資源ベース論の理論進化―企業における硬直化を巡る分析

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永野 寛子

定価(紙 版):3,520円(税込)

発行日:2015/03/13
A5判 / 212頁
ISBN:978-4-502-13481-4

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本の紹介
資源ベース論は多様な概念をとり入れつつダイナミック・ケイパビリティ論へと進化した。企業における「硬直化」に焦点を当て、資源ベース論の理論進化を認識論的に分析する。

目次


資源ベース論の理論進化
―企業における硬直化を巡る分析
目次

 はしがき

第1章 批判的合理主義に基づく資源ベース論の分析:
     本書の目的と構成

 1 本書の目的
 2 本書の構成

第2章 批判的合理主義に基づく認識論的枠組み
 1 問題移動と理論進化
 2 ポパーによる世界3の概念と知識の問題
 3 世界3の自律性と理論進化
 4 推測と反駁のプロセス

第3章 資源ベース論の再構成の意義
 1 「資源ベース論」を巡る状況
 2 先行研究における「資源ベース論」
 3 先行研究の問題点
 4 再構成のための分析視点

第4章 資源ベース論における硬直化
 1 資源ベース論と硬直化
 2 制度の有する経路依存性・慣性
 3 経路依存性の逆機能としての硬直化
 4  資源ベース論における硬直化の位置づけ

第5章 資源ベース論の問題移動と理論進化
 1 資源ベース論の3つのフェーズ
 2 第1フェーズの問題設定と理論
 3 第1フェーズの理論に対する反証:第1の硬直化
 4 第2フェーズの問題設定と理論
 5 第2フェーズの理論に対する反証:第2の硬直化
 6 第3フェーズの問題設定と理論

第6章 資源ベース論における知識
 1 資源ベース論と知識の関係
 2  個々の技能・ノウハウから組織ケイパビリティとしての知識へ
 3  ケイパビリティ概念の変化と個人的な暗黙的知識への着目
 4 資源ベース論における知識概念の変遷

第7章 資源ベース論の変容と理論進化の認識論的意義
 1 資源ベース論の変容
 2 資源ベース論の着眼点と性格の変化
 3 戦略論的性質への影響
 4 理論進化の認識論的意義

第8章 資源ベース論の理論進化についての総括と展望
 1 総 括
 2 展望と補足

補 章 コア・リジディティおよびダイナミック・ケイパビリティに
     ついてのインタビュー調査

 1 企業調査の意義
 2 インタビュー調査の対象
 3 インタビュー内容の概要
 4 考 察

 参考文献

 索  引




著者プロフィール 永野 寛子(ながの ひろこ)
立正大学経営学部准教授。博士(商学)。
1978年12月 東京都大田区生まれ
2001年3月 慶應義塾大学商学部卒業
2003年3月 慶應義塾大学大学院商学研究科修士課程修了
2008年3月 慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学
2008年4月 立正大学経営学部特任講師
2009年4月 立正大学経営学部専任講師
2011年4月 立正大学経営学部准教授(現在に至る)
2014年5月 慶應義塾大学商学研究科より博士(商学)の学位を取得

[主要業績]
『企業の知識理論―組織・戦略の研究』(共著,中央経済社,2014年),
『ケイパビリティの組織論・戦略論』(共著,中央経済社,2010年),
「ダイナミック・ケイパビリティ・アプローチについての資源ベース理論からの一考察―Teece, Pisano, and Shuen(1997)およびTeece(2007)に着目して」『経営哲学』第6巻第2号,pp.53-66(2009年),
「資源ベース理論におけるコア・リジディティ概念の意義」『立正経営論集』第41巻第1号,pp.93-119(2008年)他。




















著者紹介

永野 寛子(ながの ひろこ)