- 本の紹介
- 「環境価値評価」は価格の存在しない環境の価値を金銭単位で評価する手法であり、環境政策に用いられている。本書では企業の環境経営の評価手法として適用可能性を検討する。
目次
環境経営イノベーション4
企業経営と環境評価
目次
はしがき
第1章環境経営と環境価値評価
1 環境経営の評価とは
2 環境経営の評価手法
3 環境保全型製品の評価
4 LCAと環境価値評価
5 環境投資行動の評価
6 環境会計と環境評価
7 環境リスクの評価
8 自然資本と環境経営
第2章 環境経営の評価手法
1 はじめに
2 ライフサイクルアセスメント
3 環境会計
4 環境価値評価とは
5 CVM(仮想評価法)
6 コンジョイント分析
7 今後の課題
第3章 環境保全型製品の評価
1 はじめに
2 環境保全型製品とは
3 コンジョイント分析による評価
4 プロファイルデザイン
⑴ 住宅
⑵ 自動車
⑶ ノートパソコン
⑷ テレビ
5 調査概要
⑴ コンジョイント設問の概要
⑵ アンケート調査
6 コンジョイント分析の推定結果
⑴ 住宅
⑵ 自動車
⑶ ノートパソコン
⑷ テレビ
7 市場予測と環境保全効果
8 今後の課題
第4章 LCAにおける環境価値評価
1 はじめに
2 日本版被害算定型影響評価手法(LIME)と研究の対象範囲
3 LIMEの評価アプローチ
⑴ コンジョイント分析の概要
⑵ 推計モデル
4 コンジョイント分析における調査票の作成
⑴ 保護対象と被害指標の定義
⑵ 規格値の算定―環境影響の現状水準
⑶ 属性・水準値の設定
⑷ シナリオの設定
⑸ 調査票の完成
5 本調査および結果
⑴ 無次元の重み付け係数(WF1)
⑵ 経済評価による重み付け係数(WF2)
⑶ LCAにおける環境価値評価の展望
第5章 環境投資行動の評価
1 はじめに
2 環境対策と投資行動
3 コンジョイント分析による評価
⑴ 評価対象についての情報収集
⑵ 属性とレベルの選定
⑶ プロファイル・デザイン
⑷ プレテスト
⑸ 本調査
4 推定結果
5 環境会計への応用
6 結論と今後の課題
[補論]
第6章 環境会計と環境価値評価
1 はじめに
2 環境会計における環境対策の経済効果
3 環境対策効果の算定方法
4 環境会計とCVM
5 環境会計とコンジョイント分析
6 今後の課題
第7章 環境リスクの評価
1 はじめに
2 環境リスクとは
3 死亡リスクと統計的生命の価値
4 温暖化リスクと製品設計
5 おわりに
第8章 自然資本と環境経営
1 生物多様性と企業経営
2 生物多様性とビジネスに関する国際的枠組み
3 世界各地での具体的な取り組み
4 生物多様性の市場創設
5 生物多様性の価値評価とビジネス
6 生物多様性から自然資本へ
7 今後の課題
第9章 環境経営評価の課題
1 はじめに
2 環境経営の評価手法における今後の課題
3 環境保全型製品の評価における今後の課題
4 LCAと環境価値評価における今後の課題
5 環境投資行動の評価における今後の課題
6 環境会計と環境評価における今後の課題
7 環境リスクの評価における今後の課題
8 自然資本と環境経営における今後の課題
9 おわりに
付録 環境価値評価の理論と統計分析
1 基礎概念と支払意思額
2 CVM(仮想評価法)のモデル
3 コンジョイント分析のモデル
⑴ 完全プロファイル評定型
⑵ ペアワイズ評定型
⑶ 選択型実験
⑷ 支払意思額および製品シェア予測
参考文献
索 引
著者プロフィール
栗山 浩一(くりやま こういち)
1992年京都大学農学部卒業,同大学院農学研究科修士課程修了,北海道大学助手,早稲田大学専任講師,助教授,教授,カリフォルニア大学バークレー校客員研究員を経て,現在,京都大学農学研究科教授。博士(農学)。『環境経済学をつかむ
第3版』(共著,有斐閣,2016年),Environmental Economics(共著,Routledge,2016年),『生物多様性を保全する』(編著,岩波書店,2015年),『初心者のための環境評価入門』(共著,勁草書房,2013年),『環境評価の最新テクニック』(編著,勁草書房,2011年)他,著書多数。