環境経営イノベーション/4企業経営と環境評価

植田 和弘 責任編集
國部 克彦 責任編集
栗山 浩一 編著

定価(紙 版):3,520円(税込)

発行日:2018/07/27
A5判 / 204頁
ISBN:978-4-502-26891-5

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本の紹介
「環境価値評価」は価格の存在しない環境の価値を金銭単位で評価する手法であり、環境政策に用いられている。本書では企業の環境経営の評価手法として適用可能性を検討する。

目次


環境経営イノベーション4
企業経営と環境評価
目次

はしがき  
第1章環境経営と環境価値評価
 1 環境経営の評価とは
 2 環境経営の評価手法
 3 環境保全型製品の評価
 4 LCAと環境価値評価
 5 環境投資行動の評価
 6 環境会計と環境評価
 7 環境リスクの評価
 8 自然資本と環境経営

第2章 環境経営の評価手法
 1 はじめに
 2 ライフサイクルアセスメント
 3 環境会計
 4 環境価値評価とは
 5 CVM(仮想評価法)
 6 コンジョイント分析
 7 今後の課題

第3章 環境保全型製品の評価
 1 はじめに
 2 環境保全型製品とは
 3 コンジョイント分析による評価
 4 プロファイルデザイン
  ⑴ 住宅  
  ⑵ 自動車  
  ⑶ ノートパソコン 
  ⑷ テレビ  
 5 調査概要
  ⑴ コンジョイント設問の概要  
  ⑵ アンケート調査  
 6 コンジョイント分析の推定結果
  ⑴ 住宅  
  ⑵ 自動車  
  ⑶ ノートパソコン  
  ⑷ テレビ  
 7 市場予測と環境保全効果
 8 今後の課題

第4章 LCAにおける環境価値評価
 1 はじめに
 2 日本版被害算定型影響評価手法(LIME)と研究の対象範囲
 3 LIMEの評価アプローチ
  ⑴ コンジョイント分析の概要  
  ⑵ 推計モデル  
 4 コンジョイント分析における調査票の作成
  ⑴ 保護対象と被害指標の定義  
  ⑵ 規格値の算定―環境影響の現状水準  
  ⑶ 属性・水準値の設定  
  ⑷ シナリオの設定  
  ⑸ 調査票の完成  
 5 本調査および結果
  ⑴ 無次元の重み付け係数(WF1)  
  ⑵ 経済評価による重み付け係数(WF2)  
  ⑶ LCAにおける環境価値評価の展望  

第5章 環境投資行動の評価
 1 はじめに
 2 環境対策と投資行動
 3 コンジョイント分析による評価
  ⑴ 評価対象についての情報収集  
  ⑵ 属性とレベルの選定  
  ⑶ プロファイル・デザイン  
  ⑷ プレテスト  
  ⑸ 本調査  
 4 推定結果
 5 環境会計への応用
 6 結論と今後の課題
 [補論]

第6章 環境会計と環境価値評価
 1 はじめに
 2 環境会計における環境対策の経済効果
 3 環境対策効果の算定方法
 4 環境会計とCVM
 5 環境会計とコンジョイント分析
 6 今後の課題

第7章 環境リスクの評価
 1 はじめに
 2 環境リスクとは
 3 死亡リスクと統計的生命の価値
 4 温暖化リスクと製品設計
 5 おわりに

第8章 自然資本と環境経営
 1 生物多様性と企業経営
 2 生物多様性とビジネスに関する国際的枠組み
 3 世界各地での具体的な取り組み
 4 生物多様性の市場創設
 5 生物多様性の価値評価とビジネス
 6 生物多様性から自然資本へ
 7 今後の課題

第9章 環境経営評価の課題
 1 はじめに
 2 環境経営の評価手法における今後の課題
 3 環境保全型製品の評価における今後の課題
 4 LCAと環境価値評価における今後の課題
 5 環境投資行動の評価における今後の課題
 6 環境会計と環境評価における今後の課題
 7 環境リスクの評価における今後の課題
 8 自然資本と環境経営における今後の課題
 9 おわりに

付録 環境価値評価の理論と統計分析
 1 基礎概念と支払意思額
 2 CVM(仮想評価法)のモデル
 3 コンジョイント分析のモデル
  ⑴ 完全プロファイル評定型  
  ⑵ ペアワイズ評定型  
  ⑶ 選択型実験 
  ⑷ 支払意思額および製品シェア予測 
参考文献  
索  引 


著者プロフィール
栗山 浩一(くりやま こういち)
1992年京都大学農学部卒業,同大学院農学研究科修士課程修了,北海道大学助手,早稲田大学専任講師,助教授,教授,カリフォルニア大学バークレー校客員研究員を経て,現在,京都大学農学研究科教授。博士(農学)。『環境経済学をつかむ 第3版』(共著,有斐閣,2016年),Environmental Economics(共著,Routledge,2016年),『生物多様性を保全する』(編著,岩波書店,2015年),『初心者のための環境評価入門』(共著,勁草書房,2013年),『環境評価の最新テクニック』(編著,勁草書房,2011年)他,著書多数。


















著者紹介

植田 和弘(うえた かずひろ)

國部 克彦(こくぶ かつひこ)
[プロフィール]
神戸大学大学院経営学研究科教授
大阪市立大学助教授、神戸大学助教授を経て、2001年より現職。大阪市立大学博士(経営学)。主著に、『創発型責任経営』(日本経済新聞出版社、2019年)、『アカウンタビリティから経営倫理へ』(有斐閣、2018年)、『CSRの基礎』(中央経済社、2017年)など多数。

栗山 浩一(くりやま こういち)
[プロフィール]
京都大学農学部卒業,京都大学大学院農学研究科修士課程修了。北海道大学農学部助手,早稲田大学政治経済学部専任講師,同助教授,同教授を経て現職。カリフォルニア大学バークレー校客員研究員,環境経済・政策学会会長等を歴任。
現在,京都大学農学研究科教授,博士(農学) 。

[主な著作]
『環境経済学をつかむ,第4版』(馬奈木俊介氏との共著,有斐閣,2020年)
『企業経営と環境評価』(編著,中央経済社,2018年)
『保持林業一木を伐りながら生き物を守る』(柿澤宏昭氏・山浦悠ー氏との共編著.築地書館.2018)