ルールを制する者が未来を制す―日本の技術を「競争力」に変えるイノベーション戦略

糸久 正人

定価(紙 版):3,300円(税込)

発行日:2026/01/29
四六判 / 256頁
ISBN:978-4-502-56111-5

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本の紹介
勝者の条件は「ルール形成力」だ。日本企業が世界で苦戦する構造的要因を解き明かし、多くの成功・失敗事例を分析しながら日本企業が今後の戦略を描くための材料を提示する。

目次

第1章 「ルール」を制するものが市場を制す
1 なぜ日本は「技術で勝って,ビジネスで負ける」のか?
2 「ルール」を味方につける
3 競争軸は「モノ」から「モノ+コト」へ
4 技術だけでは勝てない本当の理由
5 イノベーションを阻む「3つの壁」とルールの力

第2章 「ルール」が勝敗を分けるメカニズム
1 勝敗は,技術ではなく「ルール」が決めている
2 市場を動かす2つの力:「規制」と「標準」
3 ルールの「光と影」
4 ルール形成の重要性が増す3つのメガトレンド
5 ルール形成:水面下で繰り広げられる攻防

第3章 ルールは「誰が」「いかにして」創るのか
1 競争,調整・コンセンサス,権威
2 市場競争が生むルール:デファクト標準
3 協調が生むルール:デジュール標準とフォーラム標準
4 権威が生むルール:規制はいかにして決まるか
5 「合わせ技」で勝つ:ルール形成のマルチモード戦略

第4章 ビジネスエコシステム:共創が生む新たな競争優位
1 もはや「一社」では戦えない時代の到来
2 ビジネスエコシステムの本質:「共創」の力
3 エコシステムを「指揮」する力
4 「ビジネス“エゴ”システム」の罠:なぜ「仲間」を増やせないのか?

第5章 オープン&クローズ戦略:価値創造と価値獲得の「両利き」経営
1 エコシステム時代の核心戦略
2 オープン戦略:仲間を増やし,市場を育てる
3 クローズ戦略:利益と競争優位を守り抜く
4 戦略の核心は「連動」にあり
5 戦略を「実行」できる組織の条件
6 なぜ「儲け続けられる」のか?

第6章 企業レベルのオープン&クローズ戦略:エコシステム時代の「勝利の方程式」
1 理論から「実践」へ
2 巨人の戦い方:標準化戦略
3 中小企業の非対称な戦い方
4 規制と変化を乗りこなす戦略
5 成功の鍵はどこにあるのか?

第7章 国家は「ルール」で戦う:地政学時代の新・国際競争
1 国家戦略としてのオープン&クローズ
2 欧州連合(EU):「ルール」で世界を動かす戦略
3 中国:「国家」が全てを主導するトップダウン戦略
4 米国:「市場」と「安全保障」のハイブリッド戦略
5 勝者は誰か:三者三様の国家戦略
6 日本はどこへ向かうか?

第8章 「ルール形成×イノベーション」の未来戦略
1 未来を設計するためのルール形成戦略
2 加速する構造変化とルールの限界
3 これからのオープン&クローズ戦略
4 ルール形成プロセスの進化:「共創」による未来のデザイン
5 未来を創るための行動指針

著者紹介

糸久 正人(いとひさ まさと)
[プロフィール]
法政大学社会学部/同大学院公共政策研究科 教授 経営学博士(東京大学)
2011年 東京大学ものづくり経営研究センター 特任助教,2013年 法政大学社会学部 専任講師,2015年 法政大学社会学部/大学院公共政策研究科 准教授を経て現職。2019~2021年 ペンシルバニア大学ウォートン校客員准教授。2023~2025年 法政大学ソーシャル・イノベーションセンター センター長。2022年~現在 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)フェローなどを兼務。
専門:技術イノベーション論(Technology & Innovation Management)
主な社会活動:品質工学会副理事(2018~現在),研究・イノベーション学会編集理事(2019~22),国土交通省都市局「都市交通における自動運転技術の活用方策に関する検討会」委員(2020~現在),公益社団法人自動車技術会「モビリティ社会部門委員会」委員(2021~現在),経済産業省/NEDO「グリーンイノベーション基金」委員(2022~現在),NEDO 次世代空モビリティの社会実装プロジェクト(ReAMo)委員(2022~現在),経済産業省産業構造審議会「バイオものづくり革命推進ワーキンググループ」委員(2023~現在)など。