事業性評価と企業支援の深化―挑戦を続ける地域金融機関

家森 信善 編著

定価(紙 版):4,070円(税込)

発行日:2025/08/26
A5判 / 272頁
ISBN:978-4-502-54521-4

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本の紹介
RIETIが実施した金融機関の支店長への全国アンケート調査を通じて、現場の実態と変化を明らかにし、事業性評価や企業支援の取り組みの現状と課題を浮き彫りにしたもの。

目次

第Ⅰ部 RIETI支店長アンケート調査結果
第1章 2023年・支店長アンケートの背景と結果の概要

1 はじめに
2 これまでの調査
3 調査結果の概要

第2章 調査方法の概要
1 調査票の作成
2 調査の実施方法
3 回収状況

第3章 回答者の概要
1 回答者の所属する金融機関の状況
2 回答者の状況
3 所属する支店の状況
4 地域金融の現状に対する認識
5 経営に対する認識

第4章 事業性評価への取り組み状況
1 貸出先とのリレーションシップの構築
2 融資判断の基準
3 提供しているコンサルティングの内容と課題

第5章 事業性評価を進めるための連携や支援の広がり
1 事業性評価を進めるための連携の状況
2 日本政策金融公庫や商工中金との連携の状況
3 信用保証制度の活用状況
4 税理士との連携について
5 取引先企業のBCPの把握と課題認識
6 SDGs支援の課題

第6章 金融機関の人材育成・評価と経営のあり方
1 事業性評価を担う人材の育成
2 人事評価制度の現状
3 指導と評価の現状

第Ⅱ部 アンケート調査に基づく分析
第7章 地域金融機関職員のやりがいについて―人事評価制度や職業訓練教育との関連

1 はじめに
2 先行研究の概観
3 実証分析
4 おわりに

第8章 地域金融機関の事業性評価に対する評価―支店長アンケートと企業アンケートの比較分析
1 はじめに
2 企業アンケートの概要と分析方法
3 分析結果と考察
4 おわりに

第9章 支店長アンケートに見る地域間格差の検証
1 はじめに
2 支店長アンケートに見る地域間格差
3 部下の評価に与える影響の地域間格差
4 おわりに:考察

第Ⅲ部 アンケート調査から読み解く現場の実態と実務者の視点
第10章 地域金融機関支店長の葛藤―支店長アンケートからみた地域金融の課題

1 はじめに:やりがいの低下
2 バンカーとしての矜持は満たされているか
3 事業性評価にしっかり取り組めていない,できても活用されない
4 コンサルティングは広がれど有償化は道半ば
5 主役になれない支店長たち
6 そもそも支店の役割が低下している
7 取引先や地域をプロデュースするという仕事

第11章 「金利のある世界」に向けて地域金融機関が進むべき道
1 はじめに:地銀での実務経験に基づくコメント
2 回答者の概要
3 事業性評価への取り組み状況
4 事業性評価を進めるための連携や支援の広がり
5 金融機関の人材育成・評価と経営のあり方
6 おわりに:金利のある世界での地域金融機関

第12章 地域金融機関のワーク・モチベーションを考える
1 アンケート結果から見るワーク・モチベーション
2 ワーク・モチベーション低下の要因
3 ワーク・モチベーションとは何か
4 現場のワーク・モチベーションを向上させるには何が必要か

第13章 地域企業の持続的発展と地域金融機関の役割
1 はじめに
2 地域金融機関の成り立ちと役割
3 地域金融機関の地方創生
4 おわりに:地域金融機関の今後の展望

第14章 地域金融のあるべき姿と課題―実態調査結果に対する所見
1 はじめに
2 地域金融行政の経験等を踏まえた考え方
3 調査結果に対する所見
4 おわりに

著者紹介

家森 信善(やもり のぶよし)
[プロフィール]
神戸大学経済経営研究所 教授

1988年神戸大学大学院経済学研究科博士前期課程修了。名古屋大学大学院経済学研究科教授,名古屋大学総長補佐などを経て,2014年より神戸大学経済経営研究所教授。2021年同所長。経済学博士(名古屋大学)。名古屋大学名誉教授。専門は,金融システム論。これまでに,中小企業研究奨励賞・本賞(2005年)など受賞。
現在,日本学術会議連携会員,日本金融学会常任理事,日本保険学会理事. 日本FP学会理事,日本経済学会代議員などの学会役員の他,財務省財政制度等審議会委員,中小企業庁中小企業政策審議会金融小委員会委員長,地域経済活性化支援機構(REVIC) 社外取締役などを務める。また,これまでに,金融庁参与,金融審議会委員,金融機能強化審査会委員などを歴任している。

[主な著作]
『ベーシックプラス 金融論(第4版)』(中央経済社,2025年)
『ポストコロナとマイナス金利下の地域金融ー地域の持続的成長とあるべき姿を求めて』(共編著,中央経済社,2022年)