現代の財務経営/9行動ファイナンス

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榊原 茂樹 編著
加藤 英明 編著
岡田 克彦 編著

定価(紙 版):2,640円(税込)

発行日:2010/09/22
A5判 / 224頁
ISBN:978-4-502-67930-8

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本の紹介
近年、脚光を浴びる行動ファイナンスの知見は、どう経営や投資意思決定に役立つのか。ミニケースなどを交えつつ、投資家心理を踏まえたファイナンス理論とはどのようなものか、平明に解説。

目次


現代の財務経営⑨
行動ファイナンス

目次

第1章 行動ファイナンスへの扉
 1 モダンファイナンスの世界
  <非現実的世界を皮肉ったジョーク>
  効率的市場
  <信者の心得>
 2 アノマリー
  リスク評価モデルに依存しないアノマリー
 3 裁定取引の限界
  <日本のバブル期における裁定取引>
 4 投資家心理
  <神風は二度吹かない>
  成功は失敗の元
  赤信号皆で渡れば恐くない
  パターン信仰
  中身より外見
 5 行動ファイナンスの世界へ

第2章 ホモ・エコノミカスとホモ・サピエンス
 1 ホモ・エコノミカスがつくる資産価格形成
  (1) ホモ・エコノミカスとは
  (2) ホモ・エコノミカスが行う期待効用最大化
  (3) 合理的期待と株価
 2 ホモ・サピエンス
  (1) 自信過剰
  (2) 代表性バイアス
  (3) 後悔回避,損失回避,所有効果,ディスポジション効果
   ……ほか
 3 行動バイアステスト
 4 行動バイステストの解説

第3章 マーケット・アノマリーとアセット・プライシング・モデル
 1 はじめに
 2 モダンファイナンス理論の概要
  (1) ポートフォリオ理論:MPTとCAPM
  (2) 効率的市場仮説(EMH)
 3 市場は効率的か:アノマリーの発見
  (1) CAPMアノマリー
  (2) カレンダー効果(季節効果)
  (3) 過剰反応・過小反応 ……ほか
 4 効率的市場仮説からの反論:Fama-French3ファクター・モデル
  (1) 裁定価格理論(APT)
  (2) Fama-French3ファクター・モデル
  (3) 3ファクター・モデルの拡張 ……ほか
 5 市場は非効率か:モダンファイナンス側からの反論

第4章 期待効用理論とプロスペクト理論
 1 はじめに
 2 期待効用理論
 3 プロスペクト理論の背景
  (1) 確実性効果とウェイト
  (2) 独立性効果
  (3) 損失回避
 4 プロスペクト理論
  (1) 参照点
  (2) プロスペクトの編集と評価
  (3) 価値関数 ……ほか
 5 究極のゲームに見る選好のゆらぎ
  (1) ゲームの概要
  (2) 決定者Bの選好
  (3) Aより分け前が少なくなる場合の決定者Bの選択 ……ほか
 6 その他のバイアス
  (1) 代表性バイアス
  (2) ムード,雰囲気,ストーリー
  (3) 口コミが与える影響 ……ほか

第5章 行動ファイナンスと投資決定
 1 はじめに
 2 意思決定の行動理論:制約された合理性と満足基準
 3 企業の投資決定への行動ファイナンス・アプローチ
  (1) 制約された合理性と非合理性
  (2) 投資決定の方法の採用における直観の重要性
  (3) モダンファイナンスにおける過大投資と過少投資の問題
   ……ほか

第6章 行動ファイナンスと資本調達・ペイアウト政策
 1 21世紀のペイアウト政策
 2 ペイアウト政策と企業価値
 3 行動ファイナンスと資金調達・ペイアウト政策
  (1) コーポレートファイナンスを考える二つの視点
  (2) 投資家の非合理性と自社株買い
  (3) 投資家の非合理性と配当政策 ……ほか

第7章 行動ファイナンスとM&A
 1 はじめに
 2 経営者と株式市場のどちらが間違えていたのか?
  (1) AOL社長スティーブ・ケース氏のケース
  (2) 日本における類似ケース:ネットベンチャーとテレビ会社
 3 株式市場の効率性と経営者の合理性
  (1) M&Aの動機に関する伝統的経済学の解釈
  (2) 効率的市場と非合理的経営者
  (3) 経営者の楽観的判断の背景 ……ほか

第8章 ポートフォリオ・マネジメント
 1 はじめに
 2 企業特性効果
  (1) 理  論
  (2) 実証結果
 3 短期モーメンタム・長期反転理論
  (1) 理  論
  (2) 実証結果:短期モーメンタム
  (3) 実証結果:長期の株価反転
 4 カレンダー効果(季節効果)

第9章 パーソナルファイナンス
 1 はじめに
 2 合理的に考えたことを実行する
 3 専門家は利用すればよいが,頼ってはいけない
  (1) 専門家が持つ人間としての限界
  (2) 予測することの愚かさ
  (3) 自信たっぷりに放たれた「誤った助言」に誘発される
     思考停止 ……ほか
 4 裁判員の心理と投資家の心理
 5 己を知り近視眼的発想から逃れよう
  (1) サイコロで配当が決まる株式の取引成立価格
  (2) 売却することができない証券価格
  (3) 日本航空の株価に見る投資家行動
 6 身を守るために
  (1) 繰り返されるバブルの生成と崩壊
  (2) 見ていても「見えて」いない

 索  引



著者プロフィール ■編著者紹介
榊原 茂樹(さかきばら しげき)
1945年生まれ
神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了,経営学博士
〔現在〕
関西学院大学商学部教授,神戸大学名誉教授,
日本経営財務研究学会会長
〔主著〕
『現代財務理論』千倉書房,1986年。
The Japanese Stock Market : Pricing Systems and Accounting Information(共著),Praeger Publishers, New York, 1988.
『現代の財務管理』(共著)有斐閣,2003年。
『パーソナルファイナンス入門』(共編著)中央経済社,2006年。
『知的資産ファイナンスの探求』(共編著)中央経済社,2007年。

加藤 英明(かとう ひであき)
1950年生まれ
ユタ大学エクルス経営大学院博士課程修了, Ph. D.
〔現在〕 名古屋大学大学院経済学研究科教授,行動経済学会会長
〔主著〕
「株価変動とアノマリー」日本経済新聞社,1990年。
「行動ファイナンス」朝倉書店,2003年。
「天気と株価の不思議な関係」,2005年。
Journal of Financial Economics, Review of Financial Studies, Journal of Financial and Quantitative Analysis, Journal of Financeなど英文学術誌に論文多数掲載。

岡田 克彦(おかだ かつひこ)
1963年生まれ
ワシントン大学オーリンスクールMBA,
神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了,博士(経営学)。
モルガン・スタンレー証券, UBS証券,
Halberdier Capital Management Singapore Pte. Ltd. 取締役を歴任。
〔現在〕 関西学院大学大学院経営戦略研究科教授, 株式会社IZ Management 代表取締役, Eastern Capital Management New York 顧問,行動経済学会理事。
〔主著〕
“Addition to the Nikkei 225 Index and Japanese Market Response:, Temporary Demand Effect of Index-arbitrageurs,” Pacific Basin Finance Journal Vol 14, 2006.
『行動ファイナンス入門』秀和システム,2007年。
「上場変更企業におけるManagers Opportunismの検証,裁量的会計発生高とPost-Listing Return」(共著)現代ファイナンスNo.23,2008年。
“Diversification Decisions and Firm Value, -International Evidence-,” Social Science Review, Vol.13,2008.
『伝統的ファイナンスから行動ファイナンスへ』関西学院大学出版会, 2010年。
























著者紹介

榊原 茂樹(さかきばら しげき)

加藤 英明(かとう ひであき)

岡田 克彦(おかだ かつひこ)