- 本の紹介
- ガバナンス論の本来の目的である「企業価値の向上」の原点に立ち返り、部門横断で共有すべき基礎知識を解説。最新情報の整理にも有用で「ガバナンス疲れ」の方にも新鮮な書。
目次
第1部 コーポレートガバナンスの基礎
第1章 コーポレートガバナンスに関する基本概念とルール
1 コーポレートガバナンスとは
2 「企業価値」と関連する概念
3 主な関連法令とソフトロー
4 ガバナンスに関連する基本概念
第2章 日本企業の企業価値が高まらない要因と背景
1 取締役の問題―機能しなかった社外取締役―
2 株主の問題
3 ルールの問題―ソフトロー頼みのルール形成―
4 稼ぐ力が高まらない中で押し寄せるESG・サステナビリティの波が与える混乱
第3章 取締役の基本的な任務・行為規範
1 善管注意義務と株主利益最大化原則
2 忠実義務―会社の利益を犠牲にして取締役自身や第三者の利益を図ってはならない義務―
3 株主共同の利益に配慮する義務
4 株主に対する受託者責任
5 株主以外のステークホルダーの利益と取締役の義務
第2部 求められる経営改革の中身
第1章 企業価値向上の基盤となる資本コスト経営
1 資本コスト経営
2 株主資本コスト
3 ROIC経営
4 資本効率を重視する際の留意点
5 事業ポートフォリオマネジメント―効率性と成長性を軸にした事業の再編―
6 資本コスト経営の推進に向けて
7 市場評価を上げるには―求められるPERの改善―
第2章 企業価値向上に欠かせないESG・サステナビリティ課題への対応
1 ESG・サステナビリティ経営の波と現状の問題点
2 ESG要素と企業価値の関連性を明らかにする試み
3 ESG・サステナビリティ課題に取り組む意義と留意点
4 ESG・サステナビリティ対応を企業価値向上に繋げるために
第3部 株主アクティビズムと会社の買収局面における問題
第1章 株主アクティビズム
1 株主アクティビズムの現状
2 アクティビスト株主との向き合い方・対応に当たっての留意点
3 セブン&アイHDとアクティビスト株主の委任状争奪戦を考える
第2章 会社の買収局面における問題
1 同意なき買収提案と買収防衛
2 MBOと支配株主による従属会社の買収
3 ユニゾホールディングスの経営破綻を考える
第4部 企業価値向上に向けた取締役会・コーポレートガバナンス対応部門の在り方
第1章 企業価値向上に向けた取締役会の在り方
1 取締役会の責務と役割
2 ボードモデルと機関設計
3 取締役会の実効性評価
4 社外取締役の実効性確保
5 Board 3.0の議論からの示唆
第2章 企業価値向上に向けたコーポレートガバナンス対応部門の在り方
1 取締役会事務局に見られる役割の変化
2 コーポレートガバナンス対応の現状と課題
3 英国におけるコーポレートガバナンス対応
4 コーポレートガバナンス対応部門の強化に向けて求められる対応
5 法務・コンプライアンス部門に対する期待