

体系現代会計学第2巻企業会計の計算構造
- 電子版あり
北村 敬子 責任編集
新田 忠誓 責任編集
柴 健次 責任編集
発行日:2012/10/26
A5判 / 368頁
ISBN:978-4-502-23800-0
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- 本の紹介
- 会計学の研究成果を集大成したシリーズの第2巻。ドイツと英米の会計理論における計算構造の違いを明らかにし、それぞれの歴史的展開を取り上げて、内在する問題点や将来の展望を検討する。
目次
序章 計算構造へのアプローチ
第1節 本書の意図
第2節 対立する計算構造についての論理の整理
第3節 本書の構成
第Ⅰ部 計算構造の現在
第1章 資産負債観と財産法
第1節 はじめに
第2節 利益計算法としての財産法
第3節 商法上の利益計算法と企業会計上の利益計算法
第4節 二つの利益観
第5節 発生主義会計とキャッシュフロー会計
第6節 純利益と包括利益
第7節 結びに代えて
第2章 収益費用観と損益法
第1節 収益費用観
第2節 利益計算と収益費用観
第3節 収益費用観における論点
第3章 原価主義と計算構造
第1節 はじめに
第2節 原価主義の機能
第3節 数値例の条件設定
第4節 原価主義による財務諸表
第5節 修正原価主義による財務諸表
第6節 原価主義および修正原価主義の論理
第4章 時価主義と計算構造
第1節 原価主義会計と時価主義会計
第2節 価値および時価の二系統
第3節 時価評価差額の取扱い
第4節 再調達時価会計
第5節 売却時価会計
第6節 現行会計における時価主義
第5章 現在価値と計算構造
第1節 財務会計における現在価値の導入
第2節 資本理論的貸借対照表の2類型
第3節 ザイヒト資本理論的貸借対照表論
第4節 ザイヒト資本理論的貸借対照表論の現代会計的意義
第5節 現在価値と現代会計
第Ⅱ部 計算構造の歴史
第6章 複式簿記の計算構造
第1節 複式簿記の意義
第2節 複式簿記と「勘定」の体系的組織化
第3節 複式簿記と損益計算
第4節 勘定学説と複式簿記の計算構造
第5節 複式簿記の計算構造の柔軟性
第7章 静的貸借対照表論の論理
第1節 静的貸借対照表とは何か
第2節 フランス商事王令会計規定とドイツ普通商法の規定
第3節 ジモンの静的貸借対照表論
第4節 シェアーの静的貸借対照表論
第5節 ル・クートルの静的貸借対照表論
第6節 貸借対照表等式とニックリッシュの貸借対照表論
第7節 静的貸借対照表論考
第8章 動的貸借対照表論の論理
第1節 ドイツ経営経済学と動的貸借対照表論
第2節 シュマーレンバッハの貸借対照表論
第3節 ワルプの動的貸借対照表論
第4節 コジオールの動的貸借対照表論
第5節 動的貸借対照表論の過去と将来
第9章 資金会計論の計算構造
第1節 解題―資金会計論発展の3段階
第2節 新展開をする財務諸表体系
第3節 財務会計の三元的理解
第4節 資金法の損益計算方式
第5節 資金会計の勘定組織
第6節 共益資本主義の会計モデル
第7節 展望
第Ⅲ部 計算構造の展開
第10章 外貨換算会計論の計算構造
第1節 はじめに
第2節 外貨表示財務諸表換算の計算構造
第3節 利益観と外貨表示財務諸表の換算
第4節 結び
第11章 企業結合会計論の計算構造
第1節 はじめに
第2節 合併会計(狭義の企業結合会計)の計算構造
第3節 連結会計(企業集団会計)の計算構造
第4節 合併会計と連結会計の統合
- 担当編集者コメント
- 本書の制作中に第7章を執筆された興津裕康先生が亡くなられました。再校等で羽藤憲一・近畿大学教授にお世話になりました。
- 著者から
- 本書は、ドイツと英米における計算構造の違いを明らかにするとともに、それぞれの歴史的展開を取り上げることを目的としている。
この観点から、本書は、第Ⅰ部計算構造の現在からはじまり、第Ⅱ部計算構造の歴史、第Ⅲ部計算構造の展開と、計算構造の現在、過去、未来の3部構成となっている。
これによって、読者は、現在の会計の計算構造を理解するとともに、それがこれまでどのような流れによって変わってきたのか、またそれらに内在する問題点はどこにあるのか、さらに、外貨換算と企業結合を取り上げて将来における展開を理解することができる。