- 本の紹介
- 2006年に公表した討議資料「財務会計の概念フレームワーク」に記述されている「投資のリスクからの解放」概念を研究対象とし、その役割と限界を問い直す研究書。
目次
第1部 「投資のリスクからの解放」概念の再検討
第1章 本書の研究主題
第2章 検討範囲と議論の前提
第3章 「投資のリスクからの解放」概念の形成
第4章 実現と「投資のリスクからの解放」
第5章 「投資のリスクからの解放」による基礎概念の再構築
第6章 会計基準の体系に係るその他の論点
第2部 「投資のリスクからの解放」概念と個別基準
第7章 個別基準との関係を問うことの意義
第8章 時価評価会計
第9章 収益認識会計
第10章 繰延会計
第11章 減損会計
第12章 企業結合会計
第13章 持分法会計
第14章 資産負債の両建会計
第15章 会計上の見積りの変更と条件変更の会計
第16章 外貨換算会計
第17章 資産の認識の中止会計
第18章 個別基準と基礎概念との関係の整理
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第19章 研究の総括
- 担当編集者コメント
- 会計基準のあり方をめぐる混乱に、階層性を意識することで合理的な説明を付与しようと試みた研究
本書のねらい/目的は、以下のとおりです。
①企業会計基準委員会(ASBJ)が2006年に公表した討議資料「財務会計の概念フレームワーク」に記述されている「投資のリスクからの解放」概念を研究対象とし、その役割と限界を問い直す。
②第1部では、「投資のリスクからの解放」を中核に据えることによって、会計基準の体系をどのように再構築することができるのかを考察
③第2部では、「投資のリスクからの解放」概念との整合性という観点から、個別の会計基準や会計処理を分析
④「投資のリスクからの解放」概念による会計基準の体系性や階層構造の理解を通じて、会計基準をめぐる対立の根源を解明
会計基準研究を志す研究者の方々には研究のヒントや面白さを感じていただける内容です。
また、実務家の皆様には、日本の会計基準の理解を深めて実務で適用いただければと思います。
さらに、近年会計士試験・税理士試験でも概念FWはしばしば出題されていますので、受験指導をされている先生方、受験生(はちょっと厳しいかもしれませんが)にもぜひお読みいただければと考えています。
ぜひご一読、そして何度も読み返して、理解を深めて、さらにお役立ていただければと思います。