陽平・丹羽恵久・中川正洋)
1 なぜ,今,デジタルか
2 デジタルトランスフォーメーションとは
3 デジタル変革の成功の鍵とは
4 DXは日本では進んでいないのか
5 新型コロナでDXは加速するのか
6 DXを成功に導く経営の在り方とは
7 行政のデジタル化
8 日本におけるデジタル化の格差を縮小するために
第3章 デジタル・セーフティネットの構築と給付付き税額控除(森信茂樹)
1 マイナンバー制度とデジタル・ガバメント
2 フリーランス,ギグ・ワーカーのセーフティネット
3 デジタル・セーフティネットの構築
4 給付付き税額控除
5 口座付番の必要性
第4章 人的資本への投資と活用(安井健悟)
1 人的資本投資としての教育の重要性と女性の人的資本の活用
2 高等教育の現状
3 大学院教育と賃金の関係について
4 非認知スキルの果たす役割
5 人的資本の活用
6 人的資本への投資と活用を促進するために取り組むべきこと
第5章 医療・介護の持続と健康(伊藤由希子)
1 減らすことによる効率化,という発想
2 COVID-19が問う日本の医療提供体制
―機能分化の必要性―
3 健康を実現するために医療介護以外の資源を用いる
4 医療・介護の持続と健康
第6章 社会保障と財源論(権丈善一・有利浩一郎・山下護)
1 社会保障の意義
2 資産の配分状況の考慮の必要性
3 社会保障と財源構成
4 財政・社会保障の持続可能性の確保
5 債務残高対GDP比とプライマリーバランス
6 将来の社会保障費の規模
7 高齢化率,社会保障給付規模及び租税・社会保険料負担
8 勤労者世帯と無職世帯(大半が高齢者世帯)の収入階級別の金融資産保有状況
9 債務残高対GDP比の推移とコロナ禍における短期債の増発
10 団塊の世代の後期高齢者入りと社会保障財政への影響
第7章 国土・インフラ
―地域経済を産業集積政策の変遷から見る―(大久保敏弘・武藤祥郎)
1 集積の利益(プレミアム)と外部不経済
2 我が国における産業集積の形成
3 市町村レベルの政策現場の実態
4 デジタル化の進展と地域経済の変貌
:テレワーク化の進展と「オフィスの未来」
5 今後の「国土」に係る議論において意識されるべきこと
第8章 地域社会と環境保全(大倉紀彰)
1 人口と環境(概観)
2 人口減少社会における環境政策の基本的方向性
3 人口減少時代における環境政策の視点からの国土・土地利用のあり方
4 人口減少社会と経済政策としての環境政策(環境経済政策)
第9章 人口減少・少子高齢化社会と観光産業(星野佳路)
1 観光立国とは
2 観光立国を考える上での5つのポイント
3 その他
第10章 人口減少社会での食料・農業・農村のあり方(島村知亨)
1 人口減少・少子高齢社会の食料・農業・農村への影響
2 我が国の食料・農業・農村の状況
3 食料・農業・農村の観点からの考察
4 海外市場への展望について
第11章 人口減としての「2040年問題」と地方自治体のあり方(牧原 出)
1 「2040年問題」の浮上
2 「2040年問題」の検討過程
3 人口減のための地方自治の再構築
4 新型コロナウイルス感染症の時代の地方自治
5 「人口減型社会」とは?