持続的農業の経済学―サステナブルな窒素利用の実現

栗山 浩一 編著

定価(紙 版):4,400円(税込)

発行日:2024/03/29
A5判 / 232頁
ISBN:978-4-502-49691-2

送料について
本の紹介
窒素汚染対策が進まないのは何故なのか。化学肥料に依存してきた従来の農業から持続的農業へ転換するためには何が必要なのか。これらの課題に対して経済学の観点から考察。

目次

第1章 持続的農業と窒素問題
1 はじめに
2 持続的農業
3 窒素問題
4 持続的な農業と窒素利用の実現に向けて

第2章 持続的農業の経済評価
1 はじめに
2 持続的農業の価値
3 持続的農業と環境価値評価
4 持続的農業の評価事例
5 持続的農業に関する価値評価の研究動向
6 おわりに

第3章 持続的農業と農業環境政策
1 はじめに―近年の農業環境政策の展開について
2 主要先進国の農業環境政策
3 まとめ―各国の農業環境政策の比較と今後の展望

第4章 消費者の多様性と農業環境政策
1 はじめに
2 農業環境政策の類型
3 情報的手法の特徴
4 環境保全に対する消費者の多様な価値観
5 政策設計に向けて

第5章 生物多様性に配慮したお米に対する消費者の選好
1 はじめに
2 生物多様性保全米の現状
3 生物多様性保全米に対する選好
4 おわりに

第6章 エコラベル付き農産物に対する消費者選好―選好の多様性に着目して
1 はじめに
2 エコラベル政策の概観
3 分析手法
4 結果
5 考察
6 結論

第7章 持続的農業と行動変容
1 はじめに
2 農業者の行動変容
3 消費者の行動変容
4 今後の展望と政策課題

第8章 農業を含む持続可能な窒素利用の実現に向けて
1 窒素問題の原因,そして便益と脅威の価値
2 持続可能な窒素利用
3 国内外の取組みとまとめ

著者紹介

栗山 浩一(くりやま こういち)
[プロフィール]
京都大学農学部卒業,京都大学大学院農学研究科修士課程修了。北海道大学農学部助手,早稲田大学政治経済学部専任講師,同助教授,同教授を経て現職。カリフォルニア大学バークレー校客員研究員,環境経済・政策学会会長等を歴任。
現在,京都大学農学研究科教授,博士(農学) 。

[主な著作]
『環境経済学をつかむ,第4版』(馬奈木俊介氏との共著,有斐閣,2020年)
『企業経営と環境評価』(編著,中央経済社,2018年)
『保持林業一木を伐りながら生き物を守る』(柿澤宏昭氏・山浦悠ー氏との共編著.築地書館.2018)